この一戦を狙い澄ましてきたパドトロワ
2012/9/30(日)
鮫島一歩調教師
理想とする馬体重と展開
-:力でねじ伏せたのが、キーンランドCでしたね。
鮫:そうそう。そう考えると上手いこと立ち回れば、チャンスはあるかなという気はするよね。
-:去年2着に来た理由の一つは中山で輸送競馬だったというのもあるのかなと思うのですが?
鮫:体重がそうだね。
-:体重を減らせることが出来る。京都、阪神ならこっちでピッチリ518キロだったら、それに近い数字を作って行かないと減らないですからね。
鮫:大分減ったからな。本当に。8キロかな。
-:去年は中山に持っていく前はどれぐらいの体重だったんですか?
鮫:526キロだね。だから、この時点で534キロだから、現時点で4キロ重たい。このまま行くと、今週ビシッとやったから530キロになるわな。そうなるとレースが522キロになるわな。だから520。だけどそれでも良いのかなという気がしないでもないんだけどね。
-:あまり518キロにこだわる必要もないのかなと。
鮫:そうそう。だけども、この時の追い切りを見ると、パドかこれっていうくらいスラッと見えたし、確かに動けたし、やっぱりジワッと絞っていかないといけないのかなという気はするよね。やっている子もかわいがるものだから。ちょっとまあ、心を鬼にしなくても普通に上がってくれば良いんだけどね。ウチは2時間だけど、自分から2時間10分、20分やっているからね。
-:少し多目に?
鮫:ちょっと長い目に。だから2時間20分ぐらい運動しているんじゃない。
-:1週前の時点では522キロぐらいで、出れるんじゃないかということですね?
鮫:そうだね。
-:去年の好調だった時のパドックの様子を教えて下さい。
鮫:あの馬はおとなしいと言ったけど、結構発汗をするんだよね。キーンランドCの時も発汗していたし、ある程度ジワッと新陳代謝が、気持ちが高揚して発汗している状態。それこそ白い泡がグワッと吹くぐらい。まあ、時期的に涼しくなるけど、それぐらいの状態が良いんじゃないかと思うね。
-:気合が乗っている状態というのはファンには伝えにくいとは思うのですが、集中して歩いていると言うことですね。
鮫:あの馬は普段、そんなにでもないけれど、レースに行ってのパドックでは発汗して、そういう時の方が調子は良いからね。

-:特に1200mですから、あまり落ち着き過ぎている方が気持ち悪いですね。
鮫:反対にあくびしながら歩いている1200mの馬って、スタートをビシッと決めてという馬もいるんだよね。増本先生のところにもいたんだよ。ヒシノリフオーという馬。今でも覚えているけど、ホワッとしていてあくびしているんだから。関屋記念がその当時(1988年)、1200mだったのかな。あくびしてフワァーとしているんだけど、スタートは真っ先にビュッと出て、そのまま勝っちゃったんだよね。
-:逃げ切りですか。先生が調教助手をしていた頃の増本厩舎の話ですね。
鮫:そう助手をしていた頃。これは走らんみたいな感じの馬だったんだけど、レースに行くと本当に持っているものというのは内面のものは分からない。良いエンジンを持っていたのでしょうね。
-:そういう馬はゲートに行ってから、グッとなるんでしょうね?
鮫:まあ、そうだわね。反対に落ち着いているから、開いた時にスパッと冷静にスタートが切れる。いるじゃない、グァーとやっている馬、出遅れるでしょ。スパッと開いた時にサッと出れる。
-:横を向いている馬が結構ゲートが良かったりしますね。
鮫:うん、あの辺は上手いこと横を向かしてジョッキーがスッとやるからね。前を向かしていると反対にこうしたりね。
-:他の事に気が散るということですね?
鮫:そうそう。だから開いた瞬間に前をスッと向けるようなね。何回もスタート切っていれば覚えるからね。覚えちゃうんだろうね。賢い馬は。
-:枠順の希望はありますか?
鮫:う~ん、あんまり外を引くのもなあ……。
-:性格的なことを考えるとあんまり内よりもちょっと真ん中ぐらいの方が良いのではないかと。
鮫:それは思うよ。だけど、あんまり大外枠引くのもなあという気がするしね。本当にちょっとしたロスというのが、あのメンバーだから。こんなトコ使いたくないなというぐらいのメンバーだよね。だから、本当に賭けという意味で、勝つということを考えれば、ある程度、内目。真ん中よりちょっと内目ぐらいの感じで、そんなに速い馬が外にいないというのが……。都合の良い話だけどね。
-:パドトロワより速い馬は内目にいて欲しいということですね。外から被せられないという意味で。
鮫:自分のレースをして、逃げるにしても、2・3番手にしてもロスのない競馬をしてということだよね。
-:今回のメンバーでは逃げることはないように思うのですが?
鮫:う~ん、これだけ揃うと……。この前でもあのペースで行く訳だから、やっぱり行かないつもりでも行くヤツは行くだろうしな。パドは案外、そういう面ではポジションを取りに行ける馬だと思うんだよね。
-:押して行ってもガツンと引っ掛かるタイプではないということですか?
鮫:二の脚でグンと行くんだけど、速い馬がいればスッと。ある程度はね。1200mだから。理想を言えば、スッとどれかが行って、単独2番手ぐらいで行けるレースが出来ればね。
-:単独2番手の外ですね?
鮫:そう、外ね。フフフ。
全幅の信頼を置く安藤騎手とのコンビ
-:そういうイメージを持ってファンも馬券を検討したり、応援してくれれば良いですね。
鮫:そうだね。だから放したらアンカツさんに任せて、ゲートを切ったらアンカツさんの判断。あのコンビには全幅の信頼を置いているので、それで負ければ仕方がない。それで、上手いこと乗ってくれるでしょう。
-:来週の最終追い切りも安藤さんが乗るのですね?
鮫:そうですね。
-:メチャクチャ速くはやらないですか?
鮫:いや、やるよ。やっぱり2週続けてビシッとやらないとこの馬は。
-:輸送前でもですか?
鮫:やる。だって去年でもやっているのだから。それより2ハロンやっているんだから。15-14-13で金曜日に坂路でビシビシと。
-:昨年は水曜日の本追い切りと、金曜日の追加追い切りの15-15プラスですか?
鮫:本当は15なんだけど、ちょっと速くなったんだよね。パドにしては15ぐらいのもんだから。ここはもっと遅くても良いんだけどね。63ぐらいでもね。直前追いって訳じゃないけど、1ハロンは15をやりたいと思っているから。
-:それは今回もですか?
鮫:うん、今回も。
-:じゃあ、来週は水曜日が本追い切りで速い時計の50何秒というところですね?
鮫:52.5ぐらいで行ければ良いですね。
-:そして金曜日も61.2ぐらいですね?
鮫:獣医チェックで問題がなければね。そして、何とかG1を勝ちたい……。勝ちます。アンカツコンビで……。
-:長いお時間、ご丁寧にありがとうございました。
(取材・写真)高橋章夫
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鹿児島南高校馬術部時代にしごかれた先生が、“トシ”の冠名でお馴染みの馬主の上村叶氏(かみむら かなえ)。 |






