「血統分析」に心血を注ぐこと数十年。東大卒の頭脳と豊富な経験によって完成した独自の理論から導いた自信の『本命馬』と、一発逆転の可能性を秘めた『お宝馬』を披露する。
直近の血統激走馬
- 4月21日 東京11R フローラS(G2)
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本命馬◎アドマイヤベル(2人気) 1着
土曜も日曜もヒット連発!
- 4月20日 福島11R 福島牝馬S(G3)
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本命馬◎コスタボニータ(1人気) 1着
勝ち切る1頭をガッチリ評価!
【朝日杯FS】プレNHKマイルC?
2019/12/10(火)
【今週のポイント】
経験の浅い馬たちの難しさを改めて教えられた阪神JF。今週の朝日杯FSは、牡馬だけにまた違ってくるとは思うが、それでも経験値の多寡を精査することは古馬戦以上に大事であることは確か。心して予想に臨みたい。
阪神マイルに移って過去5回、好走馬のステップレースもバラバラ。血統傾向も、ディープ産駒が3勝しているといっても去年は1番人気を裏切っており、確たるものが見えない。掴みどころがないレース。
ただ、すでに週刊誌上などにも指摘があったことだが、不思議なことに前走オープン特別出走組はこの10年、中山時代を入れても1頭も馬券になったことがない。ハッキリした理由は分からないが、少頭数になることが多い2歳のオープン特別から、一気に16~18頭になり、揉まれてしまうことが多いからかもしれない。
ただ近年続いているのは距離経験に関すること。1200mベストではさすがに短いが、1400mで速い流れを経験し結果を出している馬が、2,3着に入って穴をあける傾向がある。
直線長い阪神だけに、もちろん切れは重要。しかしクラシックよりも来年のNHKマイルCを占うレースとしての価値が高まっているだけに、純正マイラーの姿をイメージすることも、勝ち馬選びには大事かもしれない。
★土曜阪神11R 中日新聞杯(G3) ◎本命馬&お宝馬 カヴァル 4番人気12着 ペースは平均やや遅めだったが、前に行った馬は息が入らず直線はズブズブの追い込み決着に。ならばこの馬に向きそうなものだったが、馬群でドン詰まってしまい、前の馬に乗り上げそうになってしまった。後は馬群に包まれたまま流れ込んだだけ。全く競馬が出来ていない。不運というしかないが、外へ出せていればまた変わっていたかもしれない。
★日曜阪神11R 阪神ジュベナイルF(G1) ◎本命馬 リアアメリア 1番人気6着 終始シンガリ付近、鞍上が押しても位置取りが上がらず、直線は外へ持ち出して、やっとジリジリ伸び程度。高速馬場でかつ前半が流れていく展開は初めてで、これまで自身の3F通過37秒台のレースしかしていなかったことがモロに裏目に出てしまった。これを経験したことで次走は変わってくるかは正直分からない。つまり次が試金石。
$お宝馬 ルーチェデラヴィタ 9番人気16着 終始競馬に参加できず。いくらなんでも1頭だけ大きく離れたシンガリ負けはペース対応云々では説明できず、故障かと思ったが、レース後の談話では、フケが来てしまったとのこと。生理的現象では諦めるしかない。逆に言えば次走は一気の挽回も可能か。
【次回の狙い馬】
日曜 中山10R 5着 逃げられはしたが、終始オウケンブラックやアドマイヤスコールに競られ、かなりキツイ展開に。ただ最後の坂もしっかり昇って粘っていた。得意の中山ではやはり走りが上向く。次走、相手に同型が不在なら押し切れる可能性大。
土曜 阪神6R 3着 同冠号の勝ち馬は圧倒の逃げ切り勝ち、しかも前に行った馬たちが上位を占める中、この馬だけが後方から差し込んできた。直線はフラフラする幼さを見せてのもので、次はこの馬の番だろう。
プロフィール
水上 学 - Manabu Mizukami
1963年生まれ、東京大学卒業。 初めてレースを目にすることになった1971年の日本ダービーをキッカケに、競馬にノメリ込む。70年代後半から血統に興味を持ち、手製の血統表を作成。以後、試行錯誤を重ねつつ現在に至る。必然と偶然が折り重なる「血統」に魅了され、膨大なサンプルを解析。血統傾向を絶対評価と相対評価に体系化することで、より実践的な予想理論に昇華させている。多角的な観点から競馬を検証する鋭い分析力は、ファンのみならず関係者からも支持を受けており、現代競馬を語る上で欠くことのできない最重要人物である。ラジオ日本「競馬実況中継」メイン解説、雑誌「競馬の天才」など多媒体で活躍中。