【高松宮記念】初スプリントのG1馬2頭の取捨は?適性バッチリの激走馬発見!…競馬JAPAN

追い切りの動きなども踏まえたイチオシ馬、特注馬は金曜日に公開します!

アストラエンブレム

(セ8、美浦・小島茂厩舎)

ダイワメジャー
ブラックエンブレム
母父ウォーエンブレム
通算成績30戦7勝
連対時
平均馬体重
467kg (最高:484kg)
(最低:454kg)
前走時馬体重486kg
POINT
父と比較してシャープな肉付きで、素軽いシルエット。体型的にはマイルがベストの印象で、1200m戦ではある程度時計が掛かる馬場になった方が良い。その一方で蹄は薄く、良馬場でこそ力を発揮できるタイプ。背中が短く、胴は詰まり気味。父は先行してパワーで押し切るような競馬が得意であったが、本馬はタメて終いを鋭く伸ばすことで持ち味が活きてくるだろう。年齢的な変わり身は感じられないものの、去勢されている影響か馬体に衰えは一切感じられず、腹周りもスッキリと引き締まっている。筋肉の張りも上々で、毛艶も良好。仕上がり面に不安なし。
今週のイチオシ

インディチャンプ

(牡6、栗東・音無厩舎)

ステイゴールド
ウィルパワー
母父キングカメハメハ
通算成績19戦8勝
重賞勝利 20年読売マイラーズカップ(G2)
19年マイルチャンピオンS(G1)
19年安田記念(G1)
19年東京新聞杯(G3)
連対時
平均馬体重
464kg (最高:476kg)
(最低:452kg)
前走時馬体重484kg
POINT
筋肉量が非常に多く、全体にボリューム感がある。特に後躯は横幅が広く、中身もパンと張るように発達している。これはキングマンボ系に良く見られる造りで、父ステイゴールドよりも母父キングカメハメハが主張した特徴と言えるだろう。マイルG1連覇の実績を誇る一方で胴は詰まり気味、ピッチ走法であることから、スプリント戦への適性は高い。高松宮記念はパワーを秘めた筋肉質なタイプが強く、本馬のパワフルな走りは過去の好走馬と比較しても見劣らない。阪急杯時から毛艶や馬体の張りは更に良化し、状態の良さが伝わってくる。腹周りには若干の余裕こそあれど、あと1週あれば十分に絞れて来るはず。当日の気配も要チェックの1頭だ。

セイウンコウセイ

(牡8、美浦・上原厩舎)

アドマイヤムーン
オブザーヴァント
母父Capote
通算成績37戦7勝
重賞勝利 18年函館スプリントS(G3)
17年高松宮記念(G1)
連対時
平均馬体重
494kg (最高:504kg)
(最低:482kg)
前走時馬体重500kg
POINT
ダートでも活躍していたようにクビ~胸前、肩周りの筋肉が隆起しており、前駆の発達が目立つ。本質的にはパワーを要する条件が得意で、17年1着・19年2着と二度の高松宮記念好走歴があるように、中京芝1200mはベストの条件と言える。さすがに8歳を迎えたこともあり、全盛期と比較して筋肉の張り具合、ボリューム感にやや物足りなさを感じるものの、大きな衰えはなく、依然として好馬体をキープしている。休み明けを一叩きした効果か、腹周りもスッキリと仕上がり、現状の力は十分に発揮できるはずだ。

ダノンスマッシュ

(牡6、栗東・安田隆厩舎)

ロードカナロア
スピニングワイルドキャット
母父Hard Spun
通算成績22戦10勝
重賞勝利 20年香港スプリント(G1)
20年産経賞セントウルS(G2)
20年京王杯スプリングC(G2)
20年夕刊フジオーシャンS(G3)
19年キーンランドカップ(G3)
19年シルクロードS(G3)
18年京阪杯(G3)
連対時
平均馬体重
470kg (最高:478kg)
(最低:462kg)
前走時馬体重472kg
POINT
純粋に筋肉量が増加したこともあり、シャープな印象のあった以前の立ち姿と比較してパワフルな馬体へと変化してきた。父ロードカナロアを彷彿とさせる雰囲気で、スプリンターとして完成。競走馬としてフィジカル面では充実期にあると見て良いだろう。それでも本質的には素軽さが勝っており、短距離G1ならスピード勝負になりやすいスプリンターズS向き。昨年は重馬場で10着に敗れたように、時計の掛かる中京では良馬場希望のタイプ。当日の馬場状態は気にしておきたいところ。香港スプリントからの休み明けでも、薄っすらと肋骨が浮き上がっていて理想的なボディコンディションをキープ。馬体の張りも申し分なく、順調に仕上がった印象だ。

ダノンファンタジー

(牝5、栗東・中内田厩舎)

ディープインパクト
ライフフォーセール
母父Not For Sale
通算成績14戦6勝
重賞勝利 20年阪神カップ(G2)
19年関西TVローズS(G2)
19年チューリップ賞(G2)
18年阪神ジュベナイルF(G1)
18年KBSファンタジーS(G3)
連対時
平均馬体重
459kg (最高:476kg)
(最低:442kg)
前走時馬体重476kg
POINT
背中が短く、胴も詰まり気味でシルエットは正方形に近い。中距離での実績こそあれど、成長と共に筋肉量が増え、よりまとまりを感じさせる馬体へと変化。体型的には1200mへの距離短縮も問題なくこなせると見ている。パワーを要するこの舞台でも力は出せるはず。飛節の折りが深い「曲飛」で一瞬の速い脚が最大の武器。高松宮記念は比較的差し馬の台頭も多く、上手く流れに乗って運べれば面白い。いつも通りの細身な仕上げで、1週前時点でムダ肉は一切感じられない。馬体の張りは前走以上で、良い状態でレースを迎えられそう。

マルターズディオサ

(牝4、美浦・手塚厩舎)

キズナ
トップオブドーラ
母父Grand Slam
通算成績10戦4勝
重賞勝利 20年チューリップ賞(G2)
20年紫苑ステークス(G3)
連対時
平均馬体重
442kg (最高:450kg)
(最低:436kg)
前走時馬体重450kg
POINT
胴が詰まり気味で、肉付きの良いスピードタイプ。徐々に筋肉量も増加しており、前走の阪神カップでは自己最高馬体重の450キロを記録。3歳春と比較してかなり逞しい体型になってきた。中距離での実績こそあるものの、以前からマイラー質な面が目立っていたこともあり、現状はマイル以下の距離が合うだろう。1200mも対応可能と見ているが、パワー勝負の高松宮記念よりもスピード勝負になりやすいスプリンターズSの方が向いている印象。時計の出る馬場になれば浮上の目も。久々の実戦でも太め感はなく、毛艶も黒光りしていて体調の良さが伝わってくる。

ミッキーブリランテ

(牡5、栗東・矢作厩舎)

ディープブリランテ
エピックラヴ
母父Dansili
通算成績21戦5勝
連対時
平均馬体重
465kg (最高:476kg)
(最低:454kg)
前走時馬体重476kg
POINT
背中が短めで飛節の折りも深く、瞬発力型のパーツを持ち合わせている。太く短いクビさし、盛り上がるように発達した胸前。パワーを秘めた体型で、筋肉量豊富な母父のDansiliが出ている印象。迫力十分の馬体でパワー比べでもやれそうな雰囲気がある反面、デインヒル系は高速決着に強いため、本質的にはスピード勝負に向いたタイプと言えるだろう。1200mの距離は幾分短めで、1400~マイルがベストのイメージ。毛艶、馬体の張りはいずれも申し分なく、充実期にあることが伝わってくる。1週前時点で仕上がりは万全。

モズスーパーフレア

(牝6、栗東・音無厩舎)

Speightstown
Christies Treasure
母父Belong to Me
通算成績24戦7勝
重賞勝利 20年高松宮記念(G1)
19年夕刊フジオーシャンS(G3)
連対時
平均馬体重
485kg (最高:508kg)
(最低:470kg)
前走時馬体重500kg
POINT
前脚が短く重心が前傾しているため、スピードの乗りが良く、テンのダッシュ力に優れる。胴は短めで、盛り上がるように発達した胸前や膨らみのあるトモはトップスプリンターの証と言える。典型的なスピードで押し切るタイプで、高速決着向きの印象が強い。昨年の勝ち馬ではあるものの、パワータイプ・差し馬優勢の高松宮記念は、馬体的な適性が高いとは言えないか。それでも押し切った辺り、能力を出し切った際の地力は相当に高いと見ている。冬毛が伸びやすいタイプなので、毛艶が冴えないことは珍しくないものの、昨年勝利した時は前哨戦と比較して明らかに毛艶が良化していた。今回はそこまでの変化が見られない点は気になる。当日の気配も要注意。
今週のイチオシ

ライトオンキュー

(牡6、栗東・昆厩舎)

Shamardal
グレイトタイミング
母父Raven’s Pass
通算成績18戦6勝
重賞勝利 19年京阪杯(G3)
連対時
平均馬体重
508kg (最高:518kg)
(最低:498kg)
前走時馬体重506kg
POINT
クビが短めで太く、胸前~肩周りの筋肉も盛り上がるように発達している。典型的なパワータイプの馬体で、500キロ超の馬体重が示す通り、立ち姿からかなりの迫力が伝わってくる。ふっくらと発達した大きな腹袋が特徴で、高速馬場よりはパワーを要する馬場コンディション向き。春の中京は基本的に時計が掛かることが多く、高松宮記念も1分8秒台での決着が多い。パワフルな馬体を有している本馬にとって条件がマッチする可能性が高い。前走も毛艶やトモの張りが抜群で調子の良さが目立っていたが、一度使って更に上向いてきた印象。休み明けの緩さも抜け、仕上がりは万全。

ラウダシオン

(牡4、栗東・斉藤崇厩舎)

リアルインパクト
アンティフォナ
母父Songandaprayer
通算成績10戦4勝
重賞勝利 20年NHKマイルカップ(G1)
連対時
平均馬体重
494kg (最高:510kg)
(最低:488kg)
前走時馬体重512kg
POINT
飛節の折りが深い「曲飛」の造りをしており、大型馬でも後肢の回転が速いタイプ。トモの筋肉量が豊富でスタートセンスも良いため、テンのダッシュも速い。やや低重心で胴周りにも比較的ゆとりがあるため、短距離での持続力勝負に適性を感じる。今回と同じ舞台で行われた前走では好メンバーが揃った1200m戦にも難なく対応していたように、時計の掛かる傾向にある中京芝1200mはベストに近いコースと言っていいだろう。前走時よりも筋肉の張り感が増し、アウトラインもよりハッキリとしてきた。前哨戦を使っての良化も見込め、引き続き警戒が必要な1頭。

レシステンシア

(牝4、栗東・松下厩舎)

ダイワメジャー
マラコスタムブラダ
母父Lizard Island
通算成績8戦4勝
重賞勝利 21年阪急杯(G3)
19年阪神ジュベナイルF(G1)
19年KBSファンタジーS(G3)
連対時
平均馬体重
488kg (最高:508kg)
(最低:476kg)
前走時馬体重508kg
POINT
胴周りに伸びを感じさせ、スピードの持続力に長けている印象。背中にも伸縮性を感じさせ、追ってから一脚使える点が本馬の武器。父ダイワメジャー譲りの豊かなトモが特徴的で、迫力は牡馬相手でも見劣りしない。骨格的にはマイル前後がベストの印象で、1200mは気持ち短い印象。また、牝馬らしい素軽さを秘めているため、スピードの出る高速馬場でこそ、持ち味が活きてくるだろう。前走時が休み明けでもキッチリと仕上がっていたため、良い意味で変わらないデキ。十分に力を発揮できると見た。

レッドアンシェル

(牡7、栗東・庄野厩舎)

マンハッタンカフェ
スタイルリスティック
母父Storm Cat
通算成績21戦6勝
重賞勝利 20年TV西日本北九州記念(G3)
19年CBC賞(G3)
連対時
平均馬体重
457kg (最高:478kg)
(最低:432kg)
前走時馬体重476kg
POINT
胴が詰まっている分、ピッチが利いて瞬間的に速い脚を繰り出せる造り。全体に肉付きが良く、力強さを感じる体つきのため、極端な高速決着よりはある程度時計が掛かる馬場が合っていそう。トモは膨らむように発達し、中身がパンと詰まっている印象。相当なパワーを秘めている印象で、底力勝負になりやすい高松宮記念への適性は高そう。前走の京阪杯は大敗してしまったものの、毛艶が黒光りしているように、代謝の良さが馬体から伝わってくる。休み明けでも太めは残っておらず、かつボリューム感は十分。状態はかなり良さそうで、巻き返しに期待。
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