【2歳馬情報】今週から2場開催。新潟を中心に名門厩舎の素質馬が集結!

先週で福島開催が終了し、小倉もひと休み。今週からは新潟と札幌の2場開催。土曜新潟芝1600m戦を筆頭に東西から素質馬が多く揃った。そんな若駒たちを厩舎育ちのPOG好き、数多くの名馬をPOGで指名した達人・山田乗男が有力馬を紹介していく。

◆7月30日


●新潟芝1600m

イコノスタシス(牝、モーリス×パストフォリア、美浦・古賀慎厩舎)
母は4勝。半姉サブライムアンセム(フィリーズレビュー勝ち馬)、おじコディーノ(重賞2勝)、チェッキーノ(フローラS勝ち馬、オークス2着)。1週前調教(以降も調教は、主に1週前のもの)はウッド5F67秒6-11秒6で、古馬2勝クラスに先着。あまり派手な時計を出さない古賀慎厩舎だけに、この時計は評価できる。鞍上は福永騎手。

リバティアイランド(牝、ドゥラメンテ×ヤンキーローズ、栗東・中内田厩舎)
母は豪州2歳、3歳牝馬チャンピオン。「牝馬ながら500キロ近い大柄で、牡馬顔負けの好馬体。まだ無駄な仕草が多く、若さ溢れて集中力には欠けるが、いい方向に向いてくれば走ってきそう」と記者の話。調教は芝コースで5F66秒台。あまり余裕を感じる動きでは無かったが、3頭併せの真ん中に入って厳しかったのかもしれない。最終調教で、改めて動きを確かめたい。鞍上は川田騎手。

フィッシュポンド(牡、ロードカナロア×ラヴァズアゲイン、栗東・大久保龍厩舎)
近親ワンアンドオンリー(ダービー馬)、ノーリーズン(皐月賞馬)。坂路51秒9-12秒4と2週前から時計を大きく詰め、デビュー勝ちへ向け前進だ。鞍上はデムーロ騎手。

モリーダーリン(牝、ハーツクライ×マルケサ、美浦・国枝厩舎)
半兄トライン(4勝)、半姉ビューティフルデイ(4勝)。ウッド5F68秒1-11秒4。国枝厩舎なので内目を通っているが、それでも余裕をもっての1F11秒4は評価できる。

ゴルデールスカー(牡、モーリス×マラムデール、栗東・大久保龍厩舎)
母は3勝、愛知杯4着。半兄ワーフデール(現2勝)、おじフサイチリシャール(朝日杯FS勝ち馬)、おばライラプス(クイーンC勝ち馬)、ビーチサンバ(阪神JF3着)。坂路54秒1-12秒7と時計は目立たないが、速い本数は少なく、まだまだ変わり身は見込める。鞍上は香港のホー騎手。

エマヌエーレ(牡、ロードカナロア×エマノン、栗東・平田厩舎)
母は4勝。おじスワーヴリチャード(ジャパンC、大阪杯勝ち馬)。2週前はCWで6F82秒台、1週前の坂路は52秒6-12秒2と好時計を連発している。

●新潟ダート1200m

イナウィンク(牡、ダノンレジェンド×ウインク、栗東・新谷厩舎)
母は3勝。近親エイシンルーデンス(チューリップ賞など重賞2勝)、エイシンヴァラー(交流GⅢ黒船賞勝ち馬)。併せた相手に遅れたものの坂路53秒2-12秒1と時計は良かった。父ダノンレジェンド譲りのスピードを見せてほしいところだ。

●札幌芝1500m

アルファインディ(牡、モーリス×パーシーズベスト、美浦・宮田厩舎)
母は2勝、おじオブセッション(デビューから2連勝、2戦目にレコード勝ち)。函館ウッド5F69秒台、1F13秒台前後の時計で、古馬未勝利に先着。単純に調教内容を比べると、同じく函館で調整されデビュー戦2着だった同厩ルクスグローリアには少々劣るイメージ。レースでは上を行きたい。鞍上は横山武史騎手。

コモドアーズ(牡、タリスマティック×チラリ、栗東・西村厩舎)
半兄ソウルトレイン(現3勝)。函館ウッド67秒台で上り1F12秒前半は、西村厩舎らしく積極的な攻め。初戦から好勝負を期待できる。

◆7月31日


●新潟芝1800m

シャザーン(牡、ロードカナロア×クイーンズリング、栗東・友道厩舎)
母はエリザベス女王杯勝ち馬、有馬記念2着。「ウッドチップで長めから追い切られて、伸びやかな走り。一瞬の切れというよりは、長く脚を使う持久力型。マイラーというよりは、母同様に2000m寄りが活躍の場か」と、記者の話。調教は6F82秒6-11秒1。併せた同厩の先輩に手応えで劣ったが、3F36秒6、1F11秒1は評価していいだろう。将来が楽しみになるレースを見せていただきたい。鞍上は福永騎手。

ダノントルネード(牡、ハーツクライ×シーウィルレイン、栗東・中内田厩舎)
母は豪州GⅠ2勝。調教はCW5F70秒0-11秒0。終い重点とはいえ、11秒0は目立つ。母は豪州の2歳牝馬チャンピオンと早熟性は高く、新馬戦から結果を残し、2歳チャンピオンを目指したい。鞍上は川田騎手。

ラスハンメル(牡、シルバーステート×ピンクアリエス、栗東・松永幹厩舎)
半姉メサルティム(3勝)、おじスピリタス(5勝、重賞3着2回)、ビンテージチャート(5勝)。1週前はCW5F68秒6-11秒8、2週前の坂路では51秒5-12秒8の好タイムを弾き出している。

シーズンリッチ(牡、ドゥラメンテ×エバーシャルマン、美浦・久保田厩舎)
母は2勝。半姉エバーシャドネーは、新馬戦でマテンロウオリオン(シンザン記念勝ち馬、NHKマイルC2着)に勝利。調教はウッド5F68秒3-11秒4。外目を回り、余力を持って1F11秒4は評価したい。

●新潟芝1400m

エメイヴェイモン(牝、ハーツクライ×ルシュクル、栗東・中竹厩舎)
母は3勝、ファルコンS3着。半兄ビアンフェ(重賞3勝)、エントシャイデン(フランスGⅠフォレ賞3着)、半姉ブランボヌール(重賞2勝)、おじダコール(新潟大賞典勝ち馬)。1週前は軽めだが、2、3週前は坂路52秒台を連発し、脚力は見せている。兄姉5頭中3勝が新馬勝ちし、1頭が2着。本馬も初戦から結果を出したい。

ディナトセレーネ(牝、レッドファルクス×ダイワミランダ、美浦・尾関厩舎)
母は2勝。祖母ダイワスカーレット(有馬記念などGⅠ4勝)。「稽古はスピード感ある走りで、動きも時計も水準以上。同厩舎で活躍した父同様に短距離志向が強そうなタイプ。攻め通りなら初戦から勝ち負け濃厚」とは記者の話。鞍上はデムーロ騎手。

フルメタルボディー(牡、マインドユアビスケッツ×ザレマ、栗東・清水久厩舎)
母は京成杯AH勝ち馬。半兄バレッティ(6勝)。CW68秒6-11秒3と、終いは上々の時計が出ている。鞍上は三浦騎手。

●札幌芝2000m

ライツオブキングス(牡、エピファネイア×マキシマムドパリ、美浦・鹿戸厩舎)
母は重賞2勝、秋華賞3着。美浦ウッド6F69秒2-11秒5を楽々マークし、古馬と併入。動きも良好のようだ。同厩のエフフォーリアは、同じく札幌芝2000m戦を横山武史騎手でデビューし、見事に勝利。以降の大活躍に繋げている。評判の本馬もデビュー戦勝利で、同厩の先輩を追いかけたい。鞍上は横山武史騎手。

ブレイクボーイ(牡、ハービンジャー×メジロオードリー、栗東・四位厩舎)
半姉ホウオウイクセル(フラワーC勝ち馬)、祖母メジロドーベル(オークスなどGⅠ5勝)。栗東で複数の時計を出してから札幌入り。1週前の芝調教は時計こそ抑え気味だが、3頭併せで最先着と動きもいいようだ。

◆新規入厩


ポルトドール(牡、モーリス×レクレドール、栗東・池江厩舎)
母はローズS、クイーンS勝ち馬。半兄ベルーフ(京成杯勝ち馬)

レヴォルタード(牡、エピファネイア×バウンスシャッセ、美浦・手塚厩舎)
母は重賞3勝、オークス3着

リアアントニアの20(牡、ドゥラメンテ×リアアントニア、美浦・黒岩厩舎)
半姉リアアメリア(ローズS、アルメリアS勝ち馬)

レーベンスベルーフ(牝、ハーツクライ×ライフフォーセール、美浦・黒岩厩舎)
半姉ダノンファンタジー(阪神JF勝ち馬)