≪スプリンターズS≫ウルトラファンタジーのライ騎手「また来年…

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10年10月3日(日)、4回中山8日目11Rで行われた第44回 スプリンターズS(GⅠ)(芝1200m)で、逃げ切り勝ちを収めた香港のウルトラファンタジー陣営の談話は以下の通り。

1着 ウルトラファンタジー(H・ライ騎手)
「この上ない喜びでいっぱいです。
来日前からタフなレースだと聞いていましたし、厳しいチャレンジだと覚悟していましたよ。濡れた馬場が好きでない馬ですから、コースコンディションに不安もありました。それが当日はいい天候に恵まれ、実際にコースを歩いてみたら、すごくいい感触。入場後に馬がすごく落ち着いていたので、これはいけるかもと自信がわいてきましたね。

すべてがうまくいきました。直線ではライバル視していたキンシャサノキセキが外から迫ってくるのがわかり、『抜かせないぞ』ともうひと押ししました。正直に言えば、ゴール前は『ああ、神様』って悲鳴を上げていましたし、勝てた確信はなかったですよ。ギリギリ凌げたので、余計にうれしいです。

GⅠ初制覇できたんですから、今日は『俺の日』だって胸を張りたいです。それほど話題になっていなかったかもしれませんが、ウルトラファンタジーは強い馬です。香港に帰ってもいいレースをしてくれるでしょう。できればまた来年、戻ってきたいですね。応援に感謝しています」

(P・イウ調教師)
「慣れない環境だけに、来日後は3、4日、食欲がなく、その後は天候が悪くて、白井の競馬学校では十分な調教ができませんでした。中山競馬場に移動してからも、1、2食は口にしてくれない。完食してくれるようになったのは、昨日になってからです。

ただ、8歳ですし、プロフェッショナルな馬なので、自分の置かれている状況を平静に受け入れていましたよ。そうしているうちに、天気が良くなって、この馬向きの馬場になりました。いい枠も引き、やれる手応えを感じ始めたんです。

ジョッキーには『いつもどおりの競馬をすればいい。好位置のインで、しっかりペースを刻んでほしい』と伝えました。スタートの良さを発揮して、前半はこの馬らしい走り。落ち着いて観ていられましたが、最後は気が気でなく、上下に飛び跳ねていましたよ。初めて経験する直線の坂はやってみないとわからないと思っていましたが、無事に乗り越えてくれましたね。

今回の勝利は、ジョッキー、オーナー、そして私と、〝ローカル香港人〟のチームで成し遂げたもの。さらに特別な感慨があります。

うちの厩舎には2頭のレーティングの高い馬がいて、どちらも日本へ遠征する機会をうかがっていました。高松宮記念に挑むはずだったセイクリッドキングダムは、出国直前の疝痛により、残念な思いをしましたが、地元で復帰緒戦を勝利ばかり。いずれ連れて来れるよう、最善の努力をしていきたい。そのうえ、ウルトラファンタジーもGⅠに勝てて、本当にうれしいです。
2頭とも、暮れの香港スプリントが次の目標になります。ガチンコ勝負になりますが、いいレースを期待しています」

(馬主のT・ラム氏)
「非常に良き日。うれしく思います。来日前からいい走りをしてくれると信じていましたが、日本馬も強豪が揃っているのを知っていましたからね。馬の力だけでなく、運にも助けられました。そして、ライ君もすばらしい騎乗をした。トレーナーとともに大いに賞賛したい」

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