土曜京都3R
3歳新馬
ダ1800ｍ
アウリーストーム(2着)(牡3、栗東・谷厩舎)
(ポイント)
新馬戦で1.55.6のタイムだから、極端にレベルが低いとかではないと思えるもの。1.05.8とスローな流れに持って行って上がり勝負としたアウリーストームの小牧J。上がり最後の3ハロンが12.0～12.1～12.8とスピードアップ。4コーナーでは並んできたウィキマジックに一旦かわされかかったが、もう一度、二の脚を使って盛り返す芸当。最後はリスポリJのステッキ乱打劇で動かされたタガノリベラノに頭差屈したものだが、なかなかの内容だった。パトロールビデオを見ていると、道中はまるで可笑しい程の馬の動きと思えるアウリーストーム。まだまだ馬が若くてこの内容だけに、次走シャキッとしたら、もっと走れるだろうと思えるもの。

土曜京都5R
3歳未勝利
芝外1800ｍ
カレンミロティック(4着)(牡3、栗東・平田厩舎)
(ポイント)
2着続きのダノンシャークとアドマイヤカーリンの2頭が、ゴール前でクビ差の死闘。またもや2着に泣いたアドマイヤカーリンは相手が悪かっただけで、次走はもう確勝ものだろう。3着のジェントルマンといい、レベルの高い一戦だったと思える上位3頭の力量。
しかし、4着のカレンミロテッィクを少し見直した。と言うのも、体型的には短距離馬のそれ。まるで四角の体つきである。距離的に大丈夫なのかとパドックで思った程である。それでいながら、レースぶりはまったく思惑と違い、終い差してくる脚がなかなかな馬だ。
あれで今日はマイナス10キロだそうだ。もっと絞れていいだろうし、もっと距離を短くしてもいい様に思える馬。もっとも、ゲートを普通に出れる様にならないと、こちらの希望どおりには行かないものだろうが…。

日曜京都3R
3歳未勝利
ダ1400ｍ
ノーザンリバー(1着)(牡3、栗東・浅見厩舎)
(ポイント)
先日、この欄で取り上げたノーザンリバーだが、見込みどおりにダート適性も高く、馬なりで8馬身差の圧勝劇となった。勝負は、4コーナーで勢いがあり過ぎてどこをどうやって抜くのかと思えるぐらいの行きっぷり。そこを難なくクリアして、後は持ったままでのゴール。タイムの1.26.1は、この寒い日でパサパサのダートを考えれば悪くないもの。それよりも馬場入りしての返し馬で、終始頭を高くして行儀が決して良くなかったノーザンリバー。さすがに実戦ではそんなところを出させなかった様だが、見た目には乗り辛そうに見えたもの。
次走が1月30日日曜の同じ距離での昇級戦と決まり、もう楽しみ一杯となった。

日曜京都5R
3歳新馬
芝外1800ｍ
ゲバラ(3着)(牡3、栗東・昆厩舎)
(ポイント)
直線で外々へと流れて行ってしまったゲバラ。それを次のレースを待つ鞍上に聞いてみると、《それでも勝てるぐらいに思っていたんですよ、本当に素質が相当ある馬なんですわ～》と、四位Jの期待度が大きいのには驚いた。また初戦で負けた事をそんなに悔しがってもいないという雰囲気に気が付き、そこにも驚いたものだった。決して競走馬の一生が初戦のイメージだけで決るものではないだろうが、この馬には長い目、大きな気持ちで接している様に感じたものだった。
ゴール前では、デッドヒートの争いで入った2頭が2馬身前にいたが、気持ちではこちらも負けていなかったと感じたもの。だからこそ、次走の変身度に期待して注目馬にあげておきたい。


平林雅芳 （ひらばやし まさよし）
競馬専門紙『ホースニュース馬』にて競馬記者として30年余り活躍。フリーに転身してから、さらにその情報網を拡大し、関西ジョッキーとの間には、他と一線を画す強力なネットワークを築いている。