【JBCクラシック】武豊騎手が導きスマートファルコンGⅠ初V

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10年11月3日(祝・水)、船橋競馬場で行われたダートの祭典・第10回JBCクラシック(JpnI)(3歳上、1着賞金:1億円、ダート1,800m)は、武豊騎手騎乗の4番人気・スマートファルコン(牡5、栗東・小崎厩舎)がGⅠ初勝利をあげた。勝ちタイムは1.49.9(良)。

戦前に最も注目を集めていたであろうフリオーソ。逃げ切りで3歳チャンピオンに輝いたマグニフィカ。前走早目の競馬でエスポワールシチーを降したなどオーロマイスターなどが先手を取るかと思われていたが、(14番のアドマイヤフジの除外で)13番の大外枠も物ともせず、序盤から果敢にハナを主張。
「前回(日本テレビ盃)、フリオーソに完敗していたので、同じコース、同じ斤量になる今回は、前回と同じ競馬はしていたら勝てない。逃げるつもりだった」と、戦前から策を練っていた鞍上。

1コーナーを過ぎるとパートナーもリズムに乗り、1000m通過は58.1のハイペースながらも「(折り合いが難しい)馬が逆に折り合っていた」と語ったように、前回の日本テレビ盃に続き、2度目の騎乗でこの馬のリズムを引き出すと、3コーナー過ぎからジワジワとリードを広げ、直線も上がり3Fは最速となる39.3で纏められては、後続は成す術なし。気がつけば、7馬身差の圧勝劇をみせた。

今年は怪我などの影響もあり、未だGⅠタイトルは未勝利だった武豊騎手だが「今年はヴァーミリアンがいなかったのに、いい馬に乗せて頂いて、凄く嬉しいですね」と、パートナーを称えるも、JBCクラシック4連覇はダテではないだろう。

また、スマートファルコンにとっては、これが嬉しいGⅠ初勝利。
これまでに交流重賞を10勝。GⅠ戦線での活躍が期待されていたが、ようやくGⅠ馬の仲間入りを果たした。次走も12月5日のジャパンカップダートが有力。群雄割拠のダート長距離戦線に名乗りを挙げた。

【武豊騎手のコメント】
「嬉しいですけれど、(地元の)フリオーソを負かしてすみません。状態は確実に良くなっていると聞いていましたし、乗った感触もそう感じましたので、レース前から逃げれたらいいなと思っていました。
道中もマイペースで行けましたし、馬は気分よく走っていたので、あまり後ろは気にせず、早目早目の競馬でゴーサインを出しました。4コーナーで離したのはわかったんですが、脚色が衰えなかったですね。
岩田君が怪我をして、代打の騎乗で前回から乗っていますが、いい仕事が出来たと思います。(JBCは年毎に開催場が変わる)どこの競馬場で勝てても嬉しいですね。僕自身は怪我があって、今年初めてのGⅠ勝ちになりますが、今後も応援して下さい。来年は5連覇目指して頑張りたいですね」

【小崎憲調教師のコメント】
「やりました。まずは馬にお礼が言いたいです。ジョッキーも2度目だったので、色々作戦を立てていましたが、ハマりましたね。
(前走後)目標をここに置いていて、十分時間はありましたし、仕上がりに関しては、自信を持って挑めました。
普段この馬は一度使うと、外厩に出しているのですが、今回はトレセンにおいて、一から作り直す違った形でしたが、今日負けたらしょうがないなというデキでした。
(勝った要因は)自分の形ですね。前に行くと逆にひっかからない。今日はモノ見していたくらいですし、全てが上手く行ったと思います。今回はGⅠを勝たせて貰ったので、あとでダメージが残る事もありますからね、馬の様子をみながら、GⅠに行く事を前向きに考えています。
今日、改めてファルコンの強さを感じてもらえたと思いますし、まだ5歳ですので、まだまだ伸びシロがあると思いますので、応援して下さい」

スマートファルコン
(牡5、栗東・小崎厩舎)
父:ゴールドアリュール
母:ケイシュウハーブ
母父:ミシシツピアン
通算成績:25戦15勝(うち地方17戦11勝) その他の重賞勝利:
09年ブリーダーズGC(G2)
08年浦和記念(G2)
10年さきたま杯(G3)
10年かきつばた記念(G3)
09年さきたま杯(G3)
09年かきつばた記念(G3)
09年名古屋大賞典(G3)
09年佐賀記念(G3)
08年兵庫ゴールドトロフィ(G3)
08年白山大賞典(G3)



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