平林2歳新馬観戦記(6/26.27)

トピックス

土曜阪神4R
2歳新馬
芝1400m
勝ちタイム1.24.3

勝ち馬
ホーマンフリップ(牝2、栗東・安田隆厩舎)

圧倒的人気のホーマンフリップ。ケイコで坂路で芝でと、好時計に切れのある動きを見せていただけに当然の支持か。芝コースは重馬場発表だが、見た目よりは水を含んでいたのではなかろうか。そこを道中は内々で脚をためて、直線残り300メートルから外へ出してからの追撃がなかなか。キッチリと逃げたドリームボルトを交わしてのゴールと、デビュー戦を綺麗に勝ち上がった。

ゲート内で、タフが立ち上がったりでややうるさいところを見せた。そして、スタートでもやはりタイミング悪く出遅れた。
逆に好発は、外のコスモストレイン。しかし内からスッとドリームボルトが出て行き、外からファンシービビッドが、中からチアフルアイズが出て行った。
ジワッとした先行ペースで、3コーナーのカーヴへ。カーヴを廻ったところでは、前の3頭が半馬身ずつの位置取り。
先頭がドリームボルトは変わらずで、2番手がチアフルアイズ、その外へファンシービビッド。その後ろのグループに、最内がホーマンフリップで外がセキサンキセキ、その外へコスモストレイン。
直後に位置していたマイネマオが、鞍上からステッキで気合入れをされている。まだそんなにペースはあがっていないところだ。
前は2頭が並びかげんの先行で4コーナーへと向かうが、直ぐ後ろのホーマンフリップの手応えが抜群なのが見える。

4コーナーを廻って直線に入って来た。逃げるドリームボルトのペースは衰えず、軽快にゴールへと向かう。2番手チアフルアイズの後ろで4コーナーを廻ったホーマンフリップは、残り300メートルぐらいを過ぎたあたりで、少し外へと馬体を出せた。そして目の前のチアフルマイズのまだ先にいるドリームボルトを追いかけた。

ステッキを入れられたホーマンフリップは、加速して前との差を一気に詰め、並び交わして前に出た。もうステッキを入れなくともいいぐらいにトップスピードに十分に乗っている。
ホーマンフリップは1週前に調教師自ら乗っての芝追いで、反応の良さを見せつけ、今週は福永Jで、坂路で終い重点ながら好時計での仕上げと、万全といえる臨戦態勢。
ケイコどおりに、実戦でもちゃんと能力を出し切る優等生だ。馬格も478キロとけっこうな体。先々楽しみな馬の新馬戦勝ちとなった・・・・。


日曜阪神4R
2歳新馬
ダ1200m
勝ちタイム1.14.0

勝ち馬
ホーマンルッツ(牡2、栗東・安田隆厩舎)

時計は平凡であるが、その中身はかなりなものと見受けたこの新馬戦の結果。
追い出しをかなりユックリと遅めにして、先頭に立ってからはもう追ってない時間が長かった。だから、この勝ち時計だけで判断されたら痛いめにあう素質の持ち主かも知れない、ホーマンルッツの完勝劇であった・・・。

前日に勝ったホーマンフリップと併せて遅れは取るものの、タイムや動きからも及第点以上の評価のこのホーマンルッツ。
パドックで前を行く僚馬のブーケパルフェの方が馬体は大きいが、見栄えはこちらの方がいいぐらい。
返し馬の雰囲気も良く、大体いけそうな雰囲気はレース前から漂っていた。
スタートでプレストリガーが出遅れた。真ん中からマイネルデフィがいいスタートだったが、外のブーケパルフェも悪くなく、スッと前に出て、その外にホーマンルッツも差なく続いた。
少し行くと、中からランギットも来て、ブーケパルフェと2頭で先行して行き、その外3番手にホーマンルッツ。その後ろがマイネルデフィに、8枠2頭、外がダイシンワイルドで内にはヒューストニアだ。
3コーナーを過ぎて4コーナーへと向かうが、前の3頭では一番外のホーマンルッツの手応えが抜群にいい。

4コーナーから直線入り口へと入ってきたが、完全にホーマンルッツの手応えが抜けている。後はいつ追い出すのかだけ。
残り1ハロン少し手前から、鞍上がスッと仕掛けて前へと出て行った。先頭に立っても手綱をしごくだけで、ドンドンと後続を離していく。2番手にはバテた先行馬を抜いてヒューストニア上がって来たが、前とは決定的な差をつけられている。
3番手にダイシンワイルドが上がってきたと思ったら、後方にいたプレストリガーが大外から凄い脚を使って迫ってくる。しかし3番手まで上がったところがゴールであった。

馬体は434キロと大きくないホーマンルッツ。でも軽快な走りをする馬だし、芝も、1週前の追い切りでも喰い下がっていたように動きは悪くないものだった。完成度もあるだろうが、素質も十分。当然、次走は芝のレースになるはずだが、ちょっと面白い馬かも知れない。
新馬戦でレベルの高い戦いをする安田隆厩舎。ちょっと注目であろう。


★次回狙える馬(3歳未勝利戦より)

土曜阪神5R
3歳未勝利
ダ1800m

ウインドミネーター(1着-次走は3歳上500万下で)(牡3、栗東・石坂厩舎)
(ポイント)
前走終了時にもこの欄ですぐにでも勝てる馬と記したが馬だが、やはりすぐにも勝ち星に結びつけた。そしてもう一度この欄に登場。その勝ち方が圧巻だったからだ。
やや速い流れとなって、今日は先手も取れない競馬。前半1000メートルが1.01.3と、やはり馬場を考慮しても速い。逃げたグランプリバレットは、4コーナーを廻る時に下がって行ってしまう程の流れだ。3番手に上がってきていたウインドミネーターが、アッと言う間に先頭に踊り出て、後続を離して行った。残り1ハロンからは、後ろを数回振り返るほどに離していた。
最後は流し気味のゴール。前2戦とは違う競馬内容で、強い勝ちっぷり。昇級しても即、通用すると思える強い内容であった。次走が狙い目となりそうだ・・。

日曜阪神1R
3歳未勝利・牝
ダ1400m

ショウナンカラット(6着)(牝3、栗東・岡田厩舎)
(ポイント)
6着で終わって次走の優先出走権がないだけに、どこに使えるが微妙だが、次走は狙える馬だけに、記憶のどこかに置いて欲しい馬だ。
雨の影響が残る馬場コンディション。だからダートでも速い流れは仕方ないのかも知れないが、未勝利レベルで前半3Fを34.3、1000メートルを何と59.は速すぎるラップ。逃げたヒロコファンタジーが造ったペースだが、その流れの2番手で4コーナーを廻る時には先頭に立ってしまったショウナンカラット。
ヒロコが13着に敗退しているのを見ても判る結果。そこを出てしまう流れとなって直線で保たなかったもの。2ヵ月ぶりで直前のケイコが1本だけ。そこらも粘りを欠くファクターだったのかも知れない。
何せ、次走は狙えると思える馬である・・。

日曜阪神5R
3歳未勝利
芝1800m

ヘヴンリーヴォイス(2着)(牝3、栗東・笹田厩舎)
(ポイント)
実に惜しい結果となってしまったヘヴンリーヴォイスのこの一戦。マイネルガヴロシュにハナ差負けたのだが、一旦は先頭のシーンもあってのもの。勝った馬の差し返す根性も賞賛ものだが、そこに至るまでで惜しまれるものがあった。直線入り口でごった返す場所でもあったのだが、内の馬にドンと当てられて少しよろけるぐらいのシーンを見受けた。競馬の流れのなかでのプレーだけに仕方ないところだが、そこでしばし待つ時間があったのも事実。あそこがスムーズならばと思えたものである。
タラレバを言えばキリがないのが勝負事だが、次走に生かしたいポイントとして覚えておいて欲しいものだ・・。