厩舎の避暑方法~鹿戸雄一厩舎

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高:鹿戸先生、暑いですね。厩舎でミストを使っているというお話を伺いましたけど、見せていただけますか?

鹿:どうぞ、いいですよ。

高:失礼します。あ、全然外と気温が違う!厩舎の中って涼しいんですね。

鹿:そうでしょう?この「よしず」を使うだけでもだいぶ違いますよ。昔の人は便利なものを考えましたよね。

高:扇風機もたくさんありますね。




鹿:
ひとつの馬房につき、ひとつ置いています。馬房の中には換気扇も付けました。


高:本当だ、ひとつずつ付いてますね。ミストは絶えず出ているわけではないんですね。

鹿:間隔をあけて出るように調節しています。って、壊れて出てこなかったら笑っちゃうね(笑)。

高:アハハ(笑)。あ、出てきた。凄ーい!

鹿:ちょうど地面に降りたときくらいに気化するんです。冷え過ぎなくていいですよ。外と2~3度の違いで大きく差が開き過ぎないし、ちょうど良いと思います。

高:なるほど。ちなみに馬は夏バテすると、どんな感じになるんですか?

鹿:目に見えて分かるのは目の周りが黒くなったり、顔が黒ずんだり、牡馬だとタマが腫れるというか大きくなりますね。まあ、基本的には夏バテが酷くなると牧場に戻しますよ。結局、厩舎の中にいると競馬に向けて稽古を重ねていくから、ストレスが溜まりますしね。夏バテをしないように食べ物も工夫をして、例えば人間も飲むようなリンゴ酢をカイバに混ぜてあげたりしています。

高:いろいろ工夫されていらっしゃるんですね。ところで今週の出走予定馬についてもお話を聞かせていただけますか?

鹿:特別レースは3頭使えそうですね。土曜日が村上特別にプレタポルテ(牝3、美浦・鹿戸雄厩舎)、日曜日が燕特別にマイネルレイン(牡3、美浦・鹿戸雄厩舎)と豊栄特別にマイネルエルフ(牡4、美浦・鹿戸雄厩舎)。みんな順調ですよ。

高:楽しみですね。

鹿:そうですね。プレタポルテは北海道で結構良い勝ち方をしましたし、今回は距離を戻してどんな競馬をしてくれるか楽しみですね。マイネルレインはちょっと弱いところのある馬なので大事に使ってきていますけど、前回東京の芝2000を使ったら最後まで集中して頑張って、次に繋がるレースをしてくれましたね。短期放牧でひと息入れて、戻って来てからも順調に来ています。マイネルエルフは前回函館の1800を使って折り合い面に成長が見られましたね。1600の方がベストだと思っていますし、あとは折り合いですね。津村騎手も乗り慣れているだろうから上手く乗ってくれれば、と思います。コンスタントに頑張ってくれていますし、エルフは結果に関わらずこのレースの後に放牧へ出す予定です。

高:なるほど。その他の出走予定馬はいかがですか?

鹿:レッドヴァンクール(牡4、美浦・鹿戸雄厩舎)が日曜平場のダート1200に使います。暮れの11月の東京に使って2着に来ましたけど、躓いてトモを痛めてしまって休養が長引いてしまいました。今回は久し振りですけど500万にクラスも下がりますし、期待しています。

高:トモの状態は現在どうですか?

鹿:半年以上休んでケアをして来ましたから問題ありません。

高:期待しています。今日はお忙しい中、厩舎の中までご案内していただいてありがとうございました。

鹿:またどうぞ。