先週に続き、牝馬G1で見せ場、それとも勝利となるか。ヴィクトリアマイルでは久々の騎乗となったクロコスミアと11番人気ながら3着に食い込んだ先週。今週は牝馬クラシックのオークスに、フローラS勝ち馬と挑むことになる。ジョッキー自身は惜しい競馬が続いているレースでもあり、相性のよさはありそうだが、今年こそ勝利を掴みたいところだ。遅れてきた素質馬ウィクトーリアの可能性を中心に今週は伺った。

－：今週はオークス週となりますが、まずは1週前のヴィクトリアマイル(G1)から振り返ってください。クロコスミアに騎乗して、3着でした。

圭太：久しぶりに乗せていただきました。乗りやすく、センスがよくて、枠もよかったです。馬場を考慮すると、内目を通れたこともよかったですね。厩舎からは「ハナに行くよりは前に馬を置く形で」と言われていましたが、展開はそんな通りに。以前よりも馬がしっかりした感じは受けましたね。

－：ちなみに、レースは日本レコードの決着で3番手の入線。馬場はやはり硬かったのですか？

圭太：それがそうでもないんですよねえ…。あれだけの時計が出ているのに、そこが意外ではあります。

－：それは意外です。しかし、これまでは時計が掛かる条件で好走するイメージでした。

圭太：両方で結果を残しているわけではありますもんね。

－：また、勝つことはできませんでしたが、G1で人気薄での上位着順だったことはジョッキーにとってはいいイメージなのかなと思います。

圭太：人気は僕らからすると、分かっていることもあるけれど、基本は分からない領域ですし、そこまで意識していないですからね。それに、人気がなかったからといって、勝ちたいものです。もちろんよりいい着順を目指すことに変わらないのですが、やっぱり勝てないと悔しいものです。しかし、馬はどんな距離でも走れますし、堅実さは武器ですね。いい馬だなと思いました。頭が下がる思いです。

－：続いて、今週末はオークス(G1)。フローラSを制したウィクトーリアは最終追い切りにも騎乗されましたね。

圭太：全体的に落ち着いている印象でした。直線の反応は十分ですし、前回の追い切りの時の方が道中はピリピリしているところがありました。距離が長くなる分において、そこは良いのかと思います。

－：反応の違いがどう出るか、といったところ。厩舎からはどんな指示で追い切りに臨まれましたか。

圭太：前に馬を置く形で、ある程度、やって欲しいということ。その通りにこなせたと思います。

－：前回は逃げる形を想定して、結果、出遅れたことで新たな一面。今回は既に枠も決まり、どんな競馬になりますか。

圭太：どうですかねえ。枠は与えられたところでやるしかありませんから。ゲートを普通に出ること。そこはまず意識しようと思います。

－：距離も今回は延びますね。

圭太：やってみないと分からない部分はありますが、前哨戦を勝って、いい流れで挑めます。前回で差す競馬ができたことで、競馬はしやすくなりますし、どんな競馬にも対応できるイメージ。いいチャンスを楽しみつつ、臨みたいです。

－：他の騎乗馬では、土曜の3歳未勝利戦にベターハーフ、ストイクスらで挑まれます。

圭太：ベターハーフは2走前に乗せてもらった時に距離が長いと感じていました。岩田さんが乗った前走をみると、その見方も間違いではなかったと思いましたし、引き続きこの距離がよさそうです。ストイクスはセンスのいい馬。しっかり伸びてきそうです。

－：カーネーションCのテイクザヘルムは勝利した東京コースに戻りますね。

圭太：前回はテンションが高かったですし、コーナーの数が減るのもよさそう。精神面は心配ではありますが、この条件の方が競馬はしやすそうです。

－：是政特別のダノンフォワードですが、乗られていない、ここ2戦で1番人気に支持されています。

圭太：オルフェーヴル産駒っぽいタイプ。気分良く走らせたいですし、先行力がある馬なので、持ち味を活かしたいですね。

－：丹沢ステークスのピアシングステアは伏兵扱いじゃないかと思うものの、軽ハンデですね。

圭太：ハマり待ちの面は否めませんし、展開などの助けがほしいところ。でも、今回は斤量面の恩恵が期待できますね。

－：先週のレース回顧も伺うと、アーバンイェーガーは勝ったかと思いましたが、最後は勝ち馬の強襲にあいました。

圭太：落ち着いて競馬はできましたし、昇級しても対応してくれました。まだ危うそうなところを感じるものの、今回はよかったですね。

－：ブルベアイリーデは距離、相手関係などにも対応したといっていいでしょうか。

圭太：500万下を勝ったときが強い競馬。ただ、このコースが課題と思っていましたが、上手に走れていましたね。道中もいい手応えで運べましたね。

－：ルイジアナママは3馬身差の快勝でしたね。

圭太：ええ、センスも抜群ですし、乗りやすく、言うことなしでした。

－：ベルゲンハーバーは前がやりあってくれたのでしょうが、ダートで変わってきましたね。

圭太：背中のよさはある馬。ダート替わりがよかったでしょうし、現状は連闘の効果もあったかもしれません。乗り味的には、決して駄目な馬ではなかったですから。

－：ラブリーイレブンは先着馬から離されはしましたが、最後は詰めていました。

圭太：レースがもう少し上手になってくれれば、このクラスでもやれそうですね。

－：京王杯スプリングカップ(G2)のロジクライはどうでしたか。

圭太：いい馬ですね。緩さがある中で、本当ならば、外目を気持ちよく運べる形が理想。内に入って、スムーズじゃなかった点はもったいなかったです。

－：緑風ステークスはヴァントシルムで勝利されました。

圭太：同じ厩舎だから、というわけじゃありませんが、ロジクライでこんな競馬がしたかったですね。乗った感触で、こんな競馬ができればなあ、と思った通りの道中。最後は着差こそわずかですが、強い内容でしたよ。

－：キングリッドでも凌ぎきりました。

圭太：ひと脚使えましたね。千四くらいの距離で決め手がいきますし、一瞬の速い脚でタイミングよく抜け出せました。

－：サクラトスカーナは叩いて2戦目。変わってくるかと思いましたが…。

圭太：走れていい雰囲気はあるのですが、次は芝を使ってみようという話をしています。

－：さあ、次週は日本ダービーですね。ダノンキングリーの1週前の追い切りには騎乗されていなかったようですが、また次週は意気込みを聞かせてください。

圭太：よろしくお願いします。

－：今週もありがとうございます！

いよいよ来る日本ダービー！ダノンキングリーとのコンビで挑む戸崎騎手に応援メッセージをお待ちしております。数が多ければご本人にもみせるかも？締め切りは5月23日(木)まで。沢山のメールをお待ちしております！keita_tosaki@keibalab.jpまで［お名前またはペンネーム］をお書き添えの上、メールでご連絡ください。

(聞き手：競馬ラボ・小野田)

※次回は近日更新予定です！