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騎手コラム

解析コースデータ

レースイメージ

コース総合見解
緩い下り傾斜の外回り3コーナーからスタート。最初の4コーナーまでの直線距離は192m。ペースは遅いのでそれほど先行争いで窮屈になることもない。6つコーナーを回るコースである以上、脚質に関係なくできるだけ内を回った方が有利。最初の4コーナーはだいたい1~2列で回るが、スタンド前の上り坂でペースが落ち、1~2コーナーで馬群が膨らむことが多い。ここをできるだけ距離ロスせずに回れるかどうかはかなり重要だ。

4コーナーのコーナリングで大きく振られるのを避けようと後続馬がマクリ気味に差をつめ、上級条件だと向正面中間の残り1000mからペースアップする。3~4コーナーまでの位置取り争いが実質的な勝負どころ。

<ここからは過去10年のデータを参考>

★過去10年全体で見ればそうでもないが、近年はスローペースが目立つ。オルフェーヴルが3歳時に制した2011年、ジェンティルドンナが有終の美を飾った昨年など、1~2コーナーではまるで歩くかのようなペースで、同日の下級クラス戦より前半1000mの入りが遅くなっている。

★今年のスローペース症候群(?)を考えると、今年もペースが落ち着く可能性大として見ておきたいが、ゴールドシップが早め早めに仕掛けてくるようだと、ロングスパート戦になる可能性も。

★2周目4角5番手以内の馬が7勝。11番手以下の馬の成績は(0-1-2-39)。直線一気はよほど嵌らないと馬券圏内も苦しい。

★秋王道路線のオーラスでもあり、各馬の余力が気になるところ。直前でショウナンパンドラが回避したように、この秋4戦目を迎える馬は疲労が心配な人も多いことだろう。ちなみに、9月から秋4戦以上の戦歴で有馬記念を制したのは2010年ヴィクトワールピサ(9月ニエル賞→10月凱旋門賞→11月JC→12月有馬記念)のみ。

★とはいえ、2~3着馬は12年オーシャンブルー(2着、10月大原S→11月AR共和国杯→12月金鯱賞→12月有馬記念)を筆頭に、08年アドマイヤモナーク(2着)、06年&07年3着ダイワメジャーなどそれなりに存在。10年3着のトゥザグローリーに至っては、10月アイルランドT→カシオペアS(中1週)→マイルCS(中2週)→中日新聞杯(中2週)→有馬記念(中1週)の超過密ローテであった。

コースデータPOINT

好位から中団までの位置取りで進められる差し馬を
後方一気の馬は即消しでも
ゴールドシップはマクれる展開になるかがすべて
秋4走目以降の馬でも連対圏突入なら
有馬記念は当日の第10レースなのでご注意

       
前走レース別成績
レース名 成績 勝率 連対率 複勝率
ジャパンC (4-3-5-54) 6.1% 10.6% 18.2%
天皇賞(秋) (3-0-1-6) 30.0% 30.0% 40.0%
菊花賞 (2-2-0-6) 20.0% 40.0% 40.0%
凱旋門賞 (1-0-1-1) 33.3% 33.3% 66.7%
金鯱賞(0-2-0-8) 20.0% 20.0%
エリザベス女王杯 (0-2-0-7) 22.2% 22.2%
メルボルンC (0-1-0-1) 50.0% 50.0%
マイルCS (0-0-2-1) 66.7%
中日新聞杯 (0-0-1-1) 50.0%
ステイヤーズS (0-0-0-10)

分析ステップレース

ステップレース part.01

10/25(日) 菊花賞(G1)
勝ち馬:キタサンブラック
勝ちタイム:3:03.9(良)
※ランクはS.A.B.Cの4段階になります。

前・中・後半1000mずつの時計は「60.2→64.4→59.3」と大きく中弛みのスローペース。ただ、細かく見ていくと1600m通過後から急加速してロングスパート戦と、先行勢にとってはなかなか厳しい展開になっている。

今年は菊花賞の1着&3着馬が出走へ。今回は枠順も隣同士、そして先行争いのカギを握る2頭。大外枠からの厳しいスタート、出入りの激しい展開などを考えればリアファルに分があると見る。

キタサンブラックに関してはセントライト記念も展開に恵まれた感があり、本番・菊花賞でも芝3000mで内々でジッと競馬ができたのが一番の要因。中山替わり、距離短縮はプラスでも一気の古馬喰いまではどうか。

リアファルはハイペースにならなければ前々からしぶとく粘る能力は持っている。キタサンを外から被せて先手を許すか、それともキタサン&横山典を行かせてしまうのか。展開はこの2頭にかかっていると言っても良い。


ステップレース part.02

11/15(日) エリザベス女王杯(G1)
勝ち馬:マリアライト
勝ちタイム:2:14.9(稍重)
※ランクはS.A.B.Cの4段階になります。

稍重馬場ということを考えても2:14.9の時計はやや平凡。勝ったマリアライト自体は大外枠からの競馬となったオールカマーでも5着善戦があり、結果的に展開ひとつで牝馬限定戦ならやれてもおかしくない位置にいたということ。

ただ、女王杯ではオールカマーで激突したショウナンパンドラが不在。最大のライバルと目されたヌーヴォレコルトは大外枠からポジションを獲れず、後方からの競馬になった上でのクビ差ということで、やはり能力的にはヌーヴォの方が上と見るのが現実的だろう。ましてや今回、くじ引き一番乗りながら大外枠ともなれば相当な割引に。

とにかく順調さを欠いて上での女王杯4着ルージュバック。少なくともマリアライトを逆転できる能力は十二分に秘めているはず。牝馬で押さえるならコッチか。女王杯時のように出遅れなければ食い込みも。


ステップレース part.03

11/29(日) ジャパンC(G1)
勝ち馬:ショウナンパンドラ
勝ちタイム:2:24.7(良)
※ランクはS.A.B.Cの4段階になります。

2:24.7の時計は正直なところ強調はできない。ただ、この数字に関しては仕掛けどころがかなり遅くなったのが主な要因と見る。1着馬~15着馬が0.6秒以内に収まる大接戦で、最後も各馬それなりに脚を使って伸びていたということ。

ショウナンパンドラ回避によって、JC最先着組はラストインパクトに。この日の傾向を読みきった鞍上ムーアがイン差しでアッサリ捌いてきたことが何よりの好走要因だが、VSラブリーデイで戦績からも優位に立っていたのはこの馬程度であったことを考えれば積極的に狙うべきだったか。

昨年の有馬記念はインを捌こうとして失敗したが着差は僅か。馬群がバラければ再度台頭の場面があって良い。菱田クンのリベンジ騎乗に注目。

3着ラブリーデイは離れた5~6番手から他馬より先に先頭に立つ厳しい競馬で、最後は内外から交わされての3着。展開を考えると上位2頭以上に頑張っていることは確かだ。コース形状的には中山2500の方がプラスに出そう。後は秋4走目……というより、今年10走目である点が課題。

その他では、1コーナーでゴチャついた不利が応えた印象のある5着サウンズオブアースに、枠順が一気に好転する13着ヒットザターゲット、16着アドマイヤデウスまでが狙い。

10着ゴールドシップに関してはフタを開けてみないと分からない面もあるが(苦笑)、大箱・東京でも3角からマクってある程度ポジションを押し上げられたのは明るい材料。


ステップレース総括

もう一度アドマイヤデウス。皆さまも御存知の通り、この3走が17番枠→18番枠→17番枠と、全く競馬に参加することを許されていなかった存在。

その3走も敗因明確。天皇賞(春)は長距離で引っかかった上、熱中症による大敗。天皇賞(秋)は東京芝2000mで8枠を引いた時点でアウト。タメるだけタメて上がり最速と、能力を測る競馬に終始した。

そして前走は大外枠から、仕方なく出していく競馬で2番手へ。そこからなし崩し的に脚を使ってしまっては見せ場ナシもやむを得ないが、それでいて勝ち馬からは1.2秒差だから完敗というにはまだ早い。

今年は骨折からの長期休養明けで日経新春杯を制し、続く日経賞の勝ち時計がきわめて優秀。ラスト5Fがいずれも11秒台を刻むロングスパート戦にもしっかりと対応し、4角5番手から差し切りV。当時だけ走れば勝ち負けになる計算。岩田騎手が自らの手で内枠を引いた今回は大逆転の目がある。

同じく日経賞組からは当時かなりロスの激しい競馬で僅差4着。そしてJCでは不利もあったサウンズオブアースにも警戒。そして、菱田ジョッキーへの手替わりで妙味が増すならラストインパクトにも注目。