「血統分析」に心血を注ぐこと数十年。東大卒の頭脳と豊富な経験によって完成した独自の理論から導いた自信の『本命馬』と、一発逆転の可能性を秘めた『お宝馬』を披露する。
直近の血統激走馬
- 4月21日 東京11R フローラS(G2)
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本命馬◎アドマイヤベル(2人気) 1着
土曜も日曜もヒット連発!
- 4月20日 福島11R 福島牝馬S(G3)
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本命馬◎コスタボニータ(1人気) 1着
勝ち切る1頭をガッチリ評価!
【桜花賞】桜は散っても名は残る
2018/4/3(火)
★土曜中山11R ダービー卿CT(G3)◎本命馬 マルターズアポジー 3番人気 9着 注文通りのハナだったが、脚をタメてのつつかれる逃げになったのは想定外だった。この馬は前半で大きく離して、そのあとでペースダウンするのが最も合っていると思う。終始息が入らない展開になり失速。逃げ馬だけに勝つか消えるかは覚悟の上だったが、この馬の良さを発揮できないままだった。
$お宝馬 テオドール 5番人気 4着 出負けして後方からの競馬。直線だけの勝負になってしまったが、馬群に怯まず見事にさばいて追い込んだ。勝負根性があり、また中山への適性も高い。1800mでも行けそうだ。
★日曜阪神11R 大阪杯(G1) ◎本命馬 アルアイン 2番人気 3着 レースぶりは完璧だが、入れ替わりの激しい先行馬群の中で、最も厳しいポジションをしいられた。それで直線は最後までしっかり伸びており、力は出せている。負けてなお強し。
$お宝馬 ミッキースワロー 5番人気 5着 スタートで意外にも出遅れ。直線一本、しかも伸びにくいところを走らされたことを考えると、スムーズな競馬ができていたらどうだったかと惜しまれる。引き続き注目。
【今週のポイント】
まずは、月曜に渋谷で行われたトークライヴにご足労下さった方々に御礼申し上げます。近日中に、競馬ラボYouTubeチャンネルにアップされますので、ご来場できなかった方はそちらでぜひ。詳しくは競馬ラボ内の告知をご覧ください。
さて本題。いよいよクラシック開幕で、春競馬が一気に盛り上がってきた。桜花賞はラッキーライラック1強のような構図となっているが、過去にも1強、この馬でどうしようもないと見込まれた馬が、意外と勝てなかったケースもまた多いレースだ。それだけ、3歳春の牝馬は微妙ということだろう。
まずは枠の問題。コース形態が外回りとなってからは、内枠の不利が際立っている。特にゼッケン5番以内は連対も難しい状況。序盤が忙しくなり、行きたい馬が外目に入ると急激に被せられたり、競られたりしてしまうこともその理由の1つだろう。
血統的には2011年から6年続いたディープインパクト産駒の連対が去年途切れた。もっとも去年は、カワキタエンカ1頭だけの出走しかなかったので、例外と考えるべきかもしれない。基本的にはディープインパクト産駒の瞬発力が活きるレースである。
今開催の阪神芝は、時計が出るコンディション。阪神は金曜に雨が降るようだが、土日は晴れの予報で、おそらく雨の影響は考える必要はないはず。そこそこ速い流れにもなりそうで、厳しい流れの経験があるかどうかも問われる可能性は出てきた。なお個人的には面白い穴馬が対象となっている、3分の2の確率の抽選がとても気になっている。
人気薄が揃うディープインパクト産駒からお宝が探せるかどうか、そしてラッキーライラックの信頼度はいかほどか、チューリップ賞組の逆転はあるか・・・。意外と考えることの多い今年の桜花賞、水曜夕方には恒例有力馬診断をお届けする。
【次回の狙い馬】
日曜・中山5R 7着 先行勢の中で、一番引くに引けないポジションにハマってしまった。メンタル的にキツイ展開で、また距離的にも少し長い印象。広い東京で、1600mに短縮なら見直せる。
日曜・阪神12R 5着 外枠から好位追走、流れ込みながらジリジリ差を詰めてきた。クラスにメドを立てた感じ。次走、得意の京都で、また外めの枠が引ければ、クラスの質も落ちてきているだけにチャンスだろう。
水上学も登場!桜花賞大予想バトルの全貌を動画で公開中!(※外部サイトに繋がります)
プロフィール
水上 学 - Manabu Mizukami
1963年生まれ、東京大学卒業。 初めてレースを目にすることになった1971年の日本ダービーをキッカケに、競馬にノメリ込む。70年代後半から血統に興味を持ち、手製の血統表を作成。以後、試行錯誤を重ねつつ現在に至る。必然と偶然が折り重なる「血統」に魅了され、膨大なサンプルを解析。血統傾向を絶対評価と相対評価に体系化することで、より実践的な予想理論に昇華させている。多角的な観点から競馬を検証する鋭い分析力は、ファンのみならず関係者からも支持を受けており、現代競馬を語る上で欠くことのできない最重要人物である。ラジオ日本「競馬実況中継」メイン解説、雑誌「競馬の天才」など多媒体で活躍中。