前肢がやや短い分、重心は低め。前傾姿勢が取りやすいことと、後肢の飛節はカーブした「曲飛」の構造で回転力のあるフットワークで走るため、先行力に安定感がある。トモの横幅も十分に広さがあって、切れよりもスピードの持続力を活かした競馬が得意。蹄は少し薄く映るものの、繋ぎは短めで角度も立ち気味、多少の道悪は対応可能。毛艶は上々で馬体には血管が浮き上がり、4月以来の出走でもメリハリのある体つきに仕上がっている。

背中の短い、胴詰まりの体型。クビさしも短く、ピッチの速い走りが特徴的。骨格に対しての筋肉量は豊富で、スピード豊かな好馬体。速力を活かした競馬が合っているイメージで、1600～1800mがベストの印象も、リズム良く運ぶことができれば2000mも対応可能。機動力に秀でたタイプで小回りコースへの対応力は高い。1週前の時点で肌ツヤ良好、背中周りには薄っすらと銭型模様が浮いている。体調面に不安なし。

筋肉量が豊富で、骨格のバランスも整っている好馬体の持ち主。ポテンシャルの高さが窺える。広いコースでのパフォーマンスが目立っているが、後肢の飛節は緩やかにカーブした構造で、前後のまとまりも感じさせる。2走前の小倉日経賞では巧みなコーナリングでマクリ差しを決めており、ベストの舞台でなくとも力は発揮できそう。ボリューム感がある馬体でも1週前の時点で肋骨がわずかに感じ取れるように太め感はなく、筋肉の張りも上々。

父ネロと同じ栗毛ではあるが、本馬のほうが少し前肢は長く、背丈が高く見えるバランス。横広のトモである父と比較すると、仙骨の角度が傾斜していて後躯はやや薄い。筋肉の質感も柔軟性があってしなやか、クビさしもシャープ。ゆえに、中長距離で結果を残せているモノと推測する。2000mでは少し時計を要する競馬が理想的な印象も、曲飛でピッチは速く、小回りへの適性は十分。スッキリと仕上がっていて、体調も良さそう。

雄大な骨格に加え、筋肉量が豊富。中距離での実績も有しているが、胴詰まりでバランスはマイラー寄り。2000mでは立ち回りがポイントになりそう。以前よりも腹袋の大きさが目立つようになってきており、ハイペースで淀みなく流れ、上がりが掛かる展開になれば。毛艶は上々で体調そのものは良さそう。良績を残していた頃と比較すると、全体にボリューム感があり、トモの張りは良化の余地を感じさせる。

クビさしから肩周りにかけての発達が目立つ。背中に長さがある分、腹周りはシャープに見せて、立ち姿は素軽い。仙骨の角度が傾斜した「斜尻」の構造で、飛節にもバネ感があり、レースでの瞬発力に繋がっている。スタートの出脚は遅いタイプだが、エンジンが掛かってからの脚は安定感がある。小回り自体はこなすので、差しが間に合う展開になるかがポイント。中山記念以来の出走でもシャープに引き締まり、後肢の下腿部には血管が浮いている。