
'14~'16年とJRA最多勝利騎手&MVJに輝いた戸崎圭太騎手による、大井競馬在籍時代から続く
人気コーナー!トップジョッキーならではの本音、レースへの意気込みをお届けします!

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【ケイタのリアル反省会!】
オーシャンブルーは本当に良い馬
2013/10/23(水)

リーディングへの道をみんなで一緒に駆け上がろう!
競馬ラボ独占コンテンツ「週刊!戸崎圭太」では、JRAのトップジョッキーとして活躍する戸崎圭太騎手の生の声を毎週発信!レース・騎乗馬の話題はもちろん、“ポスト・アンカツ”としての活躍が期待される中、その安藤勝己さんから直々に叱咤激励のコーナーも!?
他にも、定期的に展開するQ&Aコーナーでは、ファンからの質問にもお答えいただきます!ファンと本人の架け橋となるコーナーとして、どこよりも「ケイタ情報」を発信いたします!
地方No.1ジョッキーの名前を欲しいままにし、JRAへ電撃移籍。新たなステージで頂点を目指す戸崎圭太騎手を競馬ラボでは徹底!応援宣言します。目指せリーディング!そして、もっともっと戸崎圭太を応援しましょう!
まだまだ控えている安藤勝己氏との対談続編や、有力馬の騎乗依頼が殺到するだけに、このところレース展望の話題が中心だったが、久々にレース回顧もおさえたいところ。夏から初秋にかけての有力馬への騎乗も振り返ってもらった。
-:オールカマーのオーシャンブルー(牡5、栗東・池江厩舎)は初騎乗でしたね。
戸崎圭太騎手:やっぱり走る素質のある馬だな、と返し馬で感じましたね。あんまり外を気持ち良く走らせると、気難しいところが出るみたいで「なるべく馬群の内々の方が集中力が増す」と聞いていたので、そのつもりで乗りました。縦長になって馬群にはなかなか入れられなかったのですが、4コーナーも外に出さずに、内で我慢して開いたところに行こう、とは思ってましたけれど、ちょっと3~4コーナーで付いて行けなくなったというか……。あの部分があって、4コーナーを回って、また直線はチョイチョイは伸びてきてるんですけれどね。まあ、休み明けの分、多少、反応が鈍いところがあったのかな、という感じのレースでしたね。
-:4コーナーで内に入れてたら、どうだったですか。若干、外目を選択しましたが、内にはスペースがなかったですか?
圭太:いや、ちょっと内の馬に外に出されまして、馬の行くままに外に出て来られちゃって。
-:じゃあ、それがなかったら、もしかしたらもう少し内目を獲る意識だったと。
圭太:そうです。内目を取りたかったですね。ちょっとコーナーの手前で手応えが悪いので、手応えのある馬に出されて振られるというのは、レースの流れであることなんで。でも、本当に良い馬でしたね。コンパクトというか、競馬が上手というか。
-:ステイゴールド産駒らしい感じですか?
圭太:ああ、ですね。
-:有馬記念で2着だっただけのことはありますね。この馬は結構、実績馬の割にはファンからすると、どんな馬か、どんな脚質で、距離が良くて、どういう性格をしているのかが、あんまり伝わってないかと思います。乗られたのは1度だけですが、雰囲気から感じれた部分はありますか?
圭太:距離はすごく幅広く使えるんじゃないかと思いますね。馬の走りのセンスが良く感じましたし、すごく力があって、スピードがあって、とどちらかに秀でているよりは、全体的に平均してバランスがとれている感じですね。
-:脚は長く使うようなタイプですか?
圭太:そういう一辺倒ではないと思います。キレ味と中間というか。だから、あんまり外を回るのも良くないだろうし、そこで距離をロスするのもちょっと嫌かな、というところもある。内々で我慢をしていれば、キレるような脚も使える、というタイプの馬なんでね。
-:有馬記念の時も比較的内目から抜け出してましたね。
圭太:内目からですね。ああいう競馬がいいんじゃないでしょうか。
-:けっこう前の話題にはなりますが、ニューダイナスティ(牡4、栗東・石坂厩舎)はいかがでしたか?
圭太:う~ん、もうちょっと早く仕掛けていっても良かったかなと思いました。
-:ペースは遅かったと思います。馬場を考えれば、仕掛けは遅いんですか?
圭太:そうなんですよね。
-:馬場は稍重発表。精彩を欠いていた伏兵馬が勝ってしまうあたり、馬場状態は悪かったのでしょうか?
圭太:多少は渋っていたという感じですか。そんなに悪くはなかったと思うんですけど。
-:馬自体はどらちかといえば、脚を長く使うタイプですよね。
圭太:そうですね。本当に長く使うタイプだと思います。自分から動いていった方が良いでしょうね。
-:ペース的にも、もうちょっと流れた方が良かったとわけで。
圭太:そうですね。まあ、重賞でもやれてよさそうですからね。
-:札幌2歳のマラムデール(牝2、栗東・松田国厩舎)はどうでしたか?
圭太:あの馬場で重賞。距離も一気に長くなって、頑張ったかな、という気はしていますね。返し馬の時に結構、馬場の感じも良かったので、あんな馬場じゃ、何が走れるかわからないので。返し馬で、なかなか良いフットワークをしてるぞ、と思って行ったんです。3コーナー過ぎまでは、本当に手応えが良くて、追い出してからも、ちょっと脚を取られる感じもありましたけれど、それは距離もあるし、経験もあると思うんで。
-:道悪はこなせる方だと。
圭太:そう思いますよ。だから今後は楽しみに見ていきたいなと思いますね。
-:距離自体は適性としてはどちらの方が良かったですか?
圭太:どうなんですかねえ。1200でああいう競馬もしてますしね。今のところは1600ぐらいが一番ベストなのかなと。

プロフィール
戸崎 圭太 - Keita Tosaki
1980年7月8日生まれ、栃木県出身。99年に大井競馬の香取和孝厩舎所属としてデビュー。初騎乗、初勝利を飾るなど若手時代から存在感を放っていたが、本格的に頭角を現したのは08年で306勝をマークし、初めて地方全国リーディング獲得した頃から。次第に中央競馬でのスポット参戦も増えていった。
11年には地方競馬在籍の身ながらも、安田記念を制して初のJRAG1勝ち。その名を全国に知らしめると、中央移籍の意向を表明し、JRA騎手試験を2度目の受験。自身3度目の挑戦で晴れて合格し、13年3月から中央入りを果たした。移籍2年目はジェンティルドンナで有馬記念を制す劇的な幕引きで初の中央リーディング(146勝)を獲得。16年も開催最終週までにもつれた争いを制し、3年連続のJRAリーディングに。史上初となる制裁点ゼロでのリーディングだった。19年にはJRA通算1000勝を達成、史上4人目のNARとのダブル1000勝となった。プライベートでは2022年より剣道道場・川崎真道館道場の総代表を務めている。