「血統分析」に心血を注ぐこと数十年。東大卒の頭脳と豊富な経験によって完成した独自の理論から導いた自信の『本命馬』と、一発逆転の可能性を秘めた『お宝馬』を披露する。
直近の血統激走馬
- 4月27日 東京11R 青葉賞(G2)
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本命馬◎ショウナンラプンタ(7人気) 2着
人気薄を自信の本命推奨!
- 4月21日 東京11R フローラS(G2)
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本命馬◎アドマイヤベル(2人気) 1着
土日の重賞ダブルで制覇!
【ヴィクトリアマイル】遅咲きか返り咲きか
2019/5/7(火)
★土曜京都11R 京都新聞杯(G2)◎本命馬 ヒーリングマインド 6番人気 7着 中団やや前の位置取り。しかし直線外目を回してからの伸びが全くなかった。流れに全く緩みがなく、脚がタマっていなかったかもしれない。そういう展開が向かないタイプなのだろう。相手と展開次第で巻き返す力はある。
$お宝 レッドジェニアル 11番人気 1着 ヒーリングマインドの直後にいたが、こちらは反応が良く、直線馬群を割って一気に伸びた。逃げたロジャーバローズの抵抗にはあったが、脚色余裕の差し切り。母レッドアゲートが、1Fこそ違え、同じ京都外回りで12番人気3着に飛び込んでおり、息子も人気薄での激走を見せた。
★日曜東京11R NHKマイルC(G1)◎本命馬 グランアレグリア 1番人気 5着 スタートはそれほど良くなかったが、難なく挽回して内目好位の4,5番手。ただ、直線で外に馬を置くと怯んだようで、馬が反応しない。ルメールが強引に外を弾こうとして降着処分。朝日杯と併せて考えるに、外から馬が来るとかなり嫌がる悪癖があるようだ。これを克服しないと、今後は勝ったり負けたりになる恐れが大だ。
$お宝馬 ハッピーアワー 10番人気 7着 出負けした時点で腹をくくったのか、シンガリ付近からの競馬で直線に徹する。大外から目の覚める脚は使ったがここまでだった。脚力は間違いなく高く、今後まだ期待できる。
【今週のポイント】
3歳秋以降に開花したミッキーチャームやクロコスミア、カンタービレにノームコア、フロンテアクイーン。2歳から3歳春に一度咲き誇ったソウルスターリング、アエロリット、レッツゴードンキ、プリモシーン、そしてラッキーライラック。今年のヴィクトリアマイルは、遅咲きの馬と、久々のG1タイトル、重賞タイトルを掴みたい返り咲きの馬の激突が興味深い。
今週からBコースに移る東京芝。良馬場なら、開幕から続く高速傾向がさらに強まり、例年に増して速くなりそうだ。切れ、スピード能力はこれまでの前哨戦以上に重要となる。
3年前に距離がマイルに延びた阪神牝馬S組が目下3連勝中。ただし、そこでの勝ち馬は連対していないのがミソ。反動が出やすい牝馬だからかもしれないが、阪神牝馬Sに限らず、そもそも前走で勝った馬の連対は、近5年でケイアイエレガントの1頭だけなのだ。
今週のG1にも波乱の気配がするが、先週ケイデンスコールやカテドラルを高評価した「血統プロファイリング」は、水曜夕方から夜に更新の予定。評価しながら重い印を打てなかった反省を踏まえて、今回も穴馬探しに精を出したい。
【次回の狙い馬】
日曜・京都6R 4着 今回は押っ付けの追走で、鞍上も出していったとコメントしているが、それでも前半は流れに乗っていかない。そんな風に出していくと、ゴール前で甘くなるようで、最後差されてしまった。これなら、もっと距離を延ばして、追走を楽にし、脚をタメられれば変わるのではないだろうか。次走距離延長を条件に見直したい。ダート1700m、1800mで。
日曜・東京3R 7着 二の脚がつかず後方から。直線は良く伸びて上がり最速で差し込んだ。こちらは逆に距離を短縮したら良さそう。行けないタイプで、テンが流れた方が持ち味が活かせるはず。血統からも、1400mくらいで見てみたい馬だ。次走、一気の距離短縮なら上位評価。
※次回出走時については、レース当日の朝に配信されるメルマガにてお伝えしています。
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プロフィール
水上 学 - Manabu Mizukami
1963年生まれ、東京大学卒業。 初めてレースを目にすることになった1971年の日本ダービーをキッカケに、競馬にノメリ込む。70年代後半から血統に興味を持ち、手製の血統表を作成。以後、試行錯誤を重ねつつ現在に至る。必然と偶然が折り重なる「血統」に魅了され、膨大なサンプルを解析。血統傾向を絶対評価と相対評価に体系化することで、より実践的な予想理論に昇華させている。多角的な観点から競馬を検証する鋭い分析力は、ファンのみならず関係者からも支持を受けており、現代競馬を語る上で欠くことのできない最重要人物である。ラジオ日本「競馬実況中継」メイン解説、雑誌「競馬の天才」など多媒体で活躍中。