アパパネの初仔・モクレレがいよいよターフに登場!

先週の東京芝1800m組で挙げた馬のほとんどが除外となり、2月4日土曜日の東京芝1800m戦にスライド。今回ここで挙げる5頭も全て先週除外で、今週は出走できるはず……だったのだが、先週の除外頭数が20頭いたので、全てがスライドとなると不運にも2週連続除外の馬が出てしまう。最悪の事態を免れたいものだが……。

その東京芝1800m戦の注目は、POGでも上位人気になったモクレレ(牡3、美浦・国枝厩舎)。3冠牝馬アパパネの初仔で、父がディープインパクトとくれば人気を集めるのは当然。本来は秋デビューの予定だったが、気性的にも体調的にも問題があり、一度作り直すことに。その甲斐もあって調教の動きは良くなり、1週前(以降も調教は主に1週前のもの)は坂路で52秒6(一杯)。併せた相手に遅れたものの、秋に比べれば時計は詰まっている。

「気の強い馬だが、血統馬らしくいい体つきをしている。気性的にまだ心配な点はあるが、これだけの血統だし、どんな走りをしてくれるか」と国枝師。師も話すように、かなり気性に難しいところが残っており、調教内容が安定していないのもそのためか。能力自体はあると思うが、果たしてレースで出し切ることができるか。いろいろな意味で注目を集める一戦となる。

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モクレレがいよいよ初陣を迎える 三冠馬同士の配合だけに期待も高まる

怖いと言えば、レッドヴィクター(牡3、美浦・藤沢和厩舎)も同じ。こちらは藤沢流で、なかなか速い時計を出してこない。藤沢厩舎はそれで結果を出しているのだから文句も言えないが、それでも2週前は時計になるような調教がなく、1週前もウッド4F59秒台を馬ナリの軽い時計。しかし、2歳G1を2勝、G2を1勝している藤沢和厩舎でも、レッドヴィクターは特注の大物という噂。これで勝ってしまうようだったら、今年のクラシックは戦線は藤沢祭りになってしまうかもしれない。

同じく東京HRからはレッドアーサー(牡3、美浦・戸田厩舎)。母は準オープンまで行ったサンクスアロット、母の妹にレッドリヴェール(阪神JF)がいる。「気性的にカッとする面はあるが、走りや動きはいいモノがある。広い東京も向くタイプだと思う」と戸田師。ウッドを馬ナリで68秒台の時計を出しており、こちらは安心して馬券を買えるタイプ。初戦から好レースを期待。

東京と言えば堀厩舎。サトノマックス(牡3、美浦・堀厩舎)はセレクトセールで7776万円(税込)で落札された良血のディープ産駒。秋に入厩したが、ゲート試験後放牧に出されての再入厩。満を持してのデビューとなる。時計はウッド70秒2と目立たないが、堀厩舎は普段の運動量が多いので大丈夫。この馬も初戦から期待大だ。

イムノス(牡3、美浦・尾関厩舎)は、半兄にドリームパスポート(クラシック2、3、2着、JC2着)がいる。ポリトラックで5F67秒台、上がり12秒前半と時計は水準レベル。良化がスローなイメージもあったので、デビューが1週延びたことはいいかもしれない。

同日の東京ダート1400m戦の注目は、スプリットステップ(牝3、美浦・和田郎厩舎)。半兄にオープン特別でも好走した現3勝のブリクストがいる。ウッドで71秒0は目立たないが、外目を馬ナリでまわり、古馬1000万のヨンカーと併入と動きは上々。厩舎からも強気なコメントが出ており、上位争い可能だ。

翌日の東京ダート1600m戦はデータヴァリュー(牡3、美浦・久保田厩舎)がスタンバイ。ウッドで70秒も、これも外目を回ったもの。終いは13秒で上がり、根岸Sに出走したラストダンサーを相手に食い下がった。半兄にはオープンのダノンプログラマーがおり、この馬も出世を見込む。

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セレクトセールで落札されたサトノマックス 堀厩舎から新星の登場となるか

京都には良血・評判馬が多数出走!ハイレベルな一戦となるか?

続いては関西。京都芝2000m戦には、良血ヘルデンレーベン(牡3、栗東・須貝尚厩舎)が出走。半兄にブラヴィッシモ(現5勝、阪急杯3着)、セレクトセールで1億円以上の高額がついたスワーヴアーサーがいる。坂路では52秒2の時計をマークし、動きは良好だ。「父が変わってタイプが違うけど、身のこなしがいい」と関係者は好評価を与える反面、「マイル前後がベストかもしれない」という話も。2000mの距離がどんな影響を与えるか。

CW調教の動きが抜群なのはボリード(牝3、栗東・西浦厩舎)。長めから時計を出し、5Fは67秒前半、上がり1Fは12秒前半でフィニッシュ。大きく先行していたこともあるが、東京新聞杯有力馬のブラックムーンに先着したのは大きい。初戦から有力だ。

調教過程から、エクレアスパークル(牡3、栗東・中内田厩舎)もここへ出走してきそうな雰囲気。こちらもCWで6F80秒台、5F65秒前後の速い時計をマークし、出撃態勢は整っている。半兄に重賞級のアンタラジー(7戦4勝)、半兄は一時オークス候補にも挙がったアグレアーブル(現2勝)と上2頭は素質馬。出走となれば本命級だ。

新規入厩で採り上げたいのはキングズベスト産駒の2頭。ムーンシュトラール(牡3、栗東・藤原英厩舎)は、全兄にエイシンフラッシュ(ダービー、天皇賞・秋)がいる。ムーンレディの仔は最近活躍馬が出ていないが、エイシンフラッシュ以来になる父キングズベストで復活なるか。

ガルトマーン(牡3、栗東・高橋亮厩舎)は、母が中山牝馬S勝ち馬ウイングレット、半姉ウイングドウィールは5勝、半兄のタプレットピーシーは現4勝、ウイングチップはセントライト記念4着と活躍馬が出ている。派手さはないが、オープン入りを狙える一族だ。

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きょうだいに活躍馬がいるヘルデンレーベンも有力馬の1頭だ