'14~'16年とJRA最多勝利騎手&MVJに輝いた戸崎圭太騎手による、大井競馬在籍時代から続く
人気コーナー!トップジョッキーならではの本音、レースへの意気込みをお届けします!

12月15日時点1698勝
ターコイズSはチェルビアットと初コンビ!次週からは3つのG1に騎乗
2025/12/19(金)
先週に引き続き土日ともに中山での騎乗となるが、今週の中山で行われる唯一の重賞・ターコイズSにはテン乗りのチェルビアットに騎乗する。自己条件を勝利して、オープン入り初戦ではあるが、ご存知のとおり、NHKマイルCで上位に入った実績。好結果を期待したい。
——よろしくお願いします!今週はテン乗りの馬が多く、話題は絞られますが、まずはひいらぎ賞のピースサインは追い切りに騎乗されましたね。
よろしくお願いします。ピースサインは能力を感じる馬でした。ただし、芝になる点がポイントですね。乗った感じはダートっぽいものの、芝もやってみて、今回の走りが指針になりそうです。
——ターコイズS(G3)はチェルビアットに騎乗されます。
これまでのレースぶりを見ていると後ろから、ということが多かった印象ですが、前走はそれなりに出て、ポジションを獲ることができましたね。昇級しての力関係はカギになるでしょうが、自己条件を勝ったばかりとはいえ、G1でも上位に来ていますからね。あとは中山をこなせれば。
——シャドウメテオはどうでしょうか。
このクラスでやるにはもうす成長してほしい印象はありましたが、どんなレースでも対応できそうなイメージはあります。
——デコラシオンは3走ぶりの騎乗です。
ダートに替わってからも、どうしても勝ち切るには難しい気性ですが、枠や展開などが向いてくれれば好走をしても不思議じゃないと思います。
——サクセスカラーの前走は手応えほど伸びきれなかったようにも映りました。
前走もいい内容で運べたのですが、終いがひと息でしたね。ハマり待ちの面はありそうです。
——カペラS(G3)は勝ち馬の強さが際立ちましたが、クロジシジョー自身はスムーズに出ていられれば、また違った着順だったんじゃないかと思います。
そうですね……。隣の馬がバランス崩してぶつかってしまいました。それで勢いを止められちゃっていますからね。クロジシジョー自体、コンディションは決して悪くなく、フレッシュで元気、気持ちもしっかり乗っていただけに、悔しい結果ですね。
——テーオーパスワードは3勝クラスの勝ちっぷりからすると、案外な結果に映りましたが……。
僕もそれくらいの馬だと感じていました。主張するつもりもなく、楽にハナへ行きました。スタート、二の脚と自然とついて、ペースも落ち着いていたのに。勝った馬には早々とついていけなかったですかね。1800mで強い勝ち方をしてきていますが、もしかすると、距離が長いのかもしれません。
——ドゥカートは久しぶりの騎乗でした。
馬は良くなっていましたね。ただ、スタートが決まらなかったのが痛かったです。タイプ的には大味な競馬の方が向きそうです。
——ダカラフェスティヴは快勝でしたね。
これはもう返し馬から行きっぷりが違い、レースにも繋がりました。前走は刺さるような面もあったそうですし、コーナーが増えることがどうなのかなと思っていました。
片側チークも効いていたと思います。それよりも、体調の違いかなと。前走よりガラッと良くなっていましたから。ようやくこの馬のいい走りを見せてくれました。
——ワディアルリヤハは右回りになりましたが、いかがだったでしょうか。
色々と馬装を工夫して、右回り自体は問題なかったです。ただ、ワンペースでメリハリもう一つほしいところ。一生懸命さがあって、気性的にも落ち着いてくれるといいですね。
——グーテンベルクは前走から着順は上向きましたね。
今回の雰囲気は良かったですね。ちょっとスイッチが入って、気持ちが盛り上がるところはありましたが、我慢してくれていました。スタートはうまくいって、道中もいいリズムでいけましたね。ただ、やっぱり条件的には、ワンターンで直線の長いところの方がいい伸びしてくれますね。
——ミライヘノカギは接戦を制されました。
能力は感じました。気性が難しいみたいで、左に張ったりするらしいのですが、上手に走ってくれました。
——新馬のブラッキッシュはどうでしたか。
すごく乗りやすいですね。フットワークも良かったです。敗れはしたものの、内容は良かったですね。すぐに結果は出ると思います。
——アオイミズホは引き続き騎乗されました。
追い切りではかなり動くらしいのですが、直結していないのがもどかしいですね。体はすっきりして良くなっていましたし、あとは馬具を着ければさらに良くなりそうです。
——イッテラッシャイは中山に替わり、2戦目の上積みもあって変わりましたね。
一度使っていい方に変わってきたようですね。これといった問題もなく、感度もよく、楽な感じで上がっていけました。クラス上がっても楽しみです。
——次週はいよいよ最終週。戸崎さんはホープフルS、有馬記念、東京大賞典と4日間で3つのG1に騎乗しますね。おそらくどの馬も上位人気になるでしょうし、大注目だと思います。まずは今週を無事に終えることが大事ですが、次週はたっぷりと語っていただければと思います。よろしくお願いします!
よろしくお願いします。
プロフィール

戸崎 圭太 - Keita Tosaki
1980年7月8日生まれ、栃木県出身。99年に大井競馬の香取和孝厩舎所属としてデビュー。初騎乗、初勝利を飾るなど若手時代から存在感を放っていたが、本格的に頭角を現したのは08年で306勝をマークし、初めて地方全国リーディング獲得した頃から。次第に中央競馬でのスポット参戦も増えていった。
11年には地方競馬在籍の身ながらも、安田記念を制して初のJRAG1勝ち。その名を全国に知らしめると、中央移籍の意向を表明し、JRA騎手試験を2度目の受験。自身3度目の挑戦で晴れて合格し、13年3月から中央入りを果たした。移籍2年目はジェンティルドンナで有馬記念を制す劇的な幕引きで初の中央リーディング(146勝)を獲得。16年も開催最終週までにもつれた争いを制し、3年連続のJRAリーディングに。史上初となる制裁点ゼロでのリーディングだった。19年にはJRA通算1000勝を達成、史上4人目のNARとのダブル1000勝となった。プライベートでは2022年より剣道道場・川崎真道館道場の総代表を務めている。2025年5月よりYoutubeチャンネルを開設。




