まずは、フランスで起きましたテロに対して被害に合われた人々に、心からのお悔やみを申し上げます。今回の事件は、非常にショックでした。シリアへの空爆に対して、イスラム国の逆襲は、メンバーに爆弾を持たしての自殺テロ。人は何を求め、なぜ戦うのでしょうか。仲間や相手を傷付けてまで戦う意味はどこにあるのでしょうか。復讐が復讐を呼び、終わりのない戦いから何を得るのでしょうか。フランス国旗が持つ自由、平等、友愛のトリコロールが再び、争いのない綺麗な三色に戻ることを願い、いつしか、そんな戦いもルールに則ったスポーツで決着を付けられるようにと願っています。

さて、競馬の話に移りましょう。フランスの横にあるイギリス王国の王女をモチーフに設立されたエリザベス女王杯が京都競馬場で行われました。今回で40回を迎えた当レースでは、なんと私が勝利した第1回以来の関東馬によるワンツーフィニッシュによる結果となりましたね。イタリア国旗の色の勝負服をしたマリアライトが蛯名君の完璧なエスコートに導かれ見事、初挑戦で初のG1 制覇をしました。イタリア国旗もフランス国旗と同じ意味を持つだけに、何かマリア様とイタリアカラーというのが凄く印象深いレースになりました。

マリアライト

レースは予想されていた雨が上がったものの、それでも降り続いた影響で重くなった馬場をマリア様は得意と言うのもありましたが、何よりも蛯名君が本当に完璧でしたね。最近まで2015年での重賞を勝つことができず、ストレスを感じていたでしょうが、返ってきたダノンプラチナと共に重賞を制してからは本来の勝負強さが戻ってきたようでしたね。スタート直後から自然と出たなりのポジションで馬を運び、外に膨らみ易い京都の4コーナーを最高の技術で回すと、罰金にはなってしまいましたが、それでもあの鬼のムチと鬼の追いで、見事1着でゴールイン、そしてゴール後のジワジワと上がってきた感情から出たガッツポーズは会心の騎乗だった事を物語っていたと思います。

2着には2年連続でヌーヴォレコルトが入りましたね。今回は流れが少し向かなかった、そして相手が自分よりも完璧に乗ったとしか言い様のないレースでしたね。牝馬同士ならばと岩田君も思っていたでしょうし、悔しい敗戦となってしまいましたね。そして、ここ2走で見せていたレースを見せられずに、敗戦となったスマートレイアーリメインサイレントに関しては、ここをマイナスとせず、次の戦いに期待したいと思います。競馬は速いものが強い。それをルールの元で競い合うから美しい。今回のレースは正に、素晴らしい牝馬の競い合いでした!

今週も秋のG1シリーズが続きます。毎回毎回同じことを書きますが、絶対的王者不在のマイル界に新スター登場を願いたいマイルCSが行われます。今回は本当に複雑ですね。春のマイル王モーリスが注目を集めそうですが、腰の不安により、前走予定していた毎日王冠を経由できず、春からのぶっつけ本番になってしまいます。そこを、どうムーアがこなすのかには注目したいですね。そして、重賞未勝利ながらもフィエロも注目を集めそうです。さらに皐月賞馬イスラボニータや鬼脚サトノアラジンと続いていきそうですね。

フィエロ

その中でも私の注目はフィエロですね。2週間休んだイタリアから来た侍がここら辺で火を吹くのではないでしょうか。前走では試運転とばかりにムチを余り使わず、ダメージも少なかったことから本番に向けて準備万端だと思いますからね。荒れてきた京都の馬場にも合う気がしてなりません。そして、2番手にはイスラボニータを挙げたいです。鞍上はノリに乗っている蛯名君ですし、豹の様な走りは驚異を感じます。その他に、ダノンシャークロゴタイプも怖いところがあるなと感じています。枠順もかなり重要になる京都マイル。運を手にし、そこから最高の技術で勝利を手にするのは、どの馬か!今年最後の京都で行われるG1は是非、淀で観ましょう!青帽、白帽、赤帽からも目が離せませんよ!!