スズカファルコンなど《平林雅芳 次走注目3歳馬》

トピックス

土曜阪神3R
3歳未勝利
芝2000m

イイデジャパン(4着)(牡3、栗東・北出厩舎)
(ポイント)
何とも気の毒な結果であった。これから追い出す最大のポイントである直線半ばでのアクシデント。勝ち馬が方向進行の左、すなわち外へ入ってきた。その前に外から追い出した2着馬が内へ入って来ていたために逃れるスペースがなく挟まってしまった。当然審議となったが、意外と早く発表がありセーフ。このイイデジャパンだけがやられ損である。何とも運のない馬の印象ばかり残ってしまった。
前走の小倉遠征は道悪馬場となり、まったく走れず。待望の良馬場で今度はと思えていただけに、残念すぎる結果となってしまった。この結果を引きずらずに次走頑張って貰いたいと思って、推奨馬にしておく。

土曜阪神5R
3歳新馬
ダ1800m

ソルシエール(4着)(牝3、栗東・宮厩舎)
(ポイント)
勝ち馬スラストラインは2番手から伸びての勝利。逃げたサクラアルディートが2着に粘る流れ。そんな1000メートルを1.05.2での流れで3コーナーまでドンジリ。そこから外を回り伸びてきたこのソルシエール。それこそ長い脚を使って来ていた。前半行けてないからいい脚を使ったのかも知れないが、目立つ競馬内容であったのは間違いないと言えよう。
次走はもっと前でレースも出来るだろうから、どれだけ変わるのかも見てみたいものだ。

日曜阪神1R
3歳未勝利・牝
ダ1800m
キンショーオーロラ(1着)(牝3、栗東・中村厩舎)
(ポイント)
前半1000メートルを1.04.4とまずまずのペースを造ってたにせよ、直線だけで7馬身の差をつけてゴールしたキンショーオーロラ。ステッキはゴーサインを出した1ハロン手前に一発だけで、後は使わないで流し気味でのフィニッシュなのである。それでいて、ゴールまでの最後2ハロンが12.1~12.5と勢いづいているのが判る。
初ダート戦が9着。そして前走が地方交流競走で2着。今回は距離を伸ばしての先手主張。ただ成績欄を見ていて、過去3戦はどれも間隔が開いている。今回だけ前走から1月少しと順調に使えているのが良かったのかも。
こうやって馬は常に進化していくものだと教えて貰った感じであり、この内容なら昇級しての牝馬限定戦に出てきた時にもう一度見てみたいものだ。

日曜阪神2R
3歳未勝利
ダ1200m
タールタン(5着)(牡3、栗東・鶴留厩舎)
(ポイント)
何とも若さばかりが目立つレースとなってしまった。スタートのタイミングもあまり良くなかった。その後は最内へ入ると、押して追い上げて行ったのだが、3コーナーへと向かうあたりで《おい、おい、どこへ行く》と言いたくなるほどにカーヴを上手く回れない感じを出す。頭を上げてしまいフラフラしてばかり。いわゆる若さがモロに出てしまっている競馬内容である。
それでも直線まで何とか持って来てはいたが、最後は前が狭くなってしまい、そこを割れる程の精神状態でもない感じだった。
自身は初出走で既出走馬が相手。悪い方向に出てしまったきらいのある競馬だったが、走る脚は十分に見せてくれた。おそらく、次はかなりの確立で勝ち上がると見てよさそうだ。

日曜阪神5R
3歳新馬
芝外1600m
スズカファルコン(3着)(牡3、栗東・藤沢則厩舎)
(ポイント)
勝ち馬サトノフォワードと2着メイショウヨウドウは前々でレースをしていた好位づけの正攻法の競馬。ところがこの馬の道中はブービーで、最終4コーナーを回っている。同じ位置に2番人気のスマッシュスマイルがいたが、向こうはそこからも反応せず。ところがこのスズカファルコンは内へ進路を取ってから伸び出す。最後は内ラチ沿いを鋭く伸びて行って、4着リーサムハーツを抜いて行く時の脚の速さは桁違い。使った脚がメンバー中最速の33.7と、もの凄い脚であった。前半にレースに参加出来てない分で終い生かせたのかも知れないが追われての良さを持っている馬なのは間違いない。何せ驚く様な脚であった。


平林雅芳 (ひらばやし まさよし)

競馬専門紙『ホースニュース馬』にて競馬記者として30年余り活躍。フリーに転身してから、さらにその情報網を拡大し、関西ジョッキーとの間には、他と一線を画す強力なネットワークを築いている。