 
	'14~'16年とJRA最多勝利騎手&MVJに輝いた戸崎圭太騎手による、大井競馬在籍時代から続く
人気コーナー!トップジョッキーならではの本音、レースへの意気込みをお届けします!

10月27日時点1680勝
天皇賞・秋はブレイディヴェーグと挑む!3日はフリオーソ産駒で船橋のJBCへ!
2025/10/31(金)
今週から多数の外国人騎手が来日。そして、2場開催となるが、土日で計20鞍と最も乗り鞍を集めている。中でも注目はブレイディヴェーグと臨む天皇賞・秋だろう。また、翌日の祝日月曜には船橋競馬場で行われるJBCスプリントなどに騎乗予定。年内の開催も残り2ヶ月、好結果を期待したい。
——今週は全ジョッキーの中で一番乗り鞍があるようですが、それでいて、騎乗経験のある馬が多いですね!今週もよろしくお願いします。まずは土曜のモルニケやヴィンブルレーからどうでしょうか。
戸崎:よろしくお願いします!モルニケの前走は距離が少し長いかなという内容で短くするのはいい方向に向くと思います。あとはメンバー次第でしょうか。ヴィンブルレーはちょっと大味なところがあるので、やや器用さを求められる舞台になるのがどうか、といったところですね。うまくいけば良いのですが。
——ダカラフェスティヴは何度も乗られていますね。ダイシンリンクは継続騎乗となります。
戸崎:以前は1600mでも走れて、このコースで勝った時も強い内容でした。この条件なら安定しているはずです。ダイシンリンクは捕まえ切れない展開でしたが、内容は良かったです。テンション高くてゲートを出られなかったので、詰めた間隔がどう出るか、でしょうか。
——ジュンツバメガエシは久々の騎乗。カニキュルは引き続き騎乗されます。
戸崎:ジュンツバメガエシはゆったりとした馬ですね。展開は左右される面はあるので、うまく組み立てられれば。カニキュルは自己条件ということで、また改めて期待しています。距離は短くなる方が乗りやすくはなるのですが、やってみないと未知数な面もあります。馬場は渋らない方がいいですね。
——バトルクライは上半期、リステッドを制して久々の勝利でしたね。
戸崎:勝たせてもらった時もいい内容で成長も感じました。勝った条件で改めて期待したいです。
——マリアイリダータは福島で騎乗されました。
戸崎:少し力ついてくれればいいかなと感じました。前走は外から馬が来ると脚を使ったりという気性面の課題も感じましたね。
——ヘリテージブルームは前走で3着以下を大きく突き放す走りでした。
戸崎:この条件でガラッと変わってくれました。競馬はすごく上手でしたね。
——オメガディコンは1週前追い切りに騎乗されましたね。
戸崎:大きくて緩いといった感触でした。そこからどう変わっているか。その時点では使ってからかなと感じました。
戸崎:ボルトテソーロは前々の形でうまく走ってくれました。メンバー次第でチャンスがありそうですね。フォルテアンジェロはすごく乗りやすくておとなしい印象でした。新馬後の2戦目は気になるところですが、この馬の場合、逆に大人しすぎてどう出るかの心配もありますが、レースが上手です。どちらかと言えば中山の方が適性はあると感じていますが、しっかりレースは作ってくれそうです。
——ドラゴンウェルズやアリエスキングも騎乗経験がありますね。
戸崎:ドラゴンウェルズはいいスピードがありますね。勝った時より距離は延びますが、この距離なら何とか大丈夫でしょう。あとはモマれないか。周りとの兼ね合いですね。アリエスキングは気性的に不安定な面はあるでしょうが、乗り味は良かった印象です。このクラスでもいい勝負してくれる馬じゃないでしょうか。
——天皇賞・秋(G1)はブレイディヴェーグに騎乗されます。
戸崎:追い切りに乗せていただいていますが、ここ最近、乗せてもらった中ではいい方だと思います。違いは体調面ですね。
——追い切りの意図はどうでしょうか。
戸崎:道中の力みをなくして、最後の伸びを良くすることに努めました。聞く限り、併せ馬になると力んでしまうそうなんです。単走、単走で気持ち良くというメニューにしました。
——引き続き2000mです。マイルと2000mを共にこなす馬もいますが、条件面はどうでしょうか。
戸崎:そこは難しいですね。最近は1600m前後だったのですが、バランス的にどうしても前のめり気味なんですよね。それもあって、ハミに頼る形になって力み、無駄が出ちゃうんだと思います。それも、春よりはいい感じにはなっていると思いますよ。実戦でもうまくいけばいいですね。
——理想とする展開はありますか?
戸崎:近走が振るわず、どこがいいのか難しさもありますが、いいレースができるように頑張りたいですね。折り合いをつけて、最後の脚を活かしたいです。
——最後に、枠順も4枠6番に決定しましたね。
戸崎:いいですね。
——先週のレースでは菊花賞のアマキヒはどうでしたか。
 
戸崎:やっぱりポジションがとろうとするのにとれない。流れについていきたいのについていけない。動きたいのに動けない。気性面ですかねえ…。馬場自体はバランスも崩していなかったので問題はなかったと思いますが、適性を図れるようなレースぶりでもなかったです。
——戸崎さんもよく知る血統ですが…。
戸崎:そうですね。国枝先生にもお世話になっていたので、何とか大きな舞台で貢献したかったのですが、どうしても、この血統の牡馬は難しい方向に出てしまいますね。
——新馬のオルフセンはどうでしたか。
戸崎:期待はしていました。ペースも遅く、スタートも遅かったので窮屈になりましたね。しっかり伸びてはくれて、力は示しているのですが…。
——サンセリテはどうでしたか。
戸崎:もう盤石の運びでした。いざ、というところから反応がなかったですね…。こんな馬ではないはずですが……・
——そして、JBCスプリントではクロジシジョーに騎乗されます。
戸崎:まずは1000mに対応できればいいですね。やっぱり1200mでも位置をとれるタイプではないですからね。あわよくば展開が向いてほしいです。
——フリオーソ産駒で船橋競馬場、オールドファンには嬉しい出走じゃないですか。
戸崎:フリオーソにとって地元ですからね。注目もあびると思うので、いい走りをみせられれば。僕も嬉しいです。
——そして、地方競馬教養センターの同期である森泰斗元騎手、調教師の管理馬に騎乗されます。
戸崎:開業初日といういいタイミングですからね。嬉しく思いますし。いろいろな感情がありますが。厩舎に貢献できる騎乗をしたいです。
——先日、今年のジャパンカップ(G1)でもイチローさんがプレゼンターとして参加されることが発表されましたね。このコラムを昔から読んでいただいている方であれば、戸崎さんがイチローさんのファンだったことはご存知だと思います。
戸崎:そうですね。何とか表彰式に参加したいですね。
——次週はアルゼンチン共和国杯(G2)のホーエリート、京王杯2歳S(G2)のフクチャンショウなどに騎乗。よろしくお願いします。
戸崎:よろしくお願いします。
プロフィール

戸崎 圭太 - Keita Tosaki
1980年7月8日生まれ、栃木県出身。99年に大井競馬の香取和孝厩舎所属としてデビュー。初騎乗、初勝利を飾るなど若手時代から存在感を放っていたが、本格的に頭角を現したのは08年で306勝をマークし、初めて地方全国リーディング獲得した頃から。次第に中央競馬でのスポット参戦も増えていった。
11年には地方競馬在籍の身ながらも、安田記念を制して初のJRAG1勝ち。その名を全国に知らしめると、中央移籍の意向を表明し、JRA騎手試験を2度目の受験。自身3度目の挑戦で晴れて合格し、13年3月から中央入りを果たした。移籍2年目はジェンティルドンナで有馬記念を制す劇的な幕引きで初の中央リーディング(146勝)を獲得。16年も開催最終週までにもつれた争いを制し、3年連続のJRAリーディングに。史上初となる制裁点ゼロでのリーディングだった。19年にはJRA通算1000勝を達成、史上4人目のNARとのダブル1000勝となった。プライベートでは2022年より剣道道場・川崎真道館道場の総代表を務めている。2025年5月よりYoutubeチャンネルを開設。
 
	 
	




 
				 
				 
				 
				 
				 
				 
			 
			 
			 
			 
			 
			