【2歳馬情報】G1デーの東京に良血馬が集結!

3歳クラシックが終わり、今週は天皇賞・秋。次第に2歳G1の足音も聞こえつつある。今週はG1デーの東京に良血馬が勢ぞろい。注目のレースを、厩舎育ちのPOG好き、数多くの名馬をPOGで指名した達人・山田乗男が紹介していく。

♦10月30日

●東京芝1600m

ジュエルラビシア(牝、ディープインパクト×サファリミス、美浦・藤沢和厩舎)
母はアルゼンチンG1勝ち馬。「藤沢和厩舎らしく馬なり中心の調整だが、弾けるようなフットワークで素軽さある動き。スピードと切れ味を兼備した素質馬。中距離もこなすと思うが、よりマイル色が強そう」とは美浦発の情報。開幕週に圧勝した同厩のラスールに続きたいところだ。鞍上はルメール騎手。

カミニートデルレイ(牡、ジャスタウェイ×フェイトカラー、栗東・大久保龍厩舎)
母は3勝。トゥザヴィクトリー(エリザベス女王杯勝ち馬)、デニムアンドルビー(重賞2勝、G1で2着2回)ら活躍馬を多数出しているフェアリードールの一族。1週前調教(以降も調教は、主に1週前のもの)は併せ馬で遅れたが、時計は水準レベルのものが出ている。鞍上は福永騎手。

●東京芝1400m(牝馬限定)

スマートムーラン(牝、エピファネイア×ルビーレジェンド、栗東・大久保龍厩舎)
半兄スマートエレメンツ(4勝)。2週前は平凡だったが、1週前はCWで5F65秒を切る速い時計をマーク。終いも12秒を切っており、脚力を感じさせる。初戦から好勝負を期待。

シャウビンダー(牝、クロフネ×ジルダ、栗東・須貝厩舎)
母は3勝。おばエアメサイア(秋華賞勝ち馬)、おじエアシェイディ(アメリカJCC勝ち馬、有馬記念3着2回)。馬主が同じ(金子真人HD)ということもあるかもしれないが、2週前にソダシと併せており、高い期待感が伝わってくる。1週前も坂路53秒3-12秒4を無理なく出している。

ルージュヴィーヴル(牝、ディープブリランテ×ビリーヴミー、美浦・田中博厩舎)
母はフランスG1サンタラリ賞2着。半兄エクリリストワール(現3勝)。調教は田中博厩舎のパターンで、ウッド4F追いが主体。1週前は55秒8-12秒7だが、2週前は54秒8-11秒7と、終いに好時計が出ている。鞍上は戸崎騎手。

●阪神芝2000m

レッドバリエンテ(牡、ディープインパクト×サボールアトリウンフォ、栗東・中内田厩舎)
母はチリのGⅠ勝ち馬で、同国の年度代表馬にも輝いている。調教はCWで終い1F12秒を切る好タイムをマーク。負荷をかけた速めの時計は初めてなので、更なる変わり身も見込める。先々のタイプという話だが、調教内容を見ると初戦から行けそうな雰囲気だ。鞍上は川田騎手。

グッドフェイス(牡、キズナ×アリーグレイ、栗東・松下厩舎)
母は2勝。おばカホマックス(4勝)。1週前はCWで併せた新馬に大きく先着。時計も水準レベルをクリアしている。松下厩舎は2歳馬が未だ未勝利。この馬で初勝利を挙げたい。

●阪神ダート1400m(牝馬限定)

ミスティファイ(牝、サトノアラジン×シーディドアラバイ、栗東・石坂厩舎)
半姉ロッカフラベイビー(4勝)。アンバーシャダイ(有馬記念、天皇賞・春勝ち馬)、サクラバクシンオー(スプリンターズS2勝)を輩出した社台グループの歴史を彩る一族。坂路では動かなかったが、1週前のCWでは終いに上々の時計が出ている。鞍上は岩田望騎手。

イプノーズ(牝、キンシャサノキセキ×ジャルダンスクレ、栗東・大久保龍厩舎)
半姉ローズオブシャロン(現2勝)。おばラヴェリータ(交流重賞7勝)。CWでチュウワウィザードに先着と、上々の調教を披露している。血統的にダートも合っているだろう。

♦10月31日

●東京芝1800m

サトノレギオン(牡、ハーツクライ×キャッチザカクテル、美浦・萩原厩舎)
母はアルゼンチンのG1ウィナー。全姉サトノアイ(現3勝)。「軽快なフットワークが目立っている一頭で、好調教を連発。父のいいところを受け継いでいかにも芝向き。ここまでタイムも動きも文句なしで、初戦から目が離せない。姉はマイル以下だが、こちらは距離が保ちそう」とは記者の話。鞍上は横山武史騎手。

アスクヴィヴァユー(牡、ディープインパクト×バディーラ、栗東・藤原英厩舎)
全兄ダノンプラチナ(朝日杯FS勝ち馬)。セレクトセール1億2960万円(税込)。CWで5F65秒を切る時計。内目をまわったとはいえ、この時計は速い。兄は2歳GⅠ馬。弟も2歳戦から派手な活躍を期待したい。

カーペンタリア(牝、ロードカナロア×モシーン、美浦・岩戸厩舎)
半姉プリモシーン(東京新聞杯など重賞3勝)。「姉よりもひと回り大きく、牝馬ながら大柄でパワフルな走法。気性的に決して素直なタイプではなさそうだが、我の強さがいい方向に出れば面白そう」と記者の話。なお最終調教の内容によっては、デビューを伸ばす可能性もある。鞍上はルメール騎手を予定。

●東京ダート1600m

ビタースマイル(牝、シニスターミニスター×ビタースウィート、美浦・相沢厩舎)
半兄ビターエンダー(プリンシパルS1着)。調教はウッド5F68秒0-12秒6。速めの本数が少ないので、まだまだ伸びしろはある。相沢厩舎は10月2日~16日の3週で、新馬戦が6戦4勝。この勢いで、新馬勝ちを狙う。

●阪神芝1600m

ヴァレーデラルナ(牝、ハーツクライ×セレスタ、栗東・藤原英厩舎)
母はアルゼンチンG1勝ち馬。セレクトセール1億800万円(税込)。ここ2週はCWで5F65秒台、1F12秒を切るレベルの好調教を連発。初戦は仕上げて来ないという見方が強い藤原英厩舎だが、この馬は初戦から勝ち負けになりそうだ。

ホープインザダーク(牡、モーリス×ラヴインザダーク、栗東・池江厩舎)
母は2勝。おじはダービー馬ディープブリランテ。2週前は、同厩の良血アルファヒディを追走し、馬ナリで交わし先着。1週前も3頭併せで優勢と、いいイメージで調整は進んでいる。鞍上は武豊騎手。

アドマイヤジェイ(牡、ロードカナロア×ライラプス、栗東・友道厩舎)
母はクイーンC勝ち馬。半姉プロクリス(4勝)。10月7日にCWで好時計。1週のポリトラックは先行したとはいえ、新馬快勝のミントに先着と、調教内容は申し分ない。

セレステイブランコ(牡、ディープブリランテ×カニョット、栗東・渡辺厩舎)
母はアルゼンチンG1勝ち馬。2週前はCWで6F82秒の速い時計。1週前は逆に全体時計を抑え終い重点に12秒台前半の時計が出ている。

●阪神芝1400m

アイノカタマリ(牡、スピルバーグ×カンカンガール、栗東・笹田厩舎)
おじトーセンカンビーナ(現4勝、阪神大賞典2着)、ファルコニア(現4勝、重賞3着2回)。坂路で50秒7-11秒9の猛時計をマーク。古馬3勝クラスに先着も当然の時計だ。1400戦なら、このスピードが生かせる。

ベルシャンテ(牝、ルーラーシップ×ベルディーヴァ、栗東・奥村豊厩舎)
母は3勝。おじマーティンボロ(新潟記念など重賞2勝)、フレールジャック(ラジオNIKKEI賞勝ち馬)。7月にも終い重点に好時計を出していたほどなので、仕上がりは楽。ここ2週も、CWで4Fから好時計をマークしている。鞍上は岩田望騎手。

トリップトゥムーン(牡、アドマイヤムーン×レディパッション、栗東・新谷厩舎)
半姉ケラススヴィア(交流G2関東オークス2着)、近親シーキングザベスト(武蔵野S勝ち馬)。CWで終い12秒前後で上り、古馬オープンと併入している。 10月に入って2歳戦が3勝と好調の新谷厩舎。この馬で更に勝ち星を積みたい。

♦新規入厩

シャトンアンジュ(牝、ディープインパクト×ステファニーズキトゥン、栗東・池添学厩舎)
母は北米G1を5勝

ゼッフィーロ(牡、ディープインパクト×ワイルドウインド、栗東・池江厩舎)
母はG1フランス1000ギニー3着

レガラール(牡、モーリス×ディアデラマドレ、美浦・武井厩舎)
母は府中牝馬Sなど重賞3勝。半姉クラヴェル(3勝、マーメイドS2着)。おじドレッドノータス(京都大賞典など重賞2勝)

ラリュエル(牝、ディープインパクト×カウアイレーン、栗東・矢作厩舎)
母は5勝。半兄ステイフーリッシュ(京都新聞杯勝ち馬)