夏デビューを予定しながら遅れていたPOG人気馬が続々デビュー。特に有力馬揃う京都芝1800m戦は注目の一戦だ。

11月9日

◆東京芝1400m

ユアソーラ(牡、キンシャサノキセキ×ヴィルエクルバクル、栗東・安田隆厩舎)
近親に現オープン馬のラルムドランジュ。セレクトセール4320万円(税込)で、ユアストーリーが落札。ユアストーリーといえばアイムユアーズ、モンドキャンノ、オデュッセウスなど2歳戦から活躍する馬が多いが、当馬も早くから夏の2歳戦に照準を合わせ、函館2歳Sを目標にしていたが、アクシデントで予定を小倉に切り替え。しかし再度アクシデントがあり、結局デビューは秋となってしまった。1週前調教(以降も調教は主に1週前のもの)、坂路52秒4-12秒8で、前走プロキオンS2着のミッキーワイルドと併入。手応えは見劣ったが、こちらは追走、更に相手は重賞級の古馬なので仕方あるまい。短距離戦線で活躍を期待したい。

◆東京ダート1600m

アドマイヤルプス(牡、ヘニーヒューズ×カールファターレ、美浦・加藤征厩舎)
半兄は、葉牡丹賞でレコード勝ちした現3歳のシークレットラン(現2勝)。「スピードに加えてパワーもある。ヘニーヒューズの産駒でダートが合うと思うし、初戦から期待している」と加藤征師。この馬も早期デビューが予定されていたが、秋まで延びてしまった。まだ調教が足りない観もあるが、そのぶん変わり身はまだまだ見込める。

◆京都ダート1800m

カイザーライン(牡、エピファネイア×アヴェンチュラ、栗東・藤原英厩舎)
母は秋華賞勝ち馬。母の姉にトールポピー(G1を2勝)、母の兄にフサイチホウオー(重賞3勝)がいる。27日京都ダート1800m戦を予定も、天皇賞の裏で鞍上がみつからず回避。デットーリ騎手の来日を待って、この週のデビューとなった。調教はCWで5F67秒台、1F12秒台半ばを馬なりでマーク。もっと早いデビューが予定されていたこともあって、仕上がりは他馬以上に進んでいる。

◆福島芝2000m

ラティチュード(牡、ハービンジャー×チェリーペトルズ、栗東・中内田厩舎)
母は2勝。母の弟ショウナンタイガ(現3勝)。CWで一杯に6F68秒台、1F13秒台前半で、併せた新馬に大きく遅れている。もう少し時計を詰めていきたい。鞍上は中井騎手。


11月10日

◆東京芝1800m

スレプトン(牡、キングカメハメハ×ハイリリー、美浦・大和田厩舎)
母は3勝、近親にワディラム(5勝、米子S1着)。美浦ウッド66秒台、上り13秒台前半の時計を余力をもってマーク。平凡だった2週前に比べ前進が見られる。鞍上は石橋騎手

ラクンパルシータ(牡、ハーツクライ×クルソラ、美浦・古賀慎厩舎)
半兄ピオネロ(シリウスS2着)。ポリトラックで5F68秒台、1F12秒台半ばを抑えてマークし、併せた古馬2勝クラス2頭を相手に優勢の内容だった。

◆京都芝1800m

グランデマーレ(牡、ロードカナロア×グランデアモーレ、栗東・藤岡厩舎)
母は4勝、母の弟シュペルミエール(日経新春杯3着)。7月頭の函館デビューを予定も、右の膝に腫れが出て回避。その後デビューまで時間がかってしまったが、じっくり進めた甲斐もあり不安は解消している。「函館デビューの予定があったが、再仕上げの形。当時から動きは良かった馬で、初戦から期待している」と藤岡健師。調教は坂路52秒4-12秒2をマーク。初戦から期待できる動きだ。鞍上は藤岡佑騎手。

ストーンリッジ(牡、ディープインパクト×クロウキャニオン、栗東・藤原英厩舎)
全兄カミノタサハラ(弥生賞勝ち馬)、ボレアス(レパードS勝ち馬)、マウントシャスタ(毎日杯2着)、ベルキャニオン(共同通信杯2着)。POGではお馴染みの人気血統である。「時間をかけて乗り込み、動きも徐々にしっかりしてきた。血統馬らしくいい雰囲気がある」と荻野助手。調教はCWで5F69秒台、1F12秒台前半を強めの手応えでマーク。2週前にはCWで終い12秒を切るなど、ここまで好内容の調教を連発している。鞍上はデットーリ騎手。

エレヴァテッツァ(牝、ディープインパクト×スキッフル、栗東・松永幹厩舎)
半兄フラガラッハ(中京記念2勝)、全兄フェルメッツァ(重賞3着2回)、半姉イリュミナンス(重賞3着2回)、エスティタート(シルクロードS2着)。調教は坂路54秒3-13秒1(馬なり)。2週前にはCWで5F66秒台の時計を出し、しっかり負荷はかけられている。鞍上は北村友騎手。

マイネルアイガテ(牡、スクリーンヒーロー×マイネボヌール、栗東・宮厩舎)
半兄マイネルウィルトスは1勝クラスだが、サトノルークス、ワイドファラオ、ダノンチィサー、エメラルファイトなどG1連対馬や重賞勝ち馬と好勝負をしている。調教はCW5F68秒台、1F12秒台半ばの時計を余裕十分にマークしている。

ロードシャムロック(牡、ロードカナロア×スピニングワイルドキャット、栗東・中内田厩舎)
全兄ダノンスマッシュ(重賞3勝)。CWで5F66秒台前半、1F12秒台後半の時計を一杯にマーク。既に新馬勝ちしているミッキーメテオに遅れたが、未出走のトライバルキングには先着している。鞍上は川田騎手。

◆京都芝1400m・牝馬限定

フレジエ(牝、ハービンジャー×ヒカルアマランサス、栗東・安田翔厩舎)
母はヴィクトリアマイル2着。全姉ギモーヴ(4勝)。CWで一杯に5F67秒台、1F12秒台半ばの時計を出し、古馬1勝クラスと併入している。鞍上はマーフィー騎手。

レッドマリアベール(牝、タートルボウル×チャームドヴェール、栗東・須貝厩舎)
母の兄リルダヴァル(NHKマイルC3着)、母の弟ヴォルシェーブ(目黒記念2着)。坂路54秒8-13秒2(一杯)の時計をマークしている。父タートルボールの勢い(京王杯を勝ったタイセイビジョン)に乗りたい。鞍上は戸崎騎手。