高田潤×石島雄介

最終章 自己管理の方法について


-:ゴッツ選手の体はいろんなトレーニングで鍛えて作った体なんですね。

石:そうです。

-:自分でトレーニングメニューを組んで?

石:一応トレーナーさんはいるんですけど、自分に合う量をチョイスしたりします。

-:オリンピック予選に向けて、ベストの体に仕上げようと努力したとおもいます。自分の体はどういう風に仕上げてきた訳ですか?馬でもマッチョに作る調教師さん、痩せ型を好む調教師さんなどありますから。

高:痩せ型と言えばブエナビスタやね。あの体であそこまで能力があるとは思えないんだけど(笑)。ん?でも代表だとトレーナー任せじゃないの?

石:自分はトレーナー任せじゃないですね。理想はふわ、ふわ、ふわって動ける魚みたいな速いノーモーションでいきたいんですけど、ケガの状況をみればそうもいかなかったです。リーグが終わって2ケ月後がオリンピック予選だったのですが、自分のコンディションを完璧には出来なかったんですよね。やらないといけない部分があるじゃないですか。チームスポーツなので、チームの練習と自分の調整、そこのバランスを取るのが難しかったです。

-:自分のコンディションを上げていくだけではなくて、チームの一人としても存在しているということですね。体の筋肉の付き方とかシェイプに関しては?

石:シェイプは微妙です。何て言ったら良いですかね。筋骨隆々にはやりたくないです。

-:マッチョ過ぎるのは嫌だと。でも19歳の頃の体と28歳の今の体では全然違いますよね。どういう風に変わってきたんですか?

石:大学生まではある程度、そんなにトレーニングに対する重要度というのはなかったです。バレーボールを一所懸命やった中の付属のトレーニングだと考えていました。でもナショナルチームに入ると、それが50/50ぐらいになったんですよ、重要度が。それで、24歳ぐらいになった時、体を鍛える方が上になっちゃったんです。それくらいからケガし始めたんです。筋肉をつけていくとケガしてしまう、ボクはこれは違うんじゃないかと思い始めました。その時はベンチプレスも100何キロ上げて、自分では強くなったと思っていたのですが、実際バレーボールは上手くならなかった。これは逆にしようとし始めたのが、今なのです。筋骨隆々にはなりたくないけど、最低限の可動域のところは鍛える。

-:可動域というのは肩甲骨周りですか?

石:はい、肩甲骨周りです。

-:跳ぶのに必要な足腰であったり、バネであったり?

石:お尻とか太ももの後ろ側です。

-:瞬発力系ですね。

石:そうですね。バレーボールは読みが重要で、瞬時に判断しなければならないから。

-:高田騎手もそうですよね?普通のジョッキーと違って障害を飛ばすという特殊な筋力を求められる。

高:うん、確かに。

石:難しいですよね。自分の理想の体ってどこにあるのか、ボク自身も全然分からないですから。正解がないですもん。

-:体重計に結構乗りますか?

石:結構乗ります。

-:ベスト体重を見たりだとか?

石:98がベスト体重だなとかいうのが今のところあるので、絞らなきゃとか、100以上超えたら、正直キツいなとか。

-:同じ98でもすごい締まって軽い98もあるし、ちょっとユルい98もあると思うのですが?

高:筋力が落ちても98になるからね。体重が落ちるから。

石:だから難しいですよね。一応は気にするようにはしていますけど、今の状況では結構厳しいですよね。生野菜の量が少ないです。野菜量は自分で取っていかないとキツイですね。食事だけでは。

高:すげぇー食うんですかね?

石:いや、普通ですよ。

-:どうやって食事は気を付けているんですか?生野菜はそんなに取れないですよね。

石:食堂が多いので、やっぱり偏りますよ。

高:食堂はそういうの考えてくれていないのかな?

石:寮は本当に寮だけ。寝泊まりだけで食事がないんです。自炊ができるようにはなっているけど、やっている人はほとんどいない。会社が寮の近くの飲食店と契約して、利用すると、わずかですが会社補助してもらえるようになっています。

高:その飲食店が寮の食堂みたいになっている?

石:そうです。でも、飲食店の人がカロリーコントロールをしてくれる訳でもありませんから。

-:サッカーチームなんかはその辺しっかりしてますよね。寮に食堂があって、そこで管理されているから。早くバレーボールもそういう時代が来ると良いですね。

石:他のチームは結構そうしているのですが……。

高:食事は大事ですね。食うのが仕事じゃないですか、アスリートとしては?

-:世界はどうですか?

石:世界のトップは大して食べてないです。

-:大して食べてない?意外ですね。

石:はい。何か訳の分かんないプロテインをシェイカーで飲んでいく選手が多かったです。あとはパンとかも……。

高:どっかで補っているでしょうけどね。

石:だけど彼らは遅いんですよ、寝るのが。向こうって夜中まで食っているんですよ。だから寝起きから食べれないんですよ。

高: 海外って結構そうだもんね。7時、8時から飯が始まって夜中12時ぐらいまで、ずっとしゃべっているからね。

-:最後にバレーボール選手ならではの癖みたいなものはありますか?

高:背が高くて得したとか、損をしたとか。電車乗ったらさ、荷台に手が付く訳?

石:そうです。

高:やっぱり……。

石:吊り革みたいに。

高:吊り革じゃ低過ぎるから。荷台に手を掛ける訳ね。なるほどね。

石:服は困りますよ。

高:オレもある意味困るよ。ちっちゃいから。小さいサイズがなくて。

石:むちゃくちゃ大変ですよ。奇跡の1枚とか。

高:ハハハ。それはサイズは何になるの?

石:3XLです。

高:3XL?メイド・イン・ジャパンなん?

石:これはヒューゴ・ボスなんですよ。ヒューゴ・ボスはドイツじゃないですか。だからあるんですよ。たまに。アウトレットに行くと、これ着れないだろうというのが奇跡的にあるとか多いですよ。XXLとかが。普通の心斎橋とかああいうところには入っていないです。誰も買わないですからね。

-:アウトレットならあると?

石:はい。逆に有り難いです。ボクらには安くて。でも難しいですよ、服は。

高:スゴいな。

石:靴とかもそうですね。海外に行くっていった時にたまたま越川選手というのがいて、その選手のファンの方と知り会って、オレの靴買ってきて下さい、服買ってきて下さいと言ったら探してくれたりして、安く……。

高:バレーボールの珍プレーってないもんやね。例えば、客席に突っ込んで間に合わなかって、客席に入ってしまってとか。

石:それはよくあります。役員が座っている所を押しのけて、机を踏み台にして飛び越えてボールを追っ掛けたとかは。

高:机が割れたとか?

石:机は割れなかったです。

-:男子もジャニーズみたいなのは来るのですか?

石:来ますよ。全日本は。それがないと人が入りませんから。男の試合は本当に入らない。前売りなんか売れなくて、協会側が「どうかチームで買ってくれ」ですから(苦笑)。

-:見に行きましょうか?

石:Vリーグは滋賀県での開催はありませんが、大阪の大会はいつでも来て下さい。ただ、Vリーグの試合は11月から4月までの土・日だから、競馬開催と重なりますよね。競馬はシーズンオフってないんですか。

高:ないんです。年中、毎週土・日開催なんです。

-:開催日程上、ゴッツ選手は高田騎手の競馬レースを、高田騎手はゴッツ選手のバレーボールの試合を見ることは難しいかもしれませんが機会があればいいですね。

高:その時は、今回の対談の続編になればいいかもね。

石:そうですね。悔しさや嬉しさをいっぱい話したいです。

-:お二人とも、今日は長いお時間、色々とありがとうございました。

高:楽しかったです、もっともっと話したい気分。いっぱい得るものがあり凄い選手だと思いました。また、いつか話せる時を楽しみにしています。ありがとうございました。

石:これを機に、アスリート同士の友好を深めていきたいと思います。また今秋の11月よりVリーグが始まります。ぜひ迫力ある男の熱い闘いを生観戦して下さい。詳しい日程はVリーグもしくは堺ブレイザーズのホームページに掲載されますのでお願いします。今日はこちらこそホントにありがとうございました。




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