プロ野球は日本シリーズが終わり、日米野球も終わり、完全にストーブリーグへ突入した。各チーム補強のニュースが毎日のように聞こえてくる。

我らが阪神タイガースが狙っていると言われているのは、オリックス・バファローズの西勇輝投手。過去4度のシーズン二桁勝利を挙げており、かつ長いイニングを投げられるタイプ。魅力的な存在ではあるのだが、ソフトバンク・ホークスも4年20億という破格の条件で狙っているとされる。昼飯の金額にも迷う筆者にとって、4年20億という数字はイマイチピンと来ないのが正直なところだ。

今季途中に加入したナバーロ選手の残留も決まり、新外国人投手の獲得も間近と言われている。ウィークポイントを減らし、できるだけ層を厚くして来季に臨みたいところである。

今週の競馬の話に移ろう。急激に寒くなり12月が近いことを感じさせる今日この頃。まずは豪華メンバーが揃った土曜の東京11R・東京スポーツ杯2歳S。このレースで好走が目立つのはディープインパクト産駒。ただ好走した6頭中4頭はすでに2走以上経験していた馬。初戦勝ち直後にこのレースに挑んだ8頭のディープ産駒でこのレースを制したのは、後のダービー馬ディープブリランテだけ。相当な力を持っていないとデビュー2連勝は難しいことが分かる。今年出走するディープインパクト産駒は4頭。全てが新馬勝ち直後だけに、少々不安は残る。

3着以内馬の血統をよく見ると、好走例が多いのがロベルト持ち。15年3着のマイネルラフレシア、16年1着のブレスジャーニー、17年2着のルーカス、それ以前にもレッドレイヴンやフジマサエンペラーと毎年のように好走馬を送り出しているのだ。2歳で東京の芝1800mを走るには持続力が必要になる。持続力に長けたロベルトの血が活きるのだろう。

今年5代以内にロベルトの血を持っている馬は、アガラス、クリノガウディー、ナイママ、ハクサンタイヨウ、ルヴォルグの5頭。この中から◎アガラスに期待してみたい。ユートピアを筆頭に堅実に走る馬を送り出すハニードリーマー一族出身。新馬戦を圧勝した後、前走のコスモス賞では1番人気に推されながら2着に敗れてしまった。ただ跳びの大きい走りは札幌より広いコース向き。東京替わりは良さそうだ。

前走はスローペースにハマって持続力を活かせなかったヴェロックス、上がり4F全て11秒台という新馬戦で息長い末脚を披露したホウオウサーベルあたりも上位評価。

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京都11R・アンドロメダSは『隠れたディープインパクトレース』。京都の開催後半で馬場が荒れやすい条件ながら、これまでディープ産駒は(4.0.3.5)勝率33.3%複勝率58.3%と、意外なほど好成績を残している。そんなディープ産駒の◎トーセンマタコイヤ。昨年の大原Sで上がり33.2の末脚を使って2着に食い込むなど、この条件は2回使われて、1勝2着1回。相性がいい。前走のオクトーバーSは前半1000m通過が61.3秒のスローペースで、馬場が緩まったこともあり差し込めなかった。今週末の京都の天気予報が雨予報ではなくなった点もプラスに働きそうだ。


福島11R・フルーツラインC。以前の秋の福島は開催後半になれば外からの差しがズバズバ入る状況だったが、エクイターフの導入で内ラチ沿いの馬場が掘れなくなり、真ん中から内の枠でも好成績を挙げられるようになっている。実際に近5年、秋の福島5、6日目の芝2600mは6回行われ、その3着以内18頭中、馬番8番以内の馬が13頭を占めている。先週の福島記念も内決着。狙いは内枠の馬。

ショウナンラーゼンは前走セントライト記念で8着も、500万を勝った直後の重賞挑戦で、かつ直線で不利を受けていたことを考えれば着順以上に内容はいい。母母父に欧州の至宝、ザ・スタミナ血統であるサドラーズウェルズを持っており、福島芝2600mへの距離延長はむしろ歓迎と言える。


平場からは福島9R・3歳上500万の◎シセイヒテン。今回初めての芝1200mとなるが、母系は短距離馬の名前がズラリと並ぶシーヴィーナスの一族。この一族は福島芝1200mを得意としており、ヒテンの伯母にあたるシルキーラグーンはバーデンバーデンC1着。いとこのシセイカスガは以前この条件で9番人気ながら3着に食い込んでいる。その時も距離短縮だったように、短縮でパフォーマンスが上がる家系。福島短縮は絶好の条件に思える。