関係者の素顔に迫るインタビューを競馬ラボがオリジナルで独占掲載中!

松永幹夫調教師

松永幹夫調教師


宝塚記念を鼻出血により回避し、この秋はアメリカに矛先を向けたレッドディザイア。結果こそ惜敗続きの2戦となったが、時同じくして日本では、昨年、凌ぎを削ったブエナビスタが主役級の活躍をみせた。 再び、日本に戦いの場を戻す今回、初コース・帰国後の調整・これまで以上の相手関係と、決して容易ではない条件が揃うが、ブエナビスタとの再戦も含め、興味深い一戦となることだろう。同馬を管理する松永幹夫調教師に心境をうかがった。

-:レッドディザイアについてのインタビューは宝塚記念の1週前以来になりますが、同レースは残念ながら鼻出血で回避。海外遠征を経た後、その影響は今現在どうでしょうか。

松:それはわからないですね。(再発する)可能性もあるでしょうし。ただ、アメリカは鼻出血に対する施設は整っていました。

-:アメリカで2戦されましたが、調整の難しさなどはありましたか。

松:やっぱり、そうですね。同じコースだけでの調教でしたから。初戦(フラワーボウル招待S)は追えずに戦ったし、それでいて2回目は順調に来ていましたし、本番はもっとやれると思ったんですけれどね。

-:前哨戦を観ると、BCフィリー&メアターフは勝ち負けになるのでは、と思わせる内容でした。

松:僕もそう思っていたんですけれどね…。

-:世界の壁は高かったと。

松:終わった直後はそう思ったのですが、改めてビデオをみると内で上手く捌いてきた馬が伸びてきていたし、そんなに差はなかったのかな?と、思いました。

-:今回は中山の芝2500Mという条件になります。

松:中山は初めてですから。2500Mという距離も初めてですね…。(手前の関係で左回りがベストという話)右回りでも秋華賞を勝っているし、全くダメだとは思いませんけれど。

-:現在の状態についてはいかがでしょうか。

松:1週前の段階(15日)だと、(四位)ジョッキーも『息遣いがもう一つかな』と言っていましたし、帰厩の時期を考えればそうかと思いますね。

-:昨年のオークスの時は、誰がみてもわかるような凄い馬体をしていました。

松:あの時が一番張りがあった気がしますね。ただ、歳を重ねて馬の形も変わってきていますから。



-:7ヶ月ぶり(ヴィクトリアM)にブエナビスタとも顔を合わせます。

松:ブエナビスタはもう忘れていますよ(笑)。他に強い馬も出てきていますし。有馬記念のファン投票も12位くらいですからね(35,755票を集め12位)。ファンの人も忘れかけていますから(笑)、馬に頑張ってもらって思い出して欲しいですね。

-:有馬記念の出走はいつ頃からプランに。

松:アメリカに行く前から、考えてはいました。

-:気の早い話ですが、来年もまたドバイに行く予定ですか。

松:それは未定ですね。ずっと、走ってきていているだけでなく、検疫ですとか飛行機で輸送もしてきましたからね。目に見えない疲れが出る可能性もあるので。

-:当日はどのあたりの枠が理想ですか。

松:やっぱり、内目が欲しいですね。

-:理想の馬体重はどれくらいと考えていますか。

松:480キロ台であればいいかなと。470キロ台後半でもいいけれど。

-:今回の課題はどんな点になるでしょうか。

松:課題というよりも、久々、日本でのレースですからね。「どこまでやれるか」という感じですね。

-:先生から見ても未知な部分が大きいと。

松:そうですね。今まで走ってきたメンバーがどこまでだったのかというのもありますし、不在の間に新たな活躍馬もドンドン出てきて、ブエナもまた強くなっているし。宝塚記念前のように、途中で止めるという事にならないように。色々あった馬ですし、まずは無事に出走させたいですね。

松永幹夫師が選ぶ、思い出の有馬記念

松:有馬記念は、やっぱり、オグリキャップが引退レースの年です。一緒に乗っていたというのもあるし。途中で僕が行ったせいで、オグリに向く流れになってしまったというのもあるし(笑)。

(※13番人気ミスターシクレノンに騎乗し⑧着。スタートで後手を踏んだが、2周目に差し掛かる付近から、2番手まで押し上げたことで、ペースが上がった)




【松永 幹夫】 Matsunaga Mikio

1967年熊本県出身。
2006年に調教師免許を取得。
2007年に厩舎開業。
JRA通算成績は90勝(10/12/19現在)

【初出走】
2007年3月4日1回阪神4日目8Rダノンシャトル(5着/14頭)
【初勝利】
2007年3月25日1回中京8日目7Rアグネススピリッツ


■重賞勝利
・10年マクトゥームCR3/09年秋華賞(共にレッドディザイア号)
・09年北九州記念(サンダルフォン号)
・09年小倉記念(ダンスアジョイ号)


騎手としてもGIを6勝、引退レースではJRA通算1400勝を達成し、第一線で名を馳せた。調教師になってからも、開業初年度からGIに管理馬を送り込む活躍を見せ、昨年にはレッドディザイア号で秋華賞を制覇。 開業以来、着々と勝ち星を積み重ね、今年も年間30勝をオーバー。調教師としても、騎手時代と同様の活躍が期待される。