「葦毛の怪物」オグリキャップが死亡

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80年代から90年にかけて、社会現象を巻き起こしたアイドルホースのオグリキャップ(牡25)が北海道の優駿スタリオンステーションで、脚部の骨折が原因で死亡した。

オグリキャップは87年に笠松競馬の鷲見昌勇厩舎からデビュー。地方在籍時代は12戦10勝の成績を残し、88年に中央競馬入り。中央競馬では瀬戸口勉厩舎に所属して、バンブーメモリーを降したマイルCS、当時の世界レコードとなったジャパンカップで2着に健闘、引退レースで「奇跡の復活」を成し遂げた有馬記念など、数々のドラマを生み、GⅠ4勝を含む重賞12勝という実績を残した。88年にJRA賞最優秀4歳牡馬、90年にはJRA最優秀5歳以上牡馬、年度代表馬に表彰されている。

また、種牡馬としては、芳しい実績を残すことができなかったが、07年に種牡馬を引退し、余生を過ごしていた。現在、美浦の尾関知人厩舎にオグリキャップ最後の産駒・ミンナノアイドルがいる。

【株式会社優駿 村田 繁實(しげみ)社長のコメント】
「7月3日午後2時過ぎにオグリキャップが放牧地で倒れているのを確認しました。その様子を見たところ、右後肢を骨折しており、その後死亡しました。同日中に優駿スタリオンステーションの役員、関係者が集まり、メモリアルパークにて死を弔いました。今年の5月1日からよりたくさんのファンの皆様にご覧いただけるよう、放牧地を整備したところだっただけに残念です。
最期は大往生だったかと思います。今後は『お別れの会』を行なう予定です。これまでオグリキャップを愛していただき、ありがとうございました。これだけファンに愛された馬はいないと思います。」

【武 豊騎手のコメント】
「競馬の歴史に凄い名を残した馬に二度騎乗(90年安田記念・有馬記念ともに1着)させてもらって本当にありがたく、誇りに思います。今はオグリを知らない若い世代のファンの方もいらっしゃるので、あのスーパーホースの凄さを伝えていきたいです。」

【日本中央競馬会 理事長 土川 健之のコメント】
「一昨年、東京競馬場で元気な姿を見せてくれていただけに、突然の報せを聞き、大変驚いています。多くの人に愛され、競馬の一時代を築いた同馬は、いつまでも多くのファンの心の中で走り続けることでしょう。
心からご冥福をお祈りします。」


オグリキャップ
(牡25)
父:ダンシングキヤツプ
母:ホワイトナルビー
母父:シルバーシヤーク
通算成績32戦22勝
(中央通算20戦12勝)
重賞勝利:
90年有馬記念(G1)
90年安田記念(G1)
89年マイルチャンピオンS(G1)
88年有馬記念(G1)
89年毎日王冠(G2)
88年毎日王冠(G2)
88年高松宮杯(G2)
88年ニュージランド4歳S(G2)
89年産經賞オールカマー(G3)
88年毎日放送京都4歳特別(G3)
88年毎日杯(G3)
88年ペガサスステークス(G3)