ワンダーアキュートが一気!中央G1獲りへ!
2012/12/2(日)
佐藤正雄調教師
悲願のタイトルをJBCクラシックで奪取
-:ジャパンカップダートに出走するワンダーアキュートについてよろしくお願いします。まず、JBCクラシック改めておめでとうございました。
佐藤正雄調教師:ありがとうございます。
-:ようやく悲願のタイトルが。
佐:そうですね。まあ、JRAとは、また違うのですが、JBCも大きなレースなんでね。やっと念願のG1を達成できて嬉しいです。
-:レースを振り返っていただきたいのですが、傍で見ていると忙しいというか、ハイペース気味かと。
佐:スタートも良かったしね。あの枠順(9番)でスタートが良かったので、早めに良い位置に付けて、ジックリ溜めて行けたのでね。まあ、理想的な競馬だったんじゃないかなと思いますね。
-:最後の4コーナーで前3頭の後ろでワンダーアキュートが内で動けないというか、良い感じで我慢できて、それも勝因の一つかなと思ったんですけど。
佐:終わってみれば、あそこで更に一息つけたので、いずれは来るとは思ったんですけど、どっかからはね。まあ、あそこまでジックリ脚が溜まっていたということになるんでしょうけど、先に他馬をやって、外に切り替えて、ああいう風な結果が出たので、全て良かったのかなと。

-:あの時の体重が-21キロだったんですけど、ここ最近5走ぐらい2ケタ増、2ケタ減、2ケタ増、2ケタ減みたいな、ちょっとアップダウンがあるじゃないですか?
佐:当日は-21キロで大きな数字で、まあ、自分でもビックリはしているんだけど……。調教で朝の運動が終わって、電話が掛かってきた時は「510キロあります」と言うことでした。いざ、本番の装鞍所に入って、計量した時に「501キロ」ということだったから、あれから馬房の中にいるだけで、10キロ近くも減るのかなと……。
-:思っているよりレース当日のアキュート自身は気持ちが入って。
佐:当日は汗もかかなかったし、馬体の映りは理想的な体をしていたね。競馬馬らしいスキッとした感じで。
-:あの馬が筋肉モリモリになったら、ちょっと重めに見えますからね。
佐:本当に上下幅が激しいんで、減ると思ったら減らないし……。
-:計算して大きめに作ったら、予想外に重かったりする時もあるし。
佐:今度は輸送がないので、ある程度は計算に入れておかないと。でも、結構上下幅がある中で、実力は出しているのでね。ただ、やっぱり20となると重たいのかなという気もするし……。
-:今回のJCダートはファンも体重に関しては気にはなると思うんですけど、どれぐらいの目安で見ておいたら良いですか、好走の条件としては?
佐:もう体もそんなには太いということもないですし、間もないので、一追いぐらいでいけるという感じでいるんで、敢えて今日はやらなかったんです。それで、来週、一追いするのでね。輸送がない分、510キロぐらいまでで出られれば理想的かなと思うんですけどね。
-:じゃあ、プラス1ケタぐらいで。
佐:まあまあ、それぐらいで。今週、一杯いくのは、まだちょっと間隔的にも厳しいかなと思ったんで。本番の当該週にちょっとやって。
-:態勢が整うと?
佐:うん、そうだね。
昨年2着の舞台で中央の頂点へ
-:JBCクラシックで地方のG1タイトルを取った訳なんですけど、前年2着のJCダート、これもファンの期待は高まると思うのですが?
佐:まあ、前走のJBCのG1からの競馬になるんで、去年の惜敗もありますし、更にファンの注目度も上がると思うんだけど……。当然、そういうことになるんでしょうね。極端に体重がべらぼうに増えたり、減ったりしない限りは。
-:この馬は前走を見ると、上がりが掛かっている時の方が良さが出るのかという風に思ったんですけど。
佐:どんな対応もするんだろうけど、競馬では。
-:もちろんG1まで勝っている馬ですから、許容範囲はあるんですけど、バッチリな流れだと、どういう形だと思われますか?
佐:理想的なのはある程度、良いポジションを取って、ジックリと4コーナーまで行けるのが一番良いんでしょうけど。去年みたいに躓いて、大ハンデ作って行っても、あそこまで突っ込んでくる脚も持っているしね。
-:あれを見たら、前持っていたイメージは先行粘り込みというイメージだったんですけど、JBCを見ると、ある程度、差して行く方の良さが……。去年のJCダートもそうだったじゃないですか。意外に末脚が良いなと。
佐:前に行けばそれなりのマークもあるだろうし……。しかし、競馬はねえ、後ろから行って、スパッと決まれば良いけど、決まらない場合もあるし、その時の馬場コンディションによって前残りだとかもあるだろうし、一概には言えないんだろうけどね。
-:まして相手はワンランク上がってくるので。この馬のお兄さんはワンダースピード(父キンググローリアス)ですね。
佐:まあ、兄貴とはちょっとまた。兄貴はある程度、前へ前へ付けて、好位からの競馬が多かったけど。
-:ワンダースピードは生ズルさみたいなものはないんですよね?
佐:そんなに生ズルいということはなかったんとちゃう、あの馬は?ソコソコ良い所に付けて、いつも競馬をしているイメージがあるよ。
-:でも1000万を勝った時はスゴかったですよ。
佐:ああ、その頃はね(笑)。
-:競馬を覚えるちょうどその頃。もう3コーナーから動かしていかないと、嫌々走っているみたいで。
佐:だから、出世するまで時間が掛かったんでしょう。
-:ワンダースピードのイメージがあったから、ワンダーアキュートは3歳から走っているじゃないですか。だからイメージが全然、違うと思って。もっと晩成型という気があったんですが、それはお父さんが違うからでしょうか?
佐:でしょうね。ウチのも3歳から走ったから早熟かなと思ったけど、そんなこともないですし、晩成型と言われりゃ、なおかつ嬉しいんだけど、うん。ただ、自分としても6歳の内に何とか、頂点を極めてもらいたいと思っていたからね。7歳、8歳になると、やっぱりどうしても年齢的に多少なりとも衰えが出てくるでしょうから。


■「自分としても6歳の内に何とか、頂点を極めてもらいたいと思っていたからね」
-:そういう意味じゃ、今が旬のワンダーアキュートですね。
佐:そうだよね。
-:エスポワールシチーとかテスタマッタとか、新しい勢力ではローマンレジェンドとか出てきますが?
佐:まだ、お手合わせしていない馬がいるんでね。
-:ファンからしたら、かなり楽しみではあると思います。
佐:やっぱりG1だから、それだけのメンバーが揃って、その中で勝つというのが本当のG1の値打ちがあるんでしょうから。
-:この間は休み明けというのもあって、5番人気という立場だったんですけど、今度はそうはいかないと思いますが。先生も結構、プレッシャーが掛かっているんじゃないですか?
佐:まあまあ、それは当然のことです。やっぱり、オーナーもG1を取りたいだろうし、中央のG1となると、また別だからね。
-:結構、地味な馬というか、派手さはないですが?
佐:何連勝もしてきてという感じでもないし、何かコツコツと積み上げて……。あれが社台系の種馬なら、もっと違うのかなという気もするしね。
-:カリズマティックって、2000mのダートをこなせるイメージがないんですけどね。
佐:しかし、カリズマティックはアメリカの2冠馬なんだしね。
-:そんなに早熟系でもないですしね。
佐:そうした良いトコを受け継いできたんでしょう。
-:JCダートに向けて、ファンにメッセージをいただけますか。
佐:まあ、この勢いで何とか去年の雪辱を晴らしたいなと。本当の意味でのG1、No.1のタイトルを何とか取らしてあげたいなと思います。
-:それに手が届きそうなコンディションにはあるということですね?
佐:そうですね。
-:理想の枠などはありますか?
佐:1番外は欲しくないな、やっぱり。真ん中、真ん中止まりかな。
-:内から中までというところですね。
佐:うん。やっぱり厳しい競馬になるでしょうから。
-:ありがとうございました。
(取材・写真)高橋章夫
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中学校を卒業後、えりもにある田中牧場に就職し、加藤清一元調教師の薦めでジョッキーになる。その後は松田正弘厩舎に所属しニシノフラワーで阪神3歳牝馬S(現阪神JF)を制覇。同馬の乗り心地を『ゴム毬のような背中だった』と語る。調教師に転身して16年目を迎え、ワンダーアキュートで交流G1を初制覇。同馬で中央G1制覇を狙うと同時に、暮れの阪神JFには有力候補としてサウンドリアーナを送り込む。 |







