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騎手コラム

過去10年・トレンドジャッジ

過去10年と言っても、毎年開催場が異なる上に地方競馬開催だったわけで、ここでは京都ダート1900mというコースの傾向を出しておきたい。
まず言われるのは、「とにかく先行有利のコース」ということ。4角先頭だった馬の複勝率は62.1%、3番手以内の馬の複勝率は46.9%に達する。某騎手に先日伺ったところでは、この先行有利の意識は関西の騎手の間でも共有されているとのこと。

このコースは1800mより100m長いのに、1800mよりスピード指向が強いという面白い傾向がある。砂質も東京に似たところがあり軽い。
JRA所属で、前走地方競馬に出走した馬は苦戦する傾向があるコースで、2016年以降は【1.2.0.24】だ。連対した3頭の内、ナムラアラシとクリソライトは前走地方で道悪(重、不良)出走で上位好走、残る1頭クイーンマンボは、当該コースで断然の種牡馬成績を誇るマンハッタンカフェ産駒だった。

今年のポイントは?

先行有利とは書いたが、前に行きたい有力馬があまりに多い。このあたりの展開をどう捉えるか。

近走、地方交流重賞が続いている馬の扱いをどうするか。

有力馬・血統MMチャート

ケイティブレイブ 7点

(牡5、栗東・杉山厩舎)


父アドマイヤマックスはメイショウマシュウやショウナンアポロンなど、ダートでの活躍馬を断続的に出す傾向がある。また叔父にはガーネットS(現カペラS)を2勝したビーマイナカヤマがいる。また近親にはアイビスSD勝ちのケイティラブもおり、母からはスピードが伝わっているのだが、アドマイヤマックス産駒に多い重いギアと、バテない代わりに仕掛けがモタつく特徴がこの馬にも出ていて、これまでの実績が全て地方競馬というあたりにそれが表れている。中央ダートオープン、重賞で【0.2.1.5】は、中距離でのスピード不足を物語る。その意味で重い印は打ちづらい。

サンライズソア 9点

(牡4、栗東・河内厩舎)


近親にコイウタ、アグネスアークらがいるスピード牝系で、芝の新馬戦を勝っている。3歳時は古馬相手に善戦止まりだったが、古馬になってスピード強化。平安Sは強い競馬だった。同じ舞台での重賞勝ちは大きな利。ひと叩きで変わる傾向も後押しだ、シンボリクリスエス産駒なので軽いダートでこそである。
問題は同型が多いことだが、砂さえ被らなければ逃げにはこだわらないし、前で速いペースに乗せて流れ込む競馬になれば持ち味発揮だけに、あまり気にしなくていいのではないか。鞍上による過剰人気がネック。

オメガパフューム 8点

(牡3、栗東・安田翔厩舎)


自在性が高く、砂を被るのも苦にしない。3歳馬ながらメンタルの強さが売り。歴戦の古馬相手でも無様な競馬にはならないのではないか。前走、道悪のシリウスSで結果を出したのも大きい。
前に行く馬が多いからといって、意識して下げた場合は届かない恐れがあるが、流れのまま自然と位置取りが下がればしめたもの。父スウェプトオーヴァーボードとみると距離不安を感じるかもしれないが、母はゴールドアリュール×リアルシャダイ。2000mまではなんの心配もいらない。

アポロケンタッキー 8点

(牡6、栗東・山内厩舎)


精神面でムラがあり、ツボにハマればとても強い印象を与える反面、大敗も喫するタイプ。スピード型の血統で、地方では勝ち損ねることが多いが、JRAのオープン、重賞では【3.0.1.2】と勝ち切っている。問題は強く被せられないこと。内枠でも前に行ければ問題ないが、同型多いので、中途半端に内枠で被せられ続けると心配。その意味では外目の枠が欲しいところ。

伏兵馬・血統MMチャート

クリソライト 5点

(牡8、栗東・音無厩舎)


4年前、盛岡開催の時に2着になっているが、今年は当時とメンバーレベルが違う。1年2ヶ月ぶりでもあり、さすがに推しづらい。ただ血統的には妹にマリアライト、弟にリアファル、近親にアロンダイト、ダンビュライトらがいる良血。乗り込みは豊富で、当日の仕上がりがどこまで来ているか。現時点では高い点数は与えられないが、適性は高い。

サウンドトゥルー 6点

(セ8、美浦・高木登厩舎)


地方競馬でも勝ち切れないことが多くなってきたのはさすがに年齢か。展開がどうあれ後方一気しかなく、いくら先行勢が多くても、その顔ぶれが強力な上に、この舞台では一気が決まるのはなかなか難しい。良くても3着候補の一角か。

テイエムジンソク 7点

(牡6、栗東・木原厩舎)


連勝街道が止まってからは苦戦が続いている。ハーツクライやミッキーアイルらと同じ一族という高いポテンシャルの牝系だが、現状のスランプになかなか光が見えてこない。コーナー4つのコースは良いし、直線に坂のないコースもベター。逃げた時のパフォーマンスが断然高く、ハナを取り切れることが好走への条件になってくる。

ノンコノユメ 8点

(セ6、美浦・加藤征厩舎)


マイル以下での末脚の印象が強く、距離を懸念する向きもあるかもしれないが、ジャパンダートダービー勝ちや帝王賞2着もあり問題ない。一族にはハーツクライもいる切れるスピード牝系。爆発力は父トワイニング譲り。この距離なら、中団あたりからの追走が可能で、鞍上があまり下げすぎなければ十分に届く。あとは展開次第。枠も外目が望ましい。

JBCクラシック(Jpn1)

本命は前走中央を走った馬から取りたい。前へ行く組からでは、融通の利くサンライズソアが最も信頼できそう。オメガパフュームがこれに次ぐ。アポロケンタッキー、ノンコノユメも上位候補だ。
※上記はあくまでも水曜時点の見解。枠順はもちろん直前の馬場傾向なども踏まえた最終結論は、レース前夜に【血統トレジャーハンティング】にて公開します。

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