ジョッキーの引退【高田潤コラム】

高田潤

2016年の阪神JSでJRA史上初の同一重賞7年連連対記録などJUMPレースの顔として活躍する高田潤騎手。 そして、ファンサービスの積極性は競馬界一とも噂される熱き男の生の声をお届けします!

皆さん、こんにちは!!
高田潤です!!

今月は関西の4名のジョッキーがムチを置きます。
秋山真一郎ジョッキー
川島信二ジョッキー
北沢伸也ジョッキー
藤井勘一郎ジョッキー

秋山ジョッキーは3月から調教師となります。

先週の土曜日は京都競馬場で藤井ジョッキーの引退式が行われました。

藤井さんは、僕が一昨年の暮れに頸椎骨折の大怪我をしたときに、自身も大変な怪我を負いリハビリ中のなか、真っ先に連絡をくれました。ジョッキー復帰は叶いませんでしたが、絶対に弱音を吐かない本当にストイックで仕事熱心なジョッキーでした。

これからも競馬に携わる仕事をされるということですので、藤井さんのガッツをたくさんの方に伝えていって欲しいと思います。また僕にも協力できるようなことがあれば一緒に仕事がしたいですね(^^)

今週の日曜日には小倉競馬場では秋山ジョッキーの引退式が、阪神競馬場では川島ジョッキーの引退式がそれぞれ行われます。

北沢ジョッキーの引退式は3月9日の阪神競馬場の昼休みに行われる予定となっております。

秋山ジョッキーは僕が競馬学校時代の2つ上の先輩ですので直々の先輩ということになります。

秋山さんは昔から本当に優しかったですね(^^;;ジョッキーという職業は、時には不利を受けたり思い通りにいかなかったりと感情的になってしまうことも多い職業だと思いますが、レースにおいても秋山さんが怒っているところをほとんど見たことがありません。

騎乗姿勢も本当に綺麗で、一言でいえば完全に職人肌のジョッキーだったと思います。秋山ジョッキーの騎乗する姿に憧れている、あるいはお手本にしているという若手騎手も多かったと思います。

秋山さんとは朝の調教終わりのサウナでよく一緒になることがあり、調教師試験の勉強の話や引退についてなどたくさん話をしました(^^)

秋山さんは誰よりもジョッキーという職業に誇りを持っていて、各媒体やメディアのインタビューなどでも、最後の最後まで「ジョッキーを辞めたくない」というコメントが多かったと思いますが、これは本当にずっと言っていました…(^_^;)

それくらいジョッキーという職業を愛していた人だと思います。それが騎乗姿にも表れていて、たくさんの競馬ファンを魅了していたのだと思います。

そんな秋山さんでさえ、怪我に苦しみ、思い通りにカラダが動かないなど悩み抜いた末、ムチを置く決心をし、調教師試験に挑戦するという決断に至りました。

ジョッキーには怪我がつきものではありますが、秋山さんに限らず、怪我によって本当にたくさんのジョッキーがこれまでも引退の決断を余儀なくされてきました。

僕もたくさん怪我はしてきましたが、何度怪我をしても、やっぱり馬が好きなので今でもレースで騎乗すること選択しています。ジョッキーは本当に馬が好きでないと出来ない職業だと思います。

秋山さんに限らず、ジョッキーは多かれ少なかれみんな誇りを持っていて、そういった熱い思いが少しでも競馬ファンの方々に伝わればという思いで騎乗しています。そして、少しでも良い騎乗が出来ることを心がけてレースに臨んでいます。

引退するジョッキーもいれば、これからデビューしてくるジョッキー達もいます。これからもジョッキー一同みんなで一生懸命頑張っていきたいと思いますので、競馬を盛り上げると共に、ときには叱咤激励もしながら応援していただければ思います。

引退されるジョッキーの皆さん、本当にお疲れ様でした。そして、これからも宜しくお願いします。