【アメリカ遠征記】緊張感のある生活


緊張感のある生活。
孤独とどう向き合いどう楽しむかが今回の競馬へのアプローチであり、結果を左右する1つのミッションなのではないかと感じる日々です。

クラウンは、アメリカ到着後の42時間の検疫を無事に終了しました。この厩舎は周りがフェンスで囲まれ、他の馬と一緒に生活する事ができません。フェンス越しに隣りの厩舎から音が聞こえる程度です。

クラウンプライド


本来馬は群れで生活する動物です。なので厩舎にたった1頭になることはあまりありませんが、検疫上の問題から他の馬と一緒に生活できないんです。
これはルールなので理解してたつもりですが、クラウンにとって最大の試練だと思ってます。 例えて言うなら、刑務所の独房に入れられているような感じですかね?経験したことないんで分からへんけど(笑)。とにかくこれまでクラウンが生活してきた環境とはまるで違う、監視カメラに見張られながら仲間もいない音もない無機質な空間で過ごすのはすごく大変なんです。その状況のなか出来るだけストレスを与えないようにする事が今回僕に与えられたミッションと思い、試行錯誤を繰り返しながら人馬の親和を図るように努力して行きます。

クラウンプライド


さてTwitterなどでコチラのマスコミが「UAEダービーを勝ったクラウンプライドがチャーチルダウンズの馬場に初めて踏み入れた」など報道があったとおり、スクーリングを兼ねて軽く乗りました。
今回はクラウンプライドのストレスを少しでも軽減する為に、ポニーを付けて調教をサポートしてもらっています。1頭だけ隔離された検疫厩舎を出て久しぶりに他の馬を見たクラウンはいつもよりテンションが上がり、ソワソワしながら鳴いたりして興奮していました。人間の言葉に変換すると「シャバの空気ウメー!!」とか叫んでるのかもしれませんね(笑)。これまた出所経験はないので分からへんけど、精神的にすごい開放感があることは間違いないです。その後馬場に入ると落ち着いて調教をこなしてくれました。

以前より弾みが良くなっているような感じはしましたが、これからはアメリカの競馬を意識しながらパワーをつけさせてよりトップスピードへ反応させることを意識して調教していきたいと思ってます。

馬房から馬を出すときには獣医の立ち会いが必要など色々なルールがあってスムーズに行かない事も多いけど、このアウェイ感は僕を奮い立たせてくれるので嫌いではありません!

嫌いではない!

クラウンプライド