ワイドバッハ鮮やか重賞初V 全馬まとめて差し切った!

●11月15日(土) 5回東京3日目11R 第19回 武蔵野S(G3)(ダ1600m)

4コーナーでは最後方のポジション。そこから名手・武豊に導かれて大外に持ち出されたワイドバッハ(牡5、栗東・庄野厩舎)が、全馬をまとめて飲み込んだ。

ここまでコンビを組んだ4戦はいずれも1400m戦。今回は重賞の壁のみならず、距離の壁との戦いも待ち構えていたが、淀みのないペースでレースが展開される中、後方でジッと息を潜めていた。

「最後方からでしたが、思っていたより楽についていけました。終いが良い馬なのでゆっくり行こうと思っていましたが、状態が良いみたいで道中も良い感じでしたよ」と振り返った通り、直線入り口では余力十分。後は前を行く15頭をひたすら交わすのみ。

ゴール寸前で1番人気エアハリファを捕らえたが、「残り200メートルくらいで前を交わせると思いました」と早々に勝利を確信していた様子。「良い伸びで気持ちが良かったです」と充実した表情を浮かべた。

この勝利で暮れの大一番、チャンピオンズC(G1)への出走権を獲得。「今日は1600mでも1400mのときより良かったですし、これなら1800mでも大丈夫だと思います」と鞍上も初のG1挑戦を後押し。4歳世代の台頭著しい今年のダート戦線だが、5歳秋を迎えたワイドバッハもここに来て連勝で初の重賞制覇。息長く活躍する馬が多いダート界で、まだまだ成長する余地を感じさせる一戦となった。

ワイドバッハ

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