競馬YouTuberとして一躍名を挙げ、各媒体に引っ張りだこの佐藤ワタルが、地方&海外レースを展望。若くして人並み外れた知識量、分析力を披露する。
【関東オークス・最終結論】本命は道『悪』を意識し立ち回れる馬!
2019/6/12(水)
改めてJRAの競馬用語辞典の『道悪』のページには、『重以上の状態を道悪と呼ぶ』と書いてある。なるほど。
梅雨に入り雨が毎日のように降るここ数日、川崎競馬場の馬場は湿って時計が速くなる…と思わせておいて、時計はそこまで出ていない。むしろ4コーナーから直線の状態は悪く、非常に走り辛い状況が続いている。
つまり4コーナーでいかに前にいるか、直線までいかにロスを最小限にして運べるか、それが重要であると言える。
加えて川崎の2100mはコーナーを6つ回ること、コーナー半径が狭いことから、2周目1コーナーからペースが緩みやすい。重要なのは機動力で、普段から大箱での競馬になれている中央馬たちはこの中央競馬にはない特殊なコース形状に苦しみやすい。
中央からの遠征馬であるローザノワール(牝3、栗東・西園厩舎)は前走の内容から今回もハナを狙ってくるだろう。ただ母ダノンスズランが短距離寄りの馬だったことなどを考えればそこまで強く推せない。
2番手に行くのはマドラスチェック(牝3、美浦・斎藤誠厩舎)だろうか。前走の鳳雛Sは2番手から抜け出して完勝も、テンからペースはそこまで速くなかった。川崎の小回り、外枠でポジションが取れるかどうかは未知数な部分がある。
◎はアークヴィグラス(牝3、大井・嶋田幸厩舎)。ここ3戦は結果が出ていないものの、3走前は芝のクイーンC。2走前は浦和のマイルコースとしては圧倒的に不利な8枠を考えれば仕方ないところがある。
その2走前の桜花賞は8枠ながら内に潜り込み、ラチ沿いをうまく使い、機動力を生かした3着だった。川崎の狭いコース、コーナー6つには上手く対応できそうなタイプ。
前走の東京プリンセス賞は果敢にハナを切ったものの、トーセンガーネットに完敗。ただ今回は陣営も言っている通り、2100mという距離を考えて控える。トーセンガーネットが前を潰しに行く競馬をするであろう分、ガーネットが動いて作ったスペースをこの馬が使える可能性は低くない。
サウスヴィグラス産駒で距離が不安視されるところだが、川崎の2100mは前述したように、この条件はコーナーを6つ回ること、コーナー半径が狭いことから、2周目1コーナーからペースが緩みやすく、多少距離が長かろうが距離を持たせることは可能。やや内が有利の馬場で、ロスなく競馬して一発を狙いたい。
牝馬二冠馬トーセンガーネット(牝3、浦和・小久保智厩舎)も有力。前走は馬場を考えれば完勝と言っていい。正直南関の3歳牝馬の中では力が抜けており、わざわざ東京ダービーを回避し関東オークスに登場したように、このレースを獲りにきている。ここでも内ラチ沿いに入り機動力を活かす競馬ができれば中央馬相手に勝ち負け、南関牝馬クラシック三冠も見えてくるだろう。
機動力という意味では負けていないマドラスチェックが3番手。内で脚を溜められるであろうリトミックグルーヴ(牝3、川崎・内田勝厩舎)、馬のタイプ的には外枠はプラスも、大外枠がどう出るかラインカリーナ(牝3、美浦・武藤厩舎)あたりが続く。
関東オークス
◎アークヴィグラス
〇トーセンガーネット
▲マドラスチェック
☆リトミックグルーヴ
△⑤、⑨、⑭
梅雨に入り雨が毎日のように降るここ数日、川崎競馬場の馬場は湿って時計が速くなる…と思わせておいて、時計はそこまで出ていない。むしろ4コーナーから直線の状態は悪く、非常に走り辛い状況が続いている。
つまり4コーナーでいかに前にいるか、直線までいかにロスを最小限にして運べるか、それが重要であると言える。
加えて川崎の2100mはコーナーを6つ回ること、コーナー半径が狭いことから、2周目1コーナーからペースが緩みやすい。重要なのは機動力で、普段から大箱での競馬になれている中央馬たちはこの中央競馬にはない特殊なコース形状に苦しみやすい。
中央からの遠征馬であるローザノワール(牝3、栗東・西園厩舎)は前走の内容から今回もハナを狙ってくるだろう。ただ母ダノンスズランが短距離寄りの馬だったことなどを考えればそこまで強く推せない。
2番手に行くのはマドラスチェック(牝3、美浦・斎藤誠厩舎)だろうか。前走の鳳雛Sは2番手から抜け出して完勝も、テンからペースはそこまで速くなかった。川崎の小回り、外枠でポジションが取れるかどうかは未知数な部分がある。
◎はアークヴィグラス(牝3、大井・嶋田幸厩舎)。ここ3戦は結果が出ていないものの、3走前は芝のクイーンC。2走前は浦和のマイルコースとしては圧倒的に不利な8枠を考えれば仕方ないところがある。
その2走前の桜花賞は8枠ながら内に潜り込み、ラチ沿いをうまく使い、機動力を生かした3着だった。川崎の狭いコース、コーナー6つには上手く対応できそうなタイプ。
サウスヴィグラス産駒で距離が不安視されるところだが、川崎の2100mは前述したように、この条件はコーナーを6つ回ること、コーナー半径が狭いことから、2周目1コーナーからペースが緩みやすく、多少距離が長かろうが距離を持たせることは可能。やや内が有利の馬場で、ロスなく競馬して一発を狙いたい。
牝馬二冠馬トーセンガーネット(牝3、浦和・小久保智厩舎)も有力。前走は馬場を考えれば完勝と言っていい。正直南関の3歳牝馬の中では力が抜けており、わざわざ東京ダービーを回避し関東オークスに登場したように、このレースを獲りにきている。ここでも内ラチ沿いに入り機動力を活かす競馬ができれば中央馬相手に勝ち負け、南関牝馬クラシック三冠も見えてくるだろう。
関東オークス
◎アークヴィグラス
〇トーセンガーネット
▲マドラスチェック
☆リトミックグルーヴ
△⑤、⑨、⑭
プロフィール
佐藤ワタル - Wataru Sato
1990年山形県生まれ。アグネスフライトの日本ダービーを偶然テレビで観戦して以降、中学生、高校生、大学生と勉学に勤しむ時期を全て競馬に費やした競馬ライター。『365日競馬する』を目標に中央、地方、海外競馬の研究を重ねている。ジャンルを問わない知識は、一部関係者に『コンビニ』とまで評されている。早稲田大学競馬サークル『お馬の会』会長時代に学生競馬団体『うまカレ』を立ち上げたり、北海道の牧場などに足繁く通うなど、若手らしい行動力を武器に、今日も競馬を様々な角度から楽しみ尽くしている。現在はサラブレ、一口クラブ会報などでも執筆中。血統派で大の阪神ファン。甘党でもある。