平林雅芳の2歳戦回顧

トピックス

土曜小倉4R
2歳新馬
芝1200m
勝ちタイム1.10.0

勝ち馬:テイエムハエゲナ(牡2、栗東・鹿戸明厩舎)

除外馬がかなり出た今年の九州産新馬戦。
1頭取り消しはあったが17頭の大盛況の、今年の小倉最初の新馬戦となった。
内からテイエムヨカゲナがいいスタートダッシュを見せて先頭を切って行った。
2番手はヴォータン、外にカシノロケット
しかし先頭のテイエムヨカゲナの逃げは軽快で、いいペースで飛ばして行った。
3角では、2番手グループに内からはコウエイブーケ、外からはウチケンドリームも加わってきて、大外のカシノビヨンセもいた。
その後ろにテイエムハエゲナスズノブレイブなどが追走していた。
4角手前では、トップで相変わらずテイエムヨカゲナがいい感じで飛ばしていた。
2番手カシノロケットはちょっと外へ逃げ気味。
その外のカシノビヨンセはもっと外へ逃げて、どうやらそのまま真っ直ぐ行きそうな勢いだった。
4角を廻り、先頭は相変わらずテイエムヨカゲナだが、後続との差がなくなってきた。
2番手のカシノロケットが外へ膨れ気味のコーナーリングだったので、その内がガラッと開いて、テイエムハエゲナがスルスルといい伸びを見せて、あと1F過ぎでバテ出したテイエムヨカゲナを抜き去りトップに躍り出て、ゴールを目指した。
カシノロケットは、左ステッキで外へ行くのを矯正しながらも2番手をキープ。
その外目を、やっとハミがかかったスズノブレイヴが追い込んできた。
それに遅れながらもマルシゲコマンドも伸びを見せた。
結局、テイエムハエゲナが抜け出してカシノロケットに1馬身近い差をつけての勝利だった。

前半3Fが33.2で1000通過が57.4と、いくら開幕週でもちょっと速すぎた。
上がり3Fが36.8もかかった。
でも入念な調教からもいい仕上がりを見せていたテイエムハエゲナは、その仕上げどおりの力を発揮できたはず。
惜しかったのは、2着のカシノロケット
父ダンディコマンド譲りのコロンとした体型で悪くない馬。
4角手前を外へもたれながらのコーナーリングであり、だいぶロスがあった。
それでこの差だっただけに悔やまれるところ。
3着スズノブレイヴは、476キロの体だけに使って変わってくるだろう。
直線でちょっといい脚を見せたのはスーパーショット
おやっと思える脚を使っていただけに、次走の狙い目もあるかも・・。


土曜小倉5R
2歳新馬
芝1000m
勝ちタイム57.6

勝ち馬:カレンナホホエミ(牡2、栗東・橋口厩舎)

そんなにハデではないが、先頭でゲートを出たカレンナホホエミ
しかし外のコウエイマドンナも悪くない行きっぷりで、馬体を並べての先頭。
内からアイラインハヤブサ、真ん中からパリスドールといった馬が、先行グループとなった。
先頭で並んで行っていたカレンナホホエミが内へササる感じを見せたのか、武豊Jが手綱を絞る感じで少し馬を下げた。
単独先頭となったコウエイマドンナが3角を先頭で廻ると、ダッシュが付いて追い上げてきた⑧枠の2頭が2番手グループ。
カレンナホホエミは、その後ろの内の4番手で3角を過ぎた。
4角手前では、逃げるコウエイマドンナにちょっと脚が止まり出したコウユーヒーローの外を、いい勢いでパリスドールが追い上げてきていた。
その後方から⑤枠の2頭、マイネキラミッキーボンボンも差を詰めてきた。
内では少し外めへと出したカレンナホホエミも、いい感じ4角を廻った。
直線へ入り、逃げるコウエイマドンナが最内、その外のアイラインローズが交わして先頭に出るのかと思った瞬間に、パリスドールが一気に加速して一番前へと出た。
あと1Fではパリスドールが先頭、2番手にコウエイマドンナが粘っていたが、外へ出したカレンナホホエミの伸びが良かった。
グングンと伸びだして、一番前を行くパリスドールを交わして先頭に踊り出たが、ゴール前では手綱を抑えていた様子。

カレンナホホエミは、母テンシノキセキ譲りのいいスピードの競馬となるかと思ったが、逆に味な競馬っぷりとなった。
短い1000の競馬の中で前半抑えて行けたし、直線で追い上げてくる脚もなかなかのものだった。
見た目以上に中味がしっかりした馬のようであり、これからどれだけの成長を見せていくのか楽しみな馬となりそうだ・・。
きた分での勝利と言えよう・・。


日曜小倉1R
2歳未勝利
芝1200m
勝ちタイム1.08.0

勝ち馬:エーシンホワイティ(牡2、栗東・松元厩舎)

一度以上使っている面々の競馬であるが、前半からかなり速いペースでの競馬となった。
逃げたのが内のフェブムービング
ダッシュを利かせて先頭に出てレースを造っていった。
しかし前半3Fが33.1であり、千通過が56.0とかなりのハイペースである。
2番手のサリエルが、道中無理せず追走して、直線では替わって先頭に立った。
道中内々を通って前へと進出してきていたエーシンホワイティが、直線では最内を狙ったが、前が開きそうもなくその外、そしてそのまた外へと出しての追い上げとなった。サリエルの外へ出して、前へと出た。
トシザマキは、今日もあまり行けなかった。
道中は中団を追走していて、4角手前で内にエーシンホワイティを観る位置まで上がってきていたが、そこから瞬時には反応しなかった。
直線を廻ってきてからの追い上げとなり、最内で脚を貯めていたエーシンホワイティとの追い合いとなったが、差が縮まらず、クビ差届かないままのゴールインとなった。勝ち時計はレコードとなった。

エーシンホワイティのデビュー戦はダート戦。
終い追い上げてきた内容は悪くはなかったが、芝で変り身をみせた。
道中内々を追い上げて行き、距離ロスも防いで脚を貯めたのも良かった。
頭の高い走法であり、まだまだ改善されてくるだろうから、これからもっと走れてこれるはずであろう。


日曜小倉4R
2歳新馬
芝1200m
勝ちタイム1.09.4

勝ち馬:オーロラナイト(牡2、栗東・鶴留厩舎)

九州産の新馬戦を除外になってしまったコウエイマーチが、ここへ廻って一般馬相手にどこまでやれるのかが注目の一戦となった。
そのコウエイマーチが先手を取って行った。
しかしスッと2番手につけた1番人気のオーロラナイトが、余裕で直線も危なげなく勝利を飾った一戦であった。
コウエイマーチが造ったペースは、前半3Fが34.1だが、それからも息の入らないペースで、千通過が57.4とかなり速いものとなった。
直線でバテて5着はいた仕方ないところか。
次回は九州産の未勝利戦に優先出走となるから、勝利は近いはずだ。
2着はサックアクロア
道中、横一線で並ぶ馬の間を何とか追い上げて追走しての3番手、4角でもそんなに余裕がある感じの手応えではなく、前に食らいついて行っている感じだった。
直線でも少し遅れたタイミングから追い出してきたもので、外から上がってきていたキングシャーロットとの追い合いを制しての2着だから、まずまずの内容だろう。
3着キングシャーロットは、前にいたのに道中一旦下がってしまった。
でも、3角あたりからまたスピードに乗って外めを上がって行け、直線の伸びもまずまず悪くない内容だった。
まだケイコとかが平凡な直前だっただけに、これも一度使って変わってこれるだろう。

勝ったオーロラナイトは古馬のようなレースぶりで、危なげない勝利であった。スピードに十分に対応でき楽について行けているのは、大きな武器である。
また、直線でもスッと鞍上の指示に素早く反応する、なかなかの競馬っぷりであった。
こういった馬は先々も走ってくる感じがある。
これからも要注意の馬と思える。