
一時は年間0勝というどん底を味わいながらも、今や大手の主戦ジョッキーとして活躍を見せる
不死鳥ジョッキー。諦めることなく復活を果たした男が日々の騎手生活を自らの言葉で紡いでいく。
京王杯2歳Sはリネンタイリンに騎乗
2025/11/6(木)
先週はクロリンとコスモアンタレスの新馬に期待していたのですが、それぞれ体力面に課題があり使われて良くなるタイプかなという印象でした。2場開催のレベルが高い週で目立つ着順を挙げられませんでしたが、一転の3場開催でたくさん依頼をいただいた今週は巻き返したい。

この土曜は東京で5鞍に騎乗します。3Rのコスモアマデウスは2戦目の前走が思いのほか踏ん張れず。スタートが上達して中身はしっかりしてきたので、そろそろ目途を立ててあげたい。4R(2歳新馬)のハタノグランクリュは今週の追い切りに乗せていただきました。水準に動けていましたし、なかなか背中がいい馬です。完成度が高くて新馬向きに感じるので、現段階における力は出してくれるはず。
11R(京王杯2歳S)のリネンタイリンは追い切りの動きなどはいつも申し分ありません。どうしても競馬場に行くとイレ込んで燃えすぎてしまうんです。芝に戻って距離短縮は歓迎なので、重賞で相手が強くとも上手く走らせてあげたい。能力的な差はないはずです。12Rのカイトグートは着順こそ奮いませんが、以前のように自分からヤメてしまうような面は改善しています。中間の調子は凄く良さそうなので、そろそろキッカケを掴んであげたい。
日曜も東京で7鞍に騎乗します。3Rのリーデレクオーレの前走は4角まで随分と絡まれてしまいました。一戦毎に馬は良くなっているので、自分のリズムで走らせられれば一変して不思議ありません。6R(2歳新馬)のワンダーバリエンスは2週続けて追い切りに乗せていただきました。真面目で一生懸命なタイプなので、新馬向きだと思います。
10Rのコスモフロイデの前走は休み明けの分だったと思います。日曜の雨予報もプラスなので頑張ってくれるはず。12Rのホークマンの前走は頑張っているのですが、この馬とすれば時計が速すぎました。こちらも雨馬場が向きそうなので、時計がかかってほしいです。

先週は気分展開を兼ねて帰宅時とは逆の伊豆方面に車で向かったのですが、月曜が祝日だったこともあり、渋滞に巻き込まれて大変な思いをしました。直前にしては素敵な温泉旅館が見つかったとはいえ、もはや渋滞の記憶しかありません。次回の3連休は3日間競馬になりますが、そのほうが自分は性に合っています。
プロフィール

柴田 大知 - Daichi Shibata
1977年6月18日生まれ、栃木県出身。
1996年に騎手デビュー。デビュー2年目までは年間20勝以上をマークする若手有望株として注目を浴びたが、年々勝ち星が減少。遂に2006〜2008年は未勝利に終わった。しかし、騎乗数を徐々に取り戻すと、2011年には中山グランドJで涙のG1制覇。「マイネル軍団」の主戦ジョッキーとしてのポジションも確固たるものとした。2013年にはマイネルホウオウでNHKマイルCを制し、平地・障害ダブルG1制覇を達成した。





