「血統分析」に心血を注ぐこと数十年。東大卒の頭脳と豊富な経験によって完成した独自の理論から導いた自信の『本命馬』と、一発逆転の可能性を秘めた『お宝馬』を披露する。
直近の血統激走馬
- 2月25日 中山11R 中山記念(G2)
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お宝馬☆ドーブネ(10人気) 2着
条件好転の大穴を見抜いた!
- 2月11日 東京11R 共同通信杯(G3)
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お宝馬☆ジャスティンミラノ(4人気) 1着
2週連続で勝ち馬を指名!
【レパードS】隠れた波乱?の名物レース
2020/8/4(火)
【今週のポイント】
ホッコータルマエ、インカンテーション、そして2歳王者のアジアエクスプレスの芝ダート両重賞制覇など、強豪を輩出してきたレパードステークスだが、近3年は2ケタ人気が連対しまくり、意外な大波乱レースとなっている。例年、3歳のダート戦線で春の2番手グループが集まる傾向にあり、変則日程となっている今夏も馬質は同じ。なかなか粒は揃った。
ただ、ジャパンダートダービー組は5着のミヤジコクオウだけが出走予定で、今年はユニコーンS上位からの直行組が何頭か出てきそう。だが、このユニコ―ンSからの組が近年は走れていない。頭数はそれほど多くないのだが、上位人気を裏切るケースが目立っている。
となると、今年の注目は古馬混合の2勝クラスを制してきた組か。血統的には、新潟の軽いダートに向くスピードタイプが合っている。難解だが、これらを足掛かりとして、波乱を想定し積極的に振っていきたいレースである。
★土曜新潟11R 新潟日報賞 ◎本命馬 ムーンチャイム 1番人気7着 外枠から先行し位置は取れたのだが、なし崩しに外を回らされてロスが出てしまった。しまいまでしっかり走れてはいるが、ロスが響いたか直線は伸びを欠いた。人気にもなりすぎた感。
$お宝馬 シトラスノート 7番人気8着 良いスタートから好位に下げて、うまく流れに乗れた。直線は軽く外へ出し、前も空いて伸びるかと思われたがジリジリ。クラスの壁なのかもしれない。
★日曜新潟11R クイーンS(G3) ◎本命馬 フェアリーポルカ 2番人気6着 馬体重18キロ増も、見た目には太くなく、却って逞しさを感じた。レースは前半後方から、マクって上がりスピードを後半に乗せるいつもの戦法。直線は横一線の中、一瞬先頭に立って粘ったが、ラスト50mで力尽きた。これは体重云々ではなく、以前の休み明けだった愛知杯の時もそうだったのだが、いきなりではメンタルがピリッとしないのだろう。次の使いどころが難しい馬だが、小回りなら牡馬に混ぜても戦えるはず。距離も行けると思うので、手薄ならオールカマーあたりでもいいところがあるかもしれない。
$お宝馬 アロハリリー 11番人気11着 ハナはナルハヤに行かせて4番手あたりをキープ。しかし3角すぎから押っ付けだして、直線は下がっていった。やはり逃げた方がいい馬だし、結果論だが、意外とテンが速くならなかったので、叩いてもハナを主張してしまえばまた違ったのかも。
【次回の狙い馬】
土曜 新潟9R 5着 スタートで大きく躓いたのがすべて。途中からまくるように上がったが、伸びが止まってしまった。しかしバテなかったのはさすが。新潟は未勝利戦勝ちの舞台でここに出走も、走りのタイプは直線の短くなる小倉向きで、小倉最終週の天草特別あたりに出てくれば。
土曜 新潟12R 6着 初めての芝出走、そして直線競馬だった。ダートで前に行けていたので、もう少し位置が取れるかと思ったがシンガリから。しかし、最後方一気の難しいこのコースで出色の伸びを見せた。ゴール前で前が詰まりかけていたが、それがなければ馬券圏があったかもしれない。次走も芝を続戦してほしい。1200mなら追走も楽で、勝ち切りも望めるだろう。血統はむしろ芝馬だ。
プロフィール
水上 学 - Manabu Mizukami
1963年生まれ、東京大学卒業。 初めてレースを目にすることになった1971年の日本ダービーをキッカケに、競馬にノメリ込む。70年代後半から血統に興味を持ち、手製の血統表を作成。以後、試行錯誤を重ねつつ現在に至る。必然と偶然が折り重なる「血統」に魅了され、膨大なサンプルを解析。血統傾向を絶対評価と相対評価に体系化することで、より実践的な予想理論に昇華させている。多角的な観点から競馬を検証する鋭い分析力は、ファンのみならず関係者からも支持を受けており、現代競馬を語る上で欠くことのできない最重要人物である。ラジオ日本「競馬実況中継」メイン解説、雑誌「競馬の天才」など多媒体で活躍中。