牝馬の3冠の後は牡馬のトリプルクラウンである。同じく無敗での達成である。それもかなり高い確率での達成となるのではなかろうか。

コントレイル、世代屈指の強さの馬である。危なげない勝ち方、いつもそんなに追った感じでなくてゴール板前は流しているシーンばかりである。まず稽古でも負けたことがないのではなかろうか。坂路もウッドでも簡単に走ってしまう性能の高さ。そんなイメージの馬である。

興味はむしろ、この後。ジャパンカップは日程的にタイトであるだろうから、有馬記念となるのか。いやジャパンカップでも十分間に合う省エネ勝利を、菊花賞でしてしまうかも知れない。

過去に数々のディープインパクトの子供が生まれて、結果を出して来た。だがこのコントレイルがディープインパクトに一番近い馬かも知れない。凱旋門賞もチャンスがありそうな気がする。

まずはこの菊花賞をたっぷりと見せて貰おう。そしてレース後にこれからの夢を聞きたい。そんな1強の菊花賞である。


デアリングタクト

【秋華賞の回顧】

20年10/18(日)4回京都4日目11R 第25回 秋華賞(G1、芝2000m)
  • デアリングタクト
  • (牝3、栗東・杉山厩舎)
  • 父:エピファネイア
  • 母:デアリングバード
  • 母父:キングカメハメハ

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終わって着差を見ると1馬身と少し。秋華賞でデアリングタクトが2着マジックキャッスルにつけた差であるが、画面で見ていると1馬身あるかないかと思えるほど。マジックキャッスルがけっこういい勢いで迫ってきていた様に感じたが、実際にはそれほど迫られていなかったのだと、数字で納得する。

4角を廻る時には、デアリングタクトを追いかけて上がって来ていたオーマイダーリンの勢いが良く思われた。デアリングタクトは大丈夫なのかと、一瞬思ったりもした。だが、そこだけがいちばん他馬に迫られたものであり、あの後は仕掛け始めのあと300でも、追いだしたあと200でも接近させてなかったデアリングタクト。

松山騎手は小刻みにステッキを入れていた様だったが、しっかりとした脚勢には毎度の事ながら感心するばかりだった。1頭だけ抜けた脚、と言ったものではなく、着実に勝利へ向け脚を伸ばしていく、そんな風な脚勢だった。

パドックではいつも以上にチャカついていたデアリングタクト。観客の姿を久しぶりに観たからなのだろうか。テンションも少し高いかと思わせるもの。馬場入りも一番遅く、みんなが去っていった後。まだまだテンションは治まっていなかった。

スタンド前からのスタート。さすがにそこに観客はいないだけに大きな問題はなかった。ゲートが開いて、ムジカと隣のソフトルートが上にボコンと出てしまう。ソフトルートは最後方からのポジションとなった。デアリングタクトはジワっと出て真ん中の少し後ろ。

向こう正面で全体の真ん中。3角を廻り馬群は一気に収縮。あと800過ぎに動きだしたデアリングタクト。あと400手前で3列目。4角を廻る時にはもう最前列のすぐ横。内ラチから3頭目で廻った。あと300でゴーサイン。あと200では内ラチに逃げたマルターズディオサがいるだけ。そして松山騎手はゴールを過ぎ左手を前にかざす。指3本で示す3冠の印。

次は国内最強馬、アーモンドアイとの対戦があるのか。