
'14~'16年とJRA最多勝利騎手&MVJに輝いた戸崎圭太騎手による、大井競馬在籍時代から続く
人気コーナー!トップジョッキーならではの本音、レースへの意気込みをお届けします!

8月4日時点1645勝
レパードSはジャナドリアに初騎乗!
2025/8/8(金)
今週も新潟での騎乗。土日で19鞍と乗り鞍を集めているが、ここまで3勝に留まっているだけに、そろそろまとまった勝利も期待したいところだ。また、3歳ダート重賞のレパードSではテン乗りのジャナドリアと初コンビ。他馬に乗って先着されていた馬でもあり、初コンビでうまくエスコートが叶うだろうか。
中央に戻ってうまく立ち回りたいジャナドリア
——今週は新潟開催3週目ですね!まず土曜の新馬ショウナンライラからいかがでしょうか。
最終追いきりに乗せていただきました。馬もしっかりしていて、能力はありそうですね。
ただ、気性としてはモノ見したり、先頭に立つとフワっとするところがあるので気をつけたいです。
——自厩舎のヤマメライズはダリア賞に挑みます。
新馬はいいスピードでした。ただ、ひと息でマジメに走っていたので距離延長がどうか、ですね。ここで上手に走れれば、もうひとハロン伸びても良さそうとなるのでしょうが、試金石の一戦となりそうです。
——フラッシュポイントの前走は不利があったりしたものの、これまで手強い相手とやってきていますね。
この馬は千直がいい方に向いてくれると願います。前走の走りっぷりから距離が短くなること自体はいいですし、独特な舞台ですが、適性があればと思っています。枠順も含めうまくいくといいですが。
——エコールナヴァールは新馬で連対しましたね。
いい走りだったのですが、相手が強かった感覚はありました。ここも相手関係一つですね。

——新馬のアッシズオブローズは1週前追い切りに乗られましたね。
感触は良かったです。前向きで体も使って走れていますね。キレ味よりは長く脚を使うタイプという感覚は受けました。
——レパードS(G3)のジャナドリアはテン乗りですが、どうでしょうか。
何回か同じレースで戦っていて、外から見ていた印象はあります。走る気持ちは強そうかなと思いますね。久しぶりに中央でのレースになりますし、地方で馬群がバラけていたレースに慣れている可能性もありますから、中央に戻ってタイトになる展開に対応してほしいですね。
——新潟ダート1800m戦は時に新潟なので広いコースと勘違いされていそうな気もしますが、乗られていていかがでしょうか。
広いというよりは器用さを求められる舞台ですからね。平坦ですし、ある程度の先行力がないといけないと感じています。コーナーの角度は厳しいとまではいかないですが、ゆったりしている感じではないです。
さすがに地方競馬の方がタイトですから、そこまでは小回りではないものの、中央ではキツい部類ではあると思いますよ。枠順や並び、展開は重要だと思います。
——ジョイナーテソーロは再び乗られます。
ちょっと使ってきていて疲れが見えてきた感覚はありました。しっかりリフレッシュされたようなので改めて期待したいです。
芝&ダートの新馬戦で勝利!
今週は色々と次走報も出ていましたね。紫苑S(G3)でダノンフェアレディに乗られることが発表されていましたね。先週のレースでは、ハーモニーソングはどうでしたか。
流れにしっかり乗れてスムーズでしたね。力は出し切れています。
カフジテトラゴンに騎乗されたアイビスSD(G3)はどうでしたか。
いいスタートで前目の競馬になりましたが、重賞になると周りが速い感じは否めなかったですね。気性的に馬を怖がったりするようなので、そうなると、余計にキツイ感じでしたね。枠が枠なので、内に行くのも考えたところもありましたが……。

マイネルヴェーゼンは難しい結果になりましたね。
使い込んできていて、返し馬からテンションが怪しかったです。ハミ受けもまだ安定していなくて、折り合わなかったというよりはその他の面で、力を出し切れる状況ではなかったですね。
——サラスヴァティーは長期休養明けで2着でした。
返し馬で行きっぷりがいいなと思いました。それだけに折り合いどうなるか心配になりましたね。前半行きたがるところはありましたけど、道中では落ち着いてくれました。
レースは丁度いい感じで運べましたし、追い出しが手応えもう少し進んでくれると思いましたけどね。じわじわといったところ。じっくりと脚を使ってくれました。
このブランクでも態勢は整っていただけに、上積みがあるかは微妙かもしれませんが、いい走りはしてくれています。
——ダノンセンチュリーは惜しい結果でしたね。
2戦目の走りは成長曲線として、あまりいい感じはしていなくてどうかな、と心配していました。その辺りは返し馬から良くなってきていると感じましたね。馬も落ち着いていましたし、乗り難しさも少しずつ解消されているように感じました。
折り合いは気をつけていたんですけれど、その点も成長は窺えました。スムーズであれば着順は違っていただけに悔しいですが、新馬のイメージで走れていて、内容はすごく良かったと思います。
まだまだドンといける乗り方ができる状況ではありませんが、新馬の前に感じたいい感触に戻ってきていますね。
——チャチャコマニとアートバーゼルは新馬勝ちでした。気が早いですが、アートバーゼルは大きな舞台を期待できるように感じました。


チャチャコマニは大人しくて乗りやすいですね。非力さを感じたものの、レース行ってからはしぶとさをみせてくれました。使って良くなりそうな雰囲気もありますね。
アートバーゼルはレース行ってからの方が良かったですね。自分も乗せてもらったのは2週前だったんで、ずいぶん変わり身がありましたし、先生からもそう聞いていました。
強い内容でしたが、欲を言えばもう少し弾んでほしいですね。距離は延びても大丈夫でしょうし、早い段階ならマイルもこなせそうですね。
——それにしても、エピファネイア産駒に乗る機会が多いですね。
そうですね。走る気持ちが強い馬が多いので、いい馬が多いのかもしれませんね。
——クラスターCに登録していたクロジシジョーは残念ながら出走枠に入らなかったようですが、次週も結果的に新潟での騎乗ですね。そして、今週はYouTubeの最新回も公開されていますね。次週は結果的に新潟での騎乗となり、2週間後にはイギリス遠征や札幌での騎乗。今回もありがとうございました!
ありがとうございました!
プロフィール
戸崎 圭太 - Keita Tosaki
1980年7月8日生まれ、栃木県出身。99年に大井競馬の香取和孝厩舎所属としてデビュー。初騎乗、初勝利を飾るなど若手時代から存在感を放っていたが、本格的に頭角を現したのは08年で306勝をマークし、初めて地方全国リーディング獲得した頃から。次第に中央競馬でのスポット参戦も増えていった。
11年には地方競馬在籍の身ながらも、安田記念を制して初のJRAG1勝ち。その名を全国に知らしめると、中央移籍の意向を表明し、JRA騎手試験を2度目の受験。自身3度目の挑戦で晴れて合格し、13年3月から中央入りを果たした。移籍2年目はジェンティルドンナで有馬記念を制す劇的な幕引きで初の中央リーディング(146勝)を獲得。16年も開催最終週までにもつれた争いを制し、3年連続のJRAリーディングに。史上初となる制裁点ゼロでのリーディングだった。19年にはJRA通算1000勝を達成、史上4人目のNARとのダブル1000勝となった。プライベートでは2022年より剣道道場・川崎真道館道場の総代表を務めている。2025年5月よりYoutubeチャンネルを開設。