マコトリヴァーサル、手綱でしごくだけで圧勝!《平林雅芳 2歳観戦記》

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日曜小倉5R
2歳新馬
芝1200m
勝ちタイム1.09.0

マコトリヴァーサル(牡2、父タヤスツヨシ・栗東・須貝尚厩舎)

ゲートが開いた時には前のグループにはいなかったマコトリヴァーサルだったが、2,3完歩行かないうちに馬群の中からいちばん前へと出た。半馬身差で内にアイディンブルーが続いて1ハロンを通過。2ハロン通過時には、2番手に追い上げてきたメイショウハガクレが、アイディンブルーを抜いて上がる。そのメイショウハガクレが一番接近したのが、3ハロンを通過して4コーナーに入るあたりまで。
どうやらマコトリヴァーサルが脚を貯めていた様子。その後、直線に入ってきて、差はどんどんと開いて最後は5馬身差の圧勝となった。
2着と3着も4馬身と直線では離れてしまった結果。先頭マコトリヴァーサルは、手綱でしごくだけで、結局はステッキを使わずの楽なフィニッシュ。
須貝厩舎の2歳馬は、これで3頭がデビュー勝ちと、今年の2歳戦でなかなかの戦いぶりを見せている、今後も注目の新鋭厩舎だろう…。

12.3~10.6~11.0が前半3ハロンの通過ラップであるが、今の小倉はかなりスピードが出る馬場コンディション。この数字でも、見た目にはユッタリとした流れに見えるものであった。内々でスッと2番手につけたアイディンブルーだが、追ってきたメイショウハガクレが抜いて3コーナーを過ぎて行った。
4コーナー手前では、アイディンブルーがちょっと離されていく感じ。先頭のマコトリヴァーサルとメイショウハガクレが、やや後続に差をつけだしてカーヴに入ったが、むしろ2番手メイショウハガクレがカーヴを回りにくそう。

直線入り口ではややフラつく感じだった。その間に先頭のマコトリヴァーサルはグングンと加速。ここらでは11.3の数字をマークして行っている時。そして残り1ハロンを通過したあたりからは、もう勝利を確信した浜中Jが手綱で操作するだけ。最後1ハロンは12.2を追わないで通過して行った。
2着メイショウハガクレが5馬身差、そこから4馬身離れた3着には、中団の外めにいたローレルブレットが脚を伸ばしてきて確保していた。

マコトリヴァーサルは、7月半ばからピッチの上がる仕上げ。最終追い切りは坂路で馬なりだったが、悪くないタイムと動きを蓄積してきたものである。この後は小倉2歳Sを予定しているそうだ。
今回はそんなに無理した感じがなく、タイムも中身ももっと短縮されてくるはず。2歳Sでもおおいに期待できそうな素質であろう。


平林雅芳 (ひらばやし まさよし)
競馬専門紙『ホースニュース馬』にて競馬記者として30年余り活躍。フリーに転身してから、さらにその情報網を拡大し、関西ジョッキーとの間には、他と一線を画す強力なネットワークを築いている。