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小牧太騎手

昨秋に負った骨折の影響もあり、一時はクラシックでの乗り馬不在の様相だった小牧太騎手。しかし、他騎手のアクシデントにより、レース当日の乗り替わりでコンビを組んだナリタパイレーツ(牡3、栗東・宮本厩舎)ですみれSを快勝。収得賞金を重ねたことで、 皐月賞出走へこじつけた。競馬ラボではコラム「夢の途中」で知られる小牧騎手。今回は“小牧番”のスタッフが、今年初のG1騎乗への意気込みに迫った。

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小牧騎手による公式コラム『夢の途中』はコチラ⇒


-:1週前追い切り(4/4)に乗られたそうですね。いかがでしたか?

太:今週は一杯にやりました。厩舎からも任されたんですけれど、G1前だし、一杯にやらないとアカンからね。来週も水曜日の一番に乗る予定ですよ。

-:すみれSの後は「馬体が減っている」と厩舎の談話でもありました。そんな中、前走を使って、木曜もしっかりやられたと聞くと、馬体の維持やテンションが心配になります。

太:うん、そこ(テンション)は全然気にしなくていいタイプ。おっとりした馬やからね。調教は良かったよ。この馬にしては珍しくね。今週はビッシリやって、来週は55(秒)ぐらいでいこうと思っています。本音としては距離が短いと思っている皐月賞やなくて、直接、ダービーを目指した路線に持って行って欲しかったけれどね。でも、今回は思い切ったレースができると思いますわ。



-:「思い切った」とは、前回、敗れたことで?前回のレースぶりをみると、しぶといレース内容でしたし、穴で一発があってもいいんじゃないかと思うんです。

太:そうそう。僕も余計な色気もないしね。そこは今回、いいのかとは思う。

-:その前走の若葉Sは道中で小牧さんがポジションを押し上げましたよね?ラップだけみると、緩んでいい中盤の5F目が11秒台でした。それによって、前を行く馬には厳しい展開になって、ナリタパイレーツにとっても苦しい流れだったと思うんです。前回、結果を出そうと思ったら、あれは敗因の一つになる騎乗だと思いましたし、なぜ、そこで脚をつかったのでしょうか?メイケイペガスターが掛かっていったからですか?

太:いや、それはないんだよね。“この馬はどんなモノなんかな?どんな力加減がエエのかな?”とあえて早めに動いていったんですよ。結局は後ろの馬に展開は動いたからね。でも、力は持っていると感じましたよ。思っていたより走る馬だと思いましたね。

-:リングバミを使っていますが、操縦のしづらさはありますか?

太:ちょっとモタれるところがあるね。右にモタれるんですわ。



-:今週の競馬は悪天候が予報されています。過去の皐月賞も時折、天気が崩れることがありますし、もし、道悪になったら適性はどうでしょうか?

太:それはいいねえ~。合うと思うよ。

-:道悪の適性には走り方も影響してくると思います。フットワークはどんなタイプですか?

太:それがあんまりいいところがないんですわ。普通やし、決してこれだけ走りそうにないんです(笑)。でも、レースにいって、いいタイプなんやろうね。

-:あとは枠ですか?

太:そうやねえ。2000mだと、距離が短いし、マイペースではいけへんやろうけれど、ひとまずいい枠を引けたらね。

-:というのも、小牧さんのここ1~2年の枠運はかなり悪いじゃないですか?平場、重賞関わらず、大概、希望とは逆にいく……。

太:そうやね(笑)。

-:中山の坂なんかはどうでしょうか?

太:いや、坂は気にせえへん馬。大丈夫よ。

-:そして、皐月賞。今年、初のG1騎乗となりますが、どんなレースを想定していますか?

太:いや、まだそこまでは考えてへん。出たとこ勝負ですわ。前には行こうと思ってはいるけれどね。若葉Sで一緒に走った馬もいますし、頑張って前で運ぼうと思いますわ。なんとか4着までには入りたい。距離が長い方がエエし、ダービーに出られるからね。勝てれば、一番ええんやけれど。

-:距離が延びて良さそうなタイプですし、期待しています!

太:そうやね。ダービー、菊花賞とあうと思うし、がんばりますわ。







【小牧 太】Futoshi Komaki

1967年 鹿児島県出身。
1985年に園田競馬・曾和直榮厩舎からデビュー。
2004年にJRAに移籍
初騎乗:
93年3月6日 2回中山3日6R ナトルーンフラワー
初勝利:
93年12月4日 5回阪神1日8R ダイゴストロング
JRA通算成績は653勝(13/4/7現在)


■最近の重賞勝ち
・12年 シリウスS(ナイスミーチュー号)
・12年 マイラーズC(シルポート号)
・12年 きさらぎ賞(ワールドエース号)


地方・園田競馬のトップジョッキーとして活躍。園田競馬に在籍していた頃にも、ローズキングダムの母であるローズバドでフィリーズレビューを制す。04年に中央に移籍すると、08年には桜花賞で涙のGⅠ制覇。 橋口弘次郎調教師の管理馬に騎乗する事が多く、所属こそしていないが、主戦騎手として活躍。なお、弟は元騎手で、現在は園田競馬の調教師の小牧毅。