【有馬記念】オルフェ池添 万感のラストランへ「本当にいよいよ」

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オルフェーヴルとの最後のタッグに決意を明かした池添謙一騎手

22日(日)に行われる有馬記念(G1)に出走予定のオルフェーヴル(牡5、栗東・池江寿厩舎)に騎乗する池添謙一騎手の一問一答は以下の通り(12/18、最終追い切り後)。

●想定外の追い切りも「状態は上がってきている」

-:それでは、オルフェーヴル池添謙一騎手にお話を伺います。おはようございます。まずは調教の内容と動き、いかがだったでしょうか。

池添謙一騎手:おはようございます。前に馬を置いて、それを追いかける形で。先生(池江泰寿調教師)の指示は「最後300mくらいから抜け出せるなら、抜け出して、それなりにやっておいてくれたらいいよ」と言われたんですけれど、最初の降ろししなで、前との距離がだいぶ開いてしまったので、予定とは違う形にはなりました。それでも、最後までしっかりやれたのは良かったかなと思います。

-:力が出せる状態にあると見てよろしいですね?

池:そうですね。先週の動きよりも、今日の方が良かったですし、状態は上がってきているんじゃないかと思います。

-:コンビを組むのは大阪杯以来、9ヶ月ぶりという久々になります。宝塚記念も出走回避というアクシデントがありましたね。

池:正直、宝塚を回避した時は“もうこの馬にレースで乗ることはないのかな”と思ったんですけれど、有馬記念の依頼を受けた時には、純粋に“またこの馬に乗ることが出来る!”っていう嬉しさがありました。

-:ラストランに向けてなんですけれども、池添さんの中でイメージというのは膨らんできているでしょうか?

池:まだ枠順も決まっていないので、そこまでレースのイメージっていうのは出来てないですけれど、この馬に関しては、相手どうこうよりも、自分とオルフェーヴルの折り合いが一番大事になってくるので、そこを大切に乗れればいいかな、と思っています。

-:今、枠順というお言葉がありましたが、特に希望の枠とかはあったりされますか?

池:言って、そういう枠が当たったことがないので、言わないでおこうかなと思います。

-:ポジショニングなどもありますが、いつもですと後方から、という競馬になりますが、そういったような、何となくのイメージはおありなんでしょうか?

池:その辺もスタート次第だと思います。

-:ライバル関係という部分でも強い馬も他にも出てきますが、そのあたりはどのように意識されていますか?

池:グランプリですし、強い馬が出てくるレースだと思うんで、油断は全くせずに、レースに行きたいと思います。

-:オルフェーヴルは2年前にこの有馬記念を制していますけれども、中山2500mは非常に難しいコースだと思います。その辺を乗り切る意味でのポイントを、言える範囲で教えて頂けますか?

池:スタートしてから正面スタンドを通過するので、そこが一番重要なポイントだと思いますし、お客さんも有馬記念で沢山入りますし、凄い歓声なので、普通に引っ掛からない馬でも、その歓声で掛かったりするので、ましてやオルフェーヴルに関しては折り合いが大事なので、そこがポイントかなと思います。


●「出会ってくれてありがとう」

-:さあ、いよいよラストラン、ということになる訳ですが、そのラストランの手綱を池添ジョッキーが執るということについて、意気込みというのはいかがですか?

池:乗れる嬉しさがすごく大きいんですけれど、今日、最終追い切りが終わって、“本当にいよいよだな”と思います。これから緊張感も、もっと出てくると思うんですけれど、オルフェーヴルに関しては、本当にラストランになるので、ファン投票1位に選んで頂いたこともありますし、それは“この馬が勝つ姿を見たいから”1位に選んで頂いたはずでしょうからね。その辺の責任感は、十分に分かってるつもりなので、しっかり乗りたいと思っています。

-:池添騎手とオルフェーヴルはこれが17戦目ということになります。色んな思いをされてきた部分もあると思いますが、そんなオルフェーヴルは池添さんにとって、どんな存在でしょうか?

池:本当に新馬戦から大変なこともありましたし、そこから始まって、約3年半、嬉しい事もあったし、悔しいこともあったし、乗れない悲しさもありました。その中でもね、この馬と出会って、男馬のクラシックを初めて獲らせてもらって、さらに、その中でも三冠という、史上7人しかいないジョッキーの1人にしてくれて、本当に騎手人生にとっても財産ですし、かけがえのないというか、“出会ってくれて本当にありがとう”という思いです。その中でも最後のレースなので、“しっかり乗りたい”と思っています。

-:先ほどもお話にありました、ファン投票で今回も1位で選出されてのラストランということになりました。ファンの皆さんは本当に沢山、応援されてると思います。そんなファンの皆さんにむけて、メッセージをお願いします。

池:本当にオルフェーヴルの最後のレースになります。「この馬の走りを見て元気をもらった」という声も聞きますし、競馬ファンじゃない人も、この馬の名前は知っている、という話も沢山聞いています。その馬の最後の有馬記念なんでね、是非、競馬場に足を運んでいただいて、この馬の最後に走りを見届けてほしいと思いますし、応援してほしいと思います。僕もしっかりラストランを飾って、その後、引退式があるので、気持ちよく引退式を迎えたいと思います。応援して下さい。

オルフェーヴルの今朝の最終追い切り
池添謙一騎手が騎乗して、ダノンウィスラーとの併せ馬(写真左)
坂路で4F:52.3-38.4-25.2-12.9秒(強め)