【中山牝馬S】カウアイレーン「状態は良くなっています」

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「お嬢様気質」と評されるカウアイレーン。つい先日も手入れの際に蹴飛ばされた程、敏感なタイプなようだ。

前走の東京新聞杯では、牡馬相手に9着に敗れたカウアイレーンだが、2日(土)の中山牝馬S(G3)(阪神芝1600m)で、仕切り直しの一戦を迎える。
この中間は(宮城県の)山元トレセンに放牧に出ていたが、大震災後はすぐに帰厩。今回は3月25日から栗東入りして、この一戦に備えてきた。

「地震があった時に山元トレセンにいましたからね。交通規制の影響などで出られなくなるから、先に出たトーセンラー達に続いて、次の日に美浦へ戻ってきたんですよ。馬運者も緊急車両扱いになって、乗り継いで来たものの、山元からは予定よりけっこう早く来られたのは何よりでした。関西に来てからも、どうなるかとも心配しましたが、落ち着いているのでホッとしています。
調教にまたがっている小山さん(助手)の感触ですと、前走より状態は良さそうですよ。昨年の夏の札幌あたりから、カイ食も良くなってきましたし、今回もシッカリ飼い葉を食べていますから、状態は良くなっています」と、同馬の栗東滞在を担当する峰尾厩務員。

元来、持ち時計がないタイプ。姉のピンクカメオも道悪馬場のNHKマイルCを激走したように、母系の血統からも時計を要するタイプと言えそうだ。2日も好天の良馬場が見込まれるが、レースに行っての展開面などが課題となりそうだ。

「持ち時計はないですよね。みんな、厩舎の人達も言っている様に、時計が掛かった方がいいタイプでしょうし、本当は馬場が渋った方がいいかもしれません。昨年末に(ターコイズSを)勝った時も、前日の準オープンより遅かったくらいで、前回も東京コースだから、なおさらでしたね。
ただ、毛ツヤも今はだいぶ良くなりました。でも、また手入れをすれば良くなると思いますし、(栗東入り後の)この一週間でだいぶ良くなってきました」と、期待を覗かせる。

ただし、この時季の牝馬というと、フケの兆候もみられてくるようになる。
「ここのところ、だいぶ男馬も色気を出し始めて、よく、鳴いたりしていますからね。牝馬からいい匂いが出ているんだと思いますが、この馬に関してはわからないですね。元々、普段から体を触られるのも嫌がりますし、この馬にフケなんて、あるんでしょうか(笑)。でも、全く感じないですねぇ」と、心配御無用といったところだ。

春の最大目標と見据えるヴィクトリアマイルに向けても、賞金を加算したい一戦。
GⅠ馬の兄姉(ブラックホーク、ピンクカメオ)に一歩でも近づくためにも、重賞初Vへ向けて、期待が高まる一戦となりそうだ。