オリックス・バファローズから我らが阪神タイガースにFA移籍した西勇輝投手の入団会見が、14日金曜日に行われた。会見の中で西投手は「投球回を稼ぎ、1イニングでも中継ぎの負担を減らして、チームのために貢献する」と語ったそう。毎年中継ぎに負担が大きく掛かるだけに、イニングイーターの西投手の存在は非常に大きい。加えて、「自分もファンと一体となって甲子園を熱くしたい」と阪神ファンに熱いメッセージを送ったとのこと。ファンをアツくさせてくれるじゃないの…!

ただし阪神打線は繋がらない、すぐ止まる、リーグ屈指の貧打を誇る。昨シーズンのチーム打率は2割5分3厘。オリックスの昨シーズンチーム打率2割4分4厘に比べれば、ほんの少し上回っているものの、これをどんぐりの何とかと言うのである。主力の高齢化が進み、伸び悩む若手が多い中、せめて長打が期待できる新外国人野手の獲得を望みたいのだが、スポーツ紙やネットに流れてくるタイガースの補強情報は、全て阪神タイガースではなく、米大リーグのデトロイト・タイガースの補強情報である。いち早い朗報を待ちたいところだ。


さて、今週の競馬の話に移ろう。中山11R・ターコイズSは3年前からグレードが付き、昨年からG3となった。3年連続で父サンデー系×母父ロベルト系の馬が勝っており、的中は簡単……そう思わせて、今年この配合の馬は昨年の覇者ミスパンテールのみ。しかもトップハンデの56キロである。力があり、かつ距離短縮は大きなプラスだが、斤量面は課題だ。

ロベルト系が来やすいということは、求められるのは末脚の持続力。父や母父がスタミナタイプであったほうがいい。実際過去の3着以内馬を見ると、15年1着のシングウィズジョイはマンハッタンカフェ産駒であったり、2着のダンスアミーガは母父がエルコンドルパサーであったりする。昨年3着のデンコウアンジュも母父は凱旋門賞馬マリエンバードだ。かつ、ハンデ戦らしくここ3年で3着以内に入った9頭中5頭が53キロ以下。狙うは父か母父がスタミナタイプの軽ハンデ馬だろう。

目についたのが◎ハーレムライン。父は天皇賞(春)を制したマンハッタンカフェ。母父は大種牡馬ブラッシンググルームの産駒・グルームダンサー。ブラッシンググルーム持ちはマイネルモルゲン、レッツゴーキリシマ、アップドラフトと、昔から中山芝1600mで持続力を問われてきた際に穴を開けてきた歴史がある。

前走のキャピタルSは10着。直線半ばまでよく粘っていたが、残り200m手前で内にいたグァンチャーレが外に張り出してきたことで挟まれ、5秒以上追えない不利があった。不利がなければ勝っていた…とは言わないが、少なくとも1着から0.8秒離されることはなかった。そしてこれだけの不利がありながら0.8秒差に踏ん張っていたあたり、能力を感じる。

2走前の秋華賞と3走前の紫苑Sは2000mで若干距離が長かった。先週の中山芝は騎乗したジョッキーたちが「芝の状態はいいです。どこを通っても同じですよ」と口にしていたように、内の状態も悪くない。むしろ距離ロスがないことを考えれば2枠4番はプラスだろう。52キロの軽ハンデとセンスの良さを活かして一発を狙いたい。

相手も重い血統持っている馬をチョイス。父サドラーズウェルズ系で昨年2着のフロンテアクイーン、父はこのレースと相性のいいキングマンボ系で、母母父に凱旋門賞馬スワーヴダンサーを持つリバティハイツあたりを重視したい。

中京9R・3歳上500万の予想は
競馬ラボメルマガ限定で公開!
レース当日朝の配信をお見逃しなく!

登録メールアドレスやメルマガ受信設定の確認はコチラから


阪神11R・タンザナイトSは昨年に引き続き芝1200mで行われる。1着ミッキーラブソングは京都金杯3着に安土城S1着、3着のアクティブミノルはファルコンSで2着と、芝1400m以上のオープンクラスで実績を残していた。今年芝1400m以上のオープンで連対するか、重賞で3着以内がある馬はエントリーチケット、アクティブミノル、ナガラフラワー、ベルーガ、コウエイタケル、フミノムーン、アイラインの7頭。

コウエイタケルは前走、内・前有利の京阪杯でしぶとく外から脚を伸ばして5着同着。2着ナインテイルズとは0.1秒差だった。一時期不調にあえいでいたが、今年の夏以降再び好調期に入り、ここ4戦大崩れなく走っている。血統を見ると、母父はフレンチデピュティ。先週フレンチ持ちは阪神芝で調子が良く、パクスアメリカーナが土曜にリゲルSを制すと、阪神JFでは2着クロノジェネシス、3着ビーチサンバと2頭が3着以内に絡む活躍ぶり。血統の勢いに乗りたいところだ。


阪神3R・2歳未勝利の◎ラプタス。前走の新馬戦では2番手を追走していたところ、4コーナーで逃げたピンクキャンディーが外に膨れ、衝突して外に振られる不利があった。直線で最後甘くなったのは不利の影響も大きかっただろう。

もう一つ最後甘くなった理由として距離も考えられる。祖母テンザンストームはタイキシャトルを倒したことで知られる中央4勝の短距離馬。母親のエアラホーヤは芝1200mで新馬勝ちした短距離馬だった。半兄のマジェスティハーツは距離をこなしているが、歳を重ねてマイルに対応したように、本質的にはマイラーだった可能性はある。

母エアラホーヤの産駒は中央競馬において、
前走から距離短縮(5.2.1.11)勝率26.3%、複勝率42.1%
前走から距離延長(1.3.1.18)勝率4.3%、複勝率21.7%

と、圧倒的に距離短縮時に成績がいい。デビュー前の調教でまもなく1000万クラスの古馬メイショウラケーテを併せ馬で1.8秒も置き去りにするなど、動きの良さが目立っていた1頭。脚力だけならすぐに巻き返せる力はありそうだ。