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毎日王冠

京都大賞典

今週のイチオシ

アエロリット

(牝5、美浦・菊沢厩舎)

クロフネ
アステリックス
母父ネオユニヴァース
通算成績16戦4勝
重賞勝利 18年毎日王冠(G2)
17年NHKマイルカップ(G1)
17年クイーンステークス(G3)
連対時
平均馬体重
494kg (最高:516kg)
(最低:476kg)
前走時馬体重516kg
POINT
父の影響が強く発現した馬体で、前走時で516キロと雄大な馬格を有している。背中側と腹側のラインが平行に近く、胴周りをゆったりと見せており、一定の速度をキープして走ることに適した体型。豊富なパワーから生み出されるスピードの持続力が武器といえる。大型馬ながら牝馬らしい軽さも持ち合わせているためスピードの絶対値も高く、高速決着に強い点も納得。秋の東京開幕週は高速馬場が見込まれるため、この馬にピッタリの条件と言えるだろう。休み明けながら筋肉の輪郭が明瞭に浮き上がっており、同じくレース間隔が開いての出走だったヴィクトリアM時と比較して、より馬体が引き締まっている印象。前走で見られた右前蹄の接着装蹄も見られず、蹄の状態も良化傾向にありそうだ。安田記念はインディチャンプに屈したが、この舞台なら逆転できると見た。連覇に期待。

インディチャンプ

(牡4、栗東・音無厩舎)

ステイゴールド
ウィルパワー
母父キングカメハメハ
通算成績10戦6勝
重賞勝利 19年安田記念(G1)
19年東京新聞杯(G3)
連対時
平均馬体重
461kg (最高:470kg)
(最低:452kg)
前走時馬体重470kg
POINT
ステイゴールド産駒とあって骨格は良い意味でコンパクトにまとまっているが、豊富な筋肉量は目を見張るほどで、非常に迫力のある立ち姿を披露している。横幅の広い容量の大きなトモは母父キングカメハメハに通じるものがあり、母方の血が色濃く出た形と見ていいだろう。高速域でスピードを維持するためには心肺機能プラス、筋肉の絶対量も必要になってくるため、速い時計の出やすい東京の開幕馬場は合っているはずだ。前向きな気性を考慮しても、ペースはある程度流れて欲しいところ。距離はマイルがベストだが、こなせる範囲ではありそうだ。今回は4ヶ月ぶりの実戦で、前走と比べても全体に若干の緩さを感じさせ、下腿部の血管も安田記念時の方がより鮮明に浮いていた印象がある。力を出せるデキにはあり、使って良くなりそうな雰囲気も漂っている。

ギベオン

(牡4、栗東・藤原英厩舎)

ディープインパクト
コンテスティッド
母父Ghostzapper
通算成績9戦3勝
重賞勝利 18年中日新聞杯(G3)
連対時
平均馬体重
507kg (最高:516kg)
(最低:502kg)
前走時馬体重506kg
POINT
均整の取れたシルエットが美しく、前駆・後躯のバランスに秀でた見栄えのする好馬体。前走時で506キロと大型馬の部類に入る立派な馬格を有しているが、全く重苦しさを感じさせない。軽いイメージの立ち姿を披露している。一見すると高速決着向きの印象も、同厩舎の先輩であるステファノスと同父で母父デピュティミニスター系という点が一致しており、馬体構造も近い。ステファノスは高速決着よりも若干時計の掛かる条件での活躍が目立ったため、開幕週の芝がマッチするかがカギ。1分58~59秒程度の決着ならば、天皇賞(秋)でも食い込みに警戒したい。仮に遠征した場合の話ではあるが、香港カップで狙ってみたい存在だ。今回は4ヶ月ぶりの実戦でも薄っすらと肋骨が浮いていて、ムダ肉のない体つき。下腿部にも血管が浮いており、問題なく力を発揮できる状態にありそうだ。

ダノンキングリー

(牡3、美浦・萩原厩舎)

ディープインパクト
マイグッドネス
母父Storm Cat
通算成績5戦3勝
重賞勝利 19年共同通信杯(G3)
連対時
平均馬体重
452kg (最高:454kg)
(最低:450kg)
前走時馬体重454kg
POINT
バランスの良さが光る好馬体で、注目すべきはやはり胴周りの造り。背中が短く、腹側のラインが後躯に向かって右上がりに引き締まっている。伸縮性に秀でた構造で、持ち前の瞬発力を生み出す源と言って良い。飛節も「曲飛」に分類される回転力に優れた造りをしているため、一瞬の切れ味に特化したタイプと考えられる。例年のダービーは瞬発力が要求されるため、この馬に向くと考えていたが、今年は淀みないペースで流れた。本来は得意としない持続力が必要な展開で2着に踏ん張った点は高く評価できる。体型的に距離短縮はプラスに働きそうだが、今回はアエロリットが平均以上のラップを刻む可能性が高い。この馬としてはスローからの上がり勝負がベストであるため、淀みない流れでどこまで決め手を発揮できるか。骨格的に大部分は完成されている印象で、休み明けながら馬体の張りも上々。腹周りもスッキリと見せており、秋初戦を好仕上がりで迎えられそうだ。

ペルシアンナイト

(牡5、栗東・池江寿厩舎)

ハービンジャー
オリエントチャーム
母父サンデーサイレンス
通算成績19戦4勝
重賞勝利 17年マイルチャンピオンS(G1)
17年アーリントンカップ(G3)
連対時
平均馬体重
481kg (最高:492kg)
(最低:474kg)
前走時馬体重490kg
POINT
好バランス・豊富な筋肉量で見栄えのする立ち姿。背中側がやや短く、腹側のラインは後躯に向かって丸みを帯びながら引き締まっている。身体の伸縮性に優れた形で、瞬間的に繰り出せる末脚の速さは一級品。G1での4度の連対は、いずれもインコースや馬群を割って追い込んできた。馬格は大きい一方で器用さも持ち合わせた馬。広い東京コースで特性を生かすならば、スローペースから瞬発力勝負になった場合の方が力を出せそう。3歳時に高速決着の皐月賞で2着しているが、年齢を重ねてパワー志向が強まってきているため、現状は多少時計の掛かる馬場が合うイメ―ジ。力はまだまだ健在なので、今年も条件的にベストの舞台といえるマイルCSで狙ってみたい。札幌記念を使っている分、腹周りもスッキリしていて仕上がりは上々。まだパンプアップできる余地を残しつつ、秋初戦としては文句のない状態で出走できそうだ。

モズアスコット

(牡5、栗東・矢作厩舎)

Frankel
India
母父Hennessy
通算成績16戦5勝
重賞勝利 18年安田記念(G1)
連対時
平均馬体重
486kg (最高:492kg)
(最低:478kg)
前走時馬体重488kg
POINT
全身の筋肉が隆起するように発達しており、筋肉質な馬体を披露している。前脚がやや短く、重心が前傾している分、スピードの乗りは良いタイプ。飛節の折りが深い「曲飛」であるため、瞬間的に速い脚を繰り出すことも可能。豊富な筋肉量で高速決着はめっぽう強いタイプ。肩のラインがやや立っているため今回は距離延長がカギになりそうだが、道中のタメさえ利けば1800mもこなせるのではないだろうか。後肢の下腿部には網目のように血管が浮き上がっており、馬体の張りは良さそう。元々腹袋が立派な馬ではあるが、休み明けということもあって全体に余裕を感じる造り。1週前追いをハードに追われており、当週の追い切り内容にも注目しておきたい。状態は上向いてきており、高速決着で一発あっても驚けない。

ウラヌスチャーム

(牝4、美浦・斎藤誠厩舎)

ルーラーシップ
アメジストリング
母父フジキセキ
通算成績14戦4勝
連対時
平均馬体重
494kg (最高:500kg)
(最低:484kg)
前走時馬体重506kg
POINT
父ルーラーシップから遺伝したゆとりのある胴周りが特徴的。常にメンバー上位の上がりタイムで駆けているが、この胴の構造からは瞬発力よりも持続力に長けている印象。レースに行って鋭い末脚を発揮できるのは、緩やかにカーブした曲飛で後肢が回転力に優れていることと、牝馬らしい柔軟性を秘めているからだと考えている。前走時で506キロと牡馬にも見劣らない馬格の持ち主で、インコースでじっくりタメて運ぶよりも、外を回して長く良い脚を使わせるような競馬を見てみたい。京都大賞典は外回りコースで坂を下って徐々にスピードを乗せていく分、水準以上の持続力が必要になる。距離も問題なくこなせるので、コース適性は高いモノを秘めているはずだ。3ヶ月ぶりの実戦でも太め感なく仕上がっており、筋肉の張りも上々。好勝負に期待したい。

エアウィンザー

(牡5、栗東・角居厩舎)

キングカメハメハ
エアメサイア
母父サンデーサイレンス
通算成績16戦7勝
重賞勝利 18年チャレンジカップ(G3)
連対時
平均馬体重
497kg (最高:508kg)
(最低:490kg)
前走時馬体重504kg
POINT
キングカメハメハ、その父キングマンボの特徴ともいえる横幅の広い、容量の大きなトモの筋肉が特徴的。父方の血統が色濃く出た、パワフルなボディを披露している。全体のバランスも良く、G1馬と比較しても見劣らない好馬体を披露している。昨秋から500キロを超える馬体重で出走しているように、骨格・筋肉量ともに豊富。同時に素軽さも兼ね備えているため、高速決着・スピードの持続力を高水準で維持するようなレースが得意。ペースはある程度淀みなく流れた方が良さそうな印象で、スローペースになることも多い京都大賞典では強気に仕掛けるくらいの動きだしで良いのかもしれない。ただ体型を見た限り、ベストは2000mの印象がある。休み明けでも毛艶が光り輝いていて、代謝の良さを感じさせるほど。背中には銭型が浮いていて、体調はかなり良さそうだ。馬体の張りも申し分なしの好仕上がりでレースを迎えられそうだ。

エタリオウ

(牡4、栗東・友道厩舎)

ステイゴールド
ホットチャチャ
母父Cactus Ridge
通算成績12戦1勝
連対時
平均馬体重
464kg (最高:472kg)
(最低:450kg)
前走時馬体重474kg
POINT
骨格に対して背中がやや長めに映るシルエットで、腹周りのラインと平行に近い。瞬間的な切れよりも長く良い脚を使わせて良さが出る、持続力タイプ。ゆったりと加速することができる京都の外回りコース向きで、距離も2400mあたりがベストの印象。今回は出走メンバーに持続力タイプが多い印象で、各馬が早めに動きだして持続力を問われる展開が予想されるため、巻き返しの可能性はかなり高いと見ている。3歳春に一度馬体重が減ったものの、レースを重ねるにつれて少しずつ増えてきており、ステイゴールド産駒らしい成長力も感じる。それは馬体面にもしっかり表れており、筋肉の輪郭は春よりもハッキリとして、より研ぎ澄まされてきた印象。筋肉量も増加傾向にあり、以前よりもお腹周りをコロンと見せているのも、良い意味で肉付きが良くなってボリュームアップしてきたからではないだろうか。休み明けでも毛艶はピカピカで、下腿部の血管も網目のように浮き上がり筋肉の張りも良い。重賞初制覇のチャンス到来と見た。

グローリーヴェイズ

(牡4、美浦・尾関厩舎)

ディープインパクト
メジロツボネ
母父スウェプトオーヴァーボード
通算成績8戦3勝
重賞勝利 19年日経新春杯(G2)
連対時
平均馬体重
444kg (最高:456kg)
(最低:432kg)
前走時馬体重456kg
POINT
前走の天皇賞(春)出走時で456キロ。数字通りにシャープな印象があるものの、骨格自体がそれほど大きい馬ではなく、付くべきところに筋肉がしっかりと付いているため、華奢な印象はあまり受けない。長距離で結果を残している馬だが、胴の長さは比較的詰まり気味で、背中側がやや短く映る構造をしている。飛節も緩やかにカーブしており、コンパクトな馬格ということもあって、一瞬の加速力に長けている印象。鋭い決め手は2400mの距離、そしてスローペースでより生きてくるはずだ。馬格的に高速決着はあまり歓迎としないタイプと見ている。5ヶ月ぶりの実戦でも春よりも筋肉の張りが増してきており、特に後肢の筋肉に成長の証を感じる。元々ムダ肉の付きにくい馬なので、スッキリと見せていて仕上がりは悪くない。良化の余地を残しつつも、好走が期待できる状態に整った。
今週のイチオシ

シルヴァンシャー

(牡4、栗東・池江寿厩舎)

ディープインパクト
アゼリ
母父Jade Hunter
通算成績8戦4勝
連対時
平均馬体重
473kg (最高:480kg)
(最低:470kg)
前走時馬体重480kg
POINT
全兄ロイカバードは胴がやや短い体型で、馬体重は本馬よりも20キロほど軽く、全体にまとまりのある馬体だった。故にマイル~2000mあたりを主戦場としていたが、この馬は兄と同血ながら胴を長く見せており、クビも細めで四肢も長いため長丁場への高い適性を感じさせる。胴長な造りで持続力に長けており、同時に飛節もくの字に折れている「曲飛」で、後肢の回転が速い。鋭い脚を長く使える構造は上のクラスでも強みになるはずで、筋肉の輪郭もハッキリ浮き上がっていることからも、高い素質を感じさせる。重賞初挑戦となるが、いきなり通用する可能性が高いと見た。仕上がりに関しても毛艶が抜群に光っていて、体調の良さを感じさせる。皮膚を薄く見せているように馬体の張りも申し分なく、休み明けでも万全の状態でレースに挑めそうだ。

ダンビュライト

(牡5、栗東・音無厩舎)

ルーラーシップ
タンザナイト
母父サンデーサイレンス
通算成績19戦4勝
重賞勝利 19年京都記念(G2)
18年アメリカジョッキーC(G2)
連対時
平均馬体重
474kg (最高:492kg)
(最低:464kg)
前走時馬体重482kg
POINT
全体のシルエットに対して長めに映る胴周りは、父ルーラーシップから遺伝した特徴的なパーツの一つ。父の産駒は重厚感のあるタイプが多い中で、この馬は全体に細身に映るほど素軽い体つきをしている。故に、3歳時から高速決着の皐月賞での3着を始め、クラシックで善戦することができたのだろう。古馬になって骨格・筋肉ともに完成の域に入っており、特に筋肉の輪郭が明瞭に浮き上がって来たあたりを考慮しても、馬体に磨きがかかって本格化したと見て良いだろう。2400mの距離は久々だが、四肢をスラっと見せるフォルムで、延長も問題なさそうだ。骨格に対する胴と脚の長さから、お世辞にも瞬間的な加速力に優れたタイプとは言えないだけに、今回も早めに仕掛ける競馬が理想的。休み明けでも腹周りがスッキリと引き締まっており、いきなり力を出せそうだ。
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