
一時は年間0勝というどん底を味わいながらも、今や大手の主戦ジョッキーとして活躍を見せる
不死鳥ジョッキー。諦めることなく復活を果たした男が日々の騎手生活を自らの言葉で紡いでいく。
手の内に入れている馬たちと頑張ります
2025/12/11(木)
中山開幕週はフェスティヴハート(7人気3着)が最高着順。中山、それも1200mのほうが合いそうな気がしており、しっかりと競馬してくれました。前半忙しくなるだろうというのは想定内で、その分で脚はタマっています。コース慣れも見込める次走は力が入りますね。

この土曜は中山で5鞍に騎乗します。2Rのハナムラサキは成長を促すべく少し間隔が空きました。距離延長で追走面は楽になるはずなので、目途の立つ内容にしてあげたい。
3Rのリッチリーエコーは小さな馬で体力がもう少しついてほしいところ。それでも、間隔を詰めたことでシャキっとした印象はあります。コース替わりと相まって一歩前進がありませんか。4Rのサンタピアは中山ダート1800mが合いそうなイメージを持っています。初戦の感触からもいいモノを持っており、大きく変わってくれそうな2戦目です。
9Rのリネンタイリンは間隔を詰めて使っていますが体調面は問題ありません。この馬の場合は気持ちが高ぶってしまうのをいかに抑えられるか。短いところのほうが合っていると思うので、スタートを切るまでにどう持っていくかがむしろ勝負です。11Rのマイネルニコラスは休み明けでフレッシュです。年齢を感じさせずに元気一杯なので、自分の力は出し切ってくれるはず。
日曜も中山で6鞍に騎乗します。1Rのマインセーラの前走は3走目でも上積みがあって頑張っています。自分から競馬を作れるタイプではないので、直線に急坂があるコースで少しでも展開が向いてほしい。3Rのマイネルモンテュスは休み明けも、新馬当時を思えば締まった印象で気持ちが前向きになっています。競馬でも変わってほしいタイミングです。
5R(2歳新馬)のコスモシグルンは続けて調教と追い切りに乗せていただいています。気持ちが勝っているタイプで新馬向き。素軽くて好仕上がりなので期待しています。6R(2歳新馬)のバルも今週の追い切りに乗せていただきました。いいモノを持っていますが、大型馬で使いながら上向いていくタイプに感じます。
8Rのスマートクオーレは競馬では初めてですが、何度か追い切りに乗せていただいたことがあります。前走は案外も、連闘でピリッとして距離延長ならあんなことはないはず。乗り味などはいい馬です。12Rのフォートポータルは先週の追い切りに乗せていただきました。坂路で動きが悪くなかったです。地方から戻ってきて力関係がどうかという部分だと思います。

今週は休日の月曜に今シーズン初のいちご狩りに行ってきました。栃木の佐野でとちあいかというブランドですね。1~3月がピークで少し時期が早いのですが、出始めが一番美味しいと聞いていたとおりに甘くて絶品で食べすぎました。今年も迫ってきたクリスマスケーキに乗せたいくらい。地元の回し者ではありませんが、是非ともご賞味いただきたいです。
プロフィール

柴田 大知 - Daichi Shibata
1977年6月18日生まれ、栃木県出身。
1996年に騎手デビュー。デビュー2年目までは年間20勝以上をマークする若手有望株として注目を浴びたが、年々勝ち星が減少。遂に2006〜2008年は未勝利に終わった。しかし、騎乗数を徐々に取り戻すと、2011年には中山グランドJで涙のG1制覇。「マイネル軍団」の主戦ジョッキーとしてのポジションも確固たるものとした。2013年にはマイネルホウオウでNHKマイルCを制し、平地・障害ダブルG1制覇を達成した。





