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-エリザベス女王杯-平林雅芳の目
2011/11/15(火)
日曜京都11R
エリザベス女王杯(GⅠ)
芝外2200m
勝ちタイム2.11.6
スノーフェアリー(牝4、父Intikhb・英・ダンロ厩舎)
スノーフェアリー、今年も強烈な末脚で連勝を飾る!!
3コーナーからインへとムーアJに導かれたスノーフェアリー。見事なまでに今の京都、いや、いつでもインが有利なのを知っている。そしてこれが世界の脚だ!とばかりに凄い脚を使って駆け抜けていった。日本の今年の3歳女王と昨年の3冠女王を置き去りにしていく切れ味の違い。今年も強烈な脚を見せてくれた。それでも、そのスノーフェアリーでも凱旋門賞では3着。世界は広くて遠い存在だと再び思い出させてくれたもの。しかしこのスノーフェアリーの連覇に場内では拍手で真の女王を迎えていたものだった…。
パドックはビッシリで、上の階からでないと見えない混雑ぶり。18頭の馬がほとんど静かに周回している。廻りに動揺している様な馬は見当たらない。この状況はスタートがスタンド前の時でも同じ。喧騒をよそに知らんぷりな乙女ばかりだ。
そしてゲートが開いた。いちばんスタンドに近いスノーフェアリーもいいスタートを切った様子だ。逆に逃げるとモロいと言われるダンシングレインはいちばん遅い出に見えた。内でホエールキャプチャ、アパパネがまずは出る。すると外から猛ダッシュでシンメイフジが行く。それも押して押して出て行った。内でホエールキャプチャも2番手に行く。《ああ、これが池添Jの奇襲作戦だったのか~》と思うが、そのかなり前をシンメイフジが2コーナーを過ぎて行く時には、《大逃げです、8馬身差をつけて逃げます》との場内放送にドッと湧く場内だ。2番手ホエールキャプチャの白い馬体が見える。その後にアニメイトバイオ、内にアパパネ。外にグルヴェイグ、その後に白い帽子が2頭。イタリアンレッドが前で、ラチ沿いをアヴェンチュラが続く。
向こう正面を過ぎたところでは、なおシンメイフジの逃げは極まり、差をさらに広げた様子だ。最後方のオールザットジャズまでは1ハロン、200メートルはあろうかと思えた。
軽快に飛ばすシンメイフジ、久しぶりに見た大逃げ。まるで一昨年のクィーンスプマンテを思い出す様である。2番手のホエールキャプチャがどう思っているのだろうか等と、坂へ向かう時にふと思った程。坂を下って残り800のあたりでも、後続はまだ動かない。仕掛けさえもしていない。やはり相当に速い流れなのであろう。ただ縦長の隊列は、だいぶ縮まってはきている。
4コーナーに入ってきた。まだ先頭のシンメイフジとホエールキャプチャの間は6馬身もある。カーヴを廻る時は、一斉に仕掛けだしてきた。外廻りから内廻りの4コーナーへと入ってくるが、まだ差はかなりある。
ホエールキャプチャの外へ出したアパパネ。さらに外へアヴェンチュラ。しかし少し内目にピンクの帽子が見える。スノーフェアリーが内から来ている。
ついにシンメイフジをホエールキャプチャが捕える。しかし外をアパパネ、アヴェンチュラも接近してきた、と思う間もなく一瞬の風の様にスノーフェアリーがアパパネとホエールキャプチャの間から猛然と出てきていちばん前へと出て行く。アヴェンチュラも外からもうひと伸びをしたが、先にゴールを割られていた。
急いでパトロール・ビデオを見に行く。3コーナーに入るあたりから内へ進路を取ったスノーフェアリー。最初からこれを考えていたのだろうと思える程に、迷いなく入って行っている。外を廻るのと内から差を詰めるのは大違い。最後のカーヴに入る時には、内ラチ沿いではホエールキャプチャから5頭目しかない後ろだ。どんどんと前の馬との差がなくなり、残り100メートルではもうアパパネの内まで接近だ。
馬の間を抜いてくる時に4発のステッキ、抜けきってさらに3発、ゴールに入った瞬間には自分自身のために空へ歓喜のステッキが上がった様に見えた。
縦から見ると、本当に良く各馬の動きが判る。ホエールキャプチャが苦しくなったのか、内へと入って行って進路がポッカリと空いた。アパパネとの間がかなり広くなっていた。勢いもあるし進路も空く。
シンメイフジが造ったペースは、1000メートルが57.5、1600通過が1.34.5である。2000メートルも1.59.2と、勝ち時計としてもかなり速いペース。理想的な流れになったのもあるが、ムーアJの3コーナーからインに入って行く乗り方が実に妙を得た乗り方であろう。
一番強い馬がロスのない選択をしてきた。後は末脚を駆使するだけ。世界を股にかける猛女が、今年の日本の女王と昨年の女王相手に力を見せつけた。そんな格好であろうか。
そして場内からの拍手、これもいいものを見せていただいたお礼の拍手と思えた。
平林雅芳 (ひらばやし まさよし)
競馬専門紙『ホースニュース馬』にて競馬記者として30年余り活躍。フリーに転身してから、さらにその情報網を拡大し、関西ジョッキーとの間には、他と一線を画す強力なネットワークを築いている。
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