
元騎手という視点から最新競馬ニュースを大胆解説。愛する競馬を良くするために、時には厳しく物申させていただきます。週末重賞の見所と注目馬もピックアップ!
ジンクスを破る一頭?
2025/5/1(木)
皆様、こんにちは!家の周りでは田植えの準備が始まりました。田には水が張られ、さぁいよいよ来るのかと景色から季節を感じています。最近では米不足や価格の高騰が話題ですが、田植えの準備の様子を毎日見ていると、今までが安すぎただけなのかもしれないと思うようになりました。とはいえ、主食のお米だけに政府がどう動いてくれるのか。過度な期待をせずに期待しています。

先週の競馬で特に振り返りたいのは青葉賞になります。勝利したのは2000勝となったルメール騎手とエネルジコのコンビでした。エネルジコといえば最内から大外まで切り替えて圧勝した前走からのローテで、ここも勝てば「青葉賞優勝馬はダービーを勝てない」というジンクスを破るかもしれないと観ていました。
やはり圧巻の走りで見事ダービーへのチケットをもぎ取りました。本番に向けてミュージアムマイル、そして負けてもなお私の中て番付は横綱クロワデュノールに割って入る存在になるか。非常に楽しみが増えたレースでした。主役たちが揃ってきた日本ダービー2025。豪華メンバーとなりそうで、今からワクワクが止まりません。

今週は京都競馬場で天皇賞(春)が行われます。私の注目はハヤテノフクノスケになります。青森産馬で父はなかなか勝ち切れずも力は本物だったウインバリアシオン。父の想いを背負い、悲願達成なるか期待しています。次点に前走はマーフィーが上手すぎたビザンチンドリーム。気持ちが乗れば圧巻の走りを見せてくれるだけに、どこまでメンタルを整えられるかがポイントです。
気持ちといえばサンライズアースも楽しみです。池添君に合いそうな走りをしていますし、久しぶりに彼のG1勝利を目にしたいです。その他にヘデントールやブローザホーンもいます。最長距離のJRA ・G1を制するのはどの馬か。今週も目が離せません!
プロフィール
松田 幸春 - Yukiharu Matsuda
北海道生まれ(出身地は京都)。1969年騎手デビュー。通算成績は3908戦377勝で、その中にはディアマンテ(エリザベス女王杯)、リニアクイン(オークス)、ミヤマポピー(エリザベス女王杯)など伝説の名馬の勝利も含まれる。1987年にアイルランドの研修生として日本人騎手では始めて海外の騎乗を経験しており、知る人ぞ知る国際派のパイオニア。1992年2月の引退後は調教助手に転じ、解散まで伊藤修司厩舎の屋台骨を支え、その後は鮫島一歩厩舎で幾多の名馬を育て上げた。時代を渡り歩いた関西競馬界の証人であり、アドバイスを求めに来る後輩は後を絶たない。