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コース総合見解
菊花賞と万葉Sのために、1年に2回使用されるコース。向正面の上り坂途中からスタートし、外回りを1周半。3.9mの丘を2回越え、6つのコーナーを回る。コーナーが6回あるため、道中はなるべく内々を回ってコースロスを抑えたいところ。
万葉Sはスローペースになることが殆どだが、菊花賞は平均的に速いラップになることが多く、かなりのスタミナを要求される。そのため、2000m前後で実績を残してきた馬が、この条件替わりで凡走してしまうこともしばしば。JRAのGIの中で最も荒れると言っても過言ではない。
★マクるような形で勝ったオルフェーヴルやゴールドシップも含め、過去10年の勝ち馬のうち8頭が2周目の4コーナーで5番手以内に位置取っている。逆に10番手以下からの差し切りは皆無。
★年2回のみの施行条件とはいえ、京都芝3000mでは未だに三冠馬ディープインパクト産駒の勝利がゼロ。菊花賞では(0-1-1-14)となっている。ただし、12年ディープブリランテ、13年キズナと両ダービー馬がそもそも菊花賞に出走しておらず、他の顔ぶれを見ても、ここまで出走してきたディープ産駒のレベルは決して高くなかったとする向きがあっていい。
★過去10年のラップを分析。前半・中盤・後半1000mずつに区切ると、平均タイムは「前半5F:60.4-中盤5F:63.3-後半5F:60.3=3:04.0」となる。ただし昨年は中盤がさほど落ち込まず、しかもラストが速い「60.9-61.3-58.8=3:01.0」というラップ推移に。今年も秋華賞で1分56秒台の決着となったように、高速馬場に頭を悩ませそうだ。
★上がり最速……ではなく「上がり2位」の馬が過去10年で(4-4-1-2)の成績。共通点としては、終い一手ではなく、好位~中団から運んで最後まで脚を使えている馬。
★全くの余談だが、先週の京都芝ではメイショウサムソン産駒が3頭出走でいずれも勝利(2,1,5人気)。菊花賞ではマサハヤドリーム、レッドソロモンが該当している。
◆今年も高速馬場が濃厚
◆勝利へのベストポジションは4角5番手以内
◆上がりの速い馬、ただし後方からキレるタイプ除く
◆ディープ産駒は不振?そろそろ本領発揮?

ステップレース part.01
- 9/21(月) セントライト記念(G2)
- 勝ち馬:キタサンブラック
- 勝ちタイム:2:13.8(良)
秋の中山はエアレーション作業で改修前ほど高速状態ではなく、差し馬もよく届く馬場状態だったが、このレースに関してはスローペースが祟っての前残り決着。それでいて10着ブライトエンブレムでさえ勝ち馬から0秒4差とあっては、この着順はあまりアテにならないと言えそう。
如何にも“前哨戦”という競馬をしたのはサトノラーゼン。これまでよりもやや後方からレースを進め、勝負処でも仕掛けは他馬より遅め。その分、直線入り口では内外から揉まれる展開になりながらも最後は差を詰めて勝ち馬から0秒3差なら上々。
先行勢で評価したいのは2着ミュゼエイリアン。このレースに関してはペースの恩恵もあったが、1000m通過が58秒8、中盤も息が入りにくい展開となった日本ダービーで逃げて残り400mまで先頭、自身の着順は10着も、キタサンブラック相手には大きく水を開けている。先手争いをやり過ごして好位から運べるようなら上位争いも。

ステップレース part.02
- 9/27(日) 神戸新聞杯(G2)
- 勝ち馬:リアファル
- 勝ちタイム:2:26.7(良)
前半1000m通過62.4秒は超スローペースの部類。リアファルは展開に恵まれたとはいえ、上がり2位の脚で逃げ切ったのだから評価すべきところ。3歳春の時点で、ダートで世代上位のクロスクリーガーと僅差の争いをし、芝では2戦2勝。先行争いが激化した際が気がかりだが、“何が何でもハナ”というタイプはスピリッツミノル程度。スンナリ番手に収まれるはず。
このレースの中身で強調できる馬はリアファルくらいか。実績はピカイチのリアルスティールも折り合い面の課題を残し、好位から早めの競馬で4着に粘ったバイガエシは権利を獲れず&登録もなし。アルバートドックは京都替わりがプラスに働いたとしても、リアルスティールとの比較でどうしても見劣る。
今回は枠順発表を経た上での結論となるが、先行勢の一角を担うと思われたリアファルが大外17番枠、リアルスティールも11番枠とやや外目。どちらもプラスに働くとは考えづらいところ。
一方で、1枠2番とあからさまにおあつらえ向きの枠順を引き当てたサトノラーゼンに追い風が吹いている。最内1番枠のミコラソンが出遅れ癖を持つ馬で、かつゲート内で待機する時間が長いとなれば、後手を踏む方に賭けて良さそう。となればその隣からスンナリ内の好ポジションをキープできる見立てになる。
高速馬場適性は京都新聞杯と日本ダービーで適性を証明。加えてハイペースのダービー2着からも、中盤がある程度緩む菊花賞ならば克服してきそうなパフォーマンスと見える。人気2頭を内から出し抜く構え。