週刊戸崎圭太

がんばれ圭太!

リーディングへの道をみんなで一緒に駆け上がろう!

競馬ラボ独占コンテンツ「週刊!戸崎圭太」では、JRAのトップジョッキーとして活躍する戸崎圭太騎手の生の声を毎週発信!レース・騎乗馬の話題はもちろん、“ポスト・アンカツ”としての活躍が期待される中、その安藤勝己さんから直々に叱咤激励のコーナーも!?

他にも、定期的に展開するQ&Aコーナーでは、ファンからの質問にもお答えいただきます!ファンと本人の架け橋となるコーナーとして、どこよりも「ケイタ情報」を発信いたします!

地方No.1ジョッキーの名前を欲しいままにし、JRAへ電撃移籍。新たなステージで頂点を目指す戸崎圭太騎手を競馬ラボでは徹底!応援宣言します。目指せリーディング!そして、もっともっと戸崎圭太を応援しましょう!


ダービー、オークスと大舞台での騎乗が続いたため、レース展望が続いていたものの、改めて注目レースのポイントも振り返りたいところ。地方競馬でトップを張ってきたキャリアがなせるものなのか、昨年から交流重賞での活躍は続くが、重賞勝ちの兵庫チャンピオンシップなど、戸崎騎手に振り返ってもらった。

テン乗りVのエキマエはしぶとい馬

-:ゴールデンウィーク前後も注目レースでの騎乗が続きました。交流重賞の兵庫CS(Jpn2)エキマエ(牡3、美浦・中川厩舎)が重賞初勝利。レースを見ると、誰もが驚いたと思うのが、(馬群に)飲み込まれそうなところから盛り返したのは、意図してのことなのか。タメていてそうなったのか。いかがですか?

圭太:タメていた訳ではないですけど、あの馬のリズムでは行っていましたね。前のレースを見ても、渋太さがある印象だったので、それを活かそうと思いましたね。

-:余力自体はまだまだ全然あったということですね。

圭太:ガッチリ来るような手応えではなかったですけど、追えばまた伸びるんだろうな、という感触もありました。

-:それなりにちゃんと手応えがあった中だったと。

圭太:そうですね。でも、けっこう(前に)出られたので、正直、どうかと思ったんですけど、渋太く盛り返してくれましたね。

-:あのレースに関しては、乗ったことのあるマキャヴィティ、ランウェイワルツもいて、そういう意味ではレースに乗りやすいところもあったのですか?

圭太:僕がその馬に対して持っているイメージがあるので、なるべくこちらが有利に立つようなレースはしたいな、という意識がありましたね。


-:前回がマイルで走って、マイルで勝った時は少しフロックじゃないですけど、人気の面を見ていたら驚かされた人も多かったと思います。それでいて距離も延びますし、条件も違いました。手応えとしてはどう感じていましたか?

圭太:まあ、そればっかりはやってみないと分からないな、というのはあったんですけど、「遮眼を着けてから集中力が増した」とは聞いていたので、前目に付けられる競馬なら頑張れるんじゃないかな、という期待は思っていましたね。

-:着けてから成績がうなぎ登りじゃないですけど、それなりには来ている訳ですよね。それを着けている中で乗った上でも、そのフワフワするというか、集中力を欠くようなところは感じましたか?

圭太:確かにつけていないとちょっと不安だな、という気配はありますかね。

-:ダービーのあとはもうちょっと距離が延びて大井(ジャパンダートダービー)に行くようです。もう少し長い距離への距離適性はいかがですか?(6/4に骨折が発表されました)

圭太:距離は全然問題ないと思いますね。逆に前に行きやすい分、競馬がしやすくなるんじゃないかなと思いますね。

-:短くてスピードを要求されるよりは良い、という感じですか。忙しくなるよりはユッタリと運べる方が。

圭太:そう思いますね。

-:現状、乗った限りでの良さというのは、どういった部分に感じましたか?

圭太:渋太さはやっぱりあるのかな。折り合いなんかも心配ないですしね。


精神面の成長を感じさせるベストウォーリア

-:ダートと言えば、ベストウォーリア(牡4、栗東・石坂厩舎)もオープン特別ではありますが快勝。3戦ぶりに乗られての印象はいかがだったですか?

圭太:やはり良いですね。もともとパワフルというか、力、素質があるというのは十二分に分かってはいたのですが、精神面から来るスムーズさが出てきたので、競馬がしやすくなりましたね。

-:今だったらマイルじゃなくても、コーナー4つの競馬でも対応出来てきそうな部分というのはありますね。

圭太:そうですね。硬さもフットワークも良いですし、良いかなと思いますね。

-:去年の秋に感じていた部分の成長は、良い意味で続いているわけですね。

圭太:良い状態を平行線できている感じですね。

-:東京でのコース適性は申し分のないところ。来年のフェブラリーSが楽しみですね。

圭太:いやいや、今年の秋もありますからね。それくらい楽しみな存在だと思いますよ。


上手くいったはずのNHKマイルCだが…

-:NHKマイルC(G1)ショウナンアチーヴ(牡3、美浦・国枝厩舎)は惜敗と言えば惜敗でしたね。それでも、騎乗には申し分がない印象があっただけに、意外な結果でした。こちらはどうでしたか?

圭太:どうなんですかねえ。何かこう、スムーズに競馬は……。本当に上手くいったなという競馬になったんですけど、ちょっとやっぱり良い位置で競馬をした分、終いがちょっとハジけなかったのかな。それもあるのか、東京の1600なので1800もこなせるようではないといけなかったから、距離の部分があるのかな、とは思います……。

-:あのレースは前に行った馬も後ろに行った馬も来ているレースですから、ポジションどうこうというのは、そんなに有利、不利はなかったレースだった感じはします。それにレースを何度見ても、あれはケチを付けるところがない騎乗というか……?

圭太:そうなんですよねえ。上手くいったと思ったんですけどね。後方からもロサギガンティアが来ているように、前残り一辺倒でもないですからね。あの馬の特徴というか、そうなると、もうちょっと位置取りを下げないといけなかったのか……。色々ありますけど、スムーズには行った競馬でした。

-:変にモマれるようなところもなかったですもんね。戦前は気性面であったり、厳しい評価もあったと思います。それでいて、着差のないところまでは来ていますからね。パワータイプだと強調されていましたけど、ダートを走ったらどうですか。そういう感じではないのですか?

圭太:ダートのイメージは湧かないなあ……。

-:状態自体はいかがだったですか?

圭太:良かったんじゃないですか。調子が良い時こそほど、スタートでポンと出ていくんでね。まあ、スタートも良かったんで。

大接戦の2着も 残した感触を感じたセイクリムズン

-:かしわ記念(Jpn1)セイクリムズン(牡8、栗東・服部厩舎)はテン乗りでしたけど、こちらは2着に踏ん張りました。

圭太:想像していたよりも力があるというか、パワーがある感じはしましたね。

-:頭数も少なかったですし、あのメンバーを見ると、それなりに前に行く馬もいるとはいえ、絶対的な逃げ馬は不在の展開だったんですけど、ある程度はハナに行くというのは出たなりで決めたことでしたか?

圭太:まあ、ゲートを出ればね。ずっと1200とか短いところを使っていた馬なので、上手く出れれば、行ければ行っちゃおうか、と思っていましたね。

-:コーナーで4頭ぐらいで併せる形になったんですけど、そこで割と待っている印象がありました。そこで待った分が最後の粘り込めたのかなという感じがしました。

圭太:そうですね。まあ、この馬もエキマエみたいな感じで、渋太さがあると思いましたけど、また一踏ん張りしてくれましたね。


-:(3着のワンダーアキュートと)離れていて、(2着に)残ったというのは分かりましたか?レースを何度見ても、差されているように見えました。

圭太:ああ、また伸び返したというのはありましたね。1回出られているんですけど、あれっ、また差し返したなという、あの瞬間だけね。

-:それにしても、以前乗られていた勝ち馬(コパノリッキー)は順当に強くなっているなという感じがしました。

圭太:う~ん、本当に強い競馬でしたね。僕が乗った時も素質は感じましたからね。モノになってきた印象ですね。

-:コパノリッキーもそうですが、グランデッツァも後々に快勝。グランデッツァの復帰戦に乗った直後、中山競馬場で「どうでしたか?」と言ったら、「馬は良いんですけど……」と仰っていたんです。あの着順というか、結果を見たら「本当かな」と思うところがありました。

圭太:いや、馬は良いですよ、良かったもん。状態って本当にやっぱり大事にしないとダメだなと。レース間隔もそうだけど、こればっかりは僕が決めることじゃないので何とも言えないけど……。

-:騎手からすれば、その時の順調度などを考えたら、優先しなきゃいけない馬もある訳ですからね。

圭太:それに運もありますからね。

■次回は6月8日(日)に更新予定です。