【1回阪神】ハイエストシルバー…小平奈由木の注目新馬レポート

ハイエストシルバー
(牡3、栗東・岡田厩舎)
父:シンボリクリスエス
母:ハイエストホワイト
母父:アグネスタキオン

2年連続で年度代表馬に選出されたシンボリクリスエスの産駒。昨年もリーディングサイアー争いで4位に食い込んでいる。サクセスブロッケン(フェブラリーSなどG1級を3勝)、ストロングリターン(安田記念)、アルフレード(朝日杯FS)らに続き、最高傑作となるエピファネイア(菊花賞、ジャパンC)が登場。この世代も優秀な繁殖を集めているだけに、新たなスターの誕生が楽しみでならない。

母ハイエストホワイト(その父アグネスタキオン)は1勝のみに終わったが、その兄姉にブラックカフェ(6勝)、マドモアゼルドパリ(6勝)、全妹にもハシッテホシーノ(3勝、フローラSを3着)がいる。祖母がG1・オークトゥリーターフチャンピオンシップSを制したアドマイス。現1勝のヴァルコイネンは同馬の半兄にあたる。社台サラブレッドクラブの募集総額は2000万円だった。

外傷や骨瘤などのトラブルを乗り越え、秋口には社台ファームでの乗り込みも軌道に乗る。12月24日、栗東に入厩。3回目の受験となった2月4日のゲート試験に合格すると、いったんグリーンウッド・トレーニングで心身を整え直す。2月19日の帰厩後はコンスタントにタイムをマーク。先週の坂路では余裕残しで53秒5、ラストも12秒2と、上々の動きを披露した。いきなりエンジン全開となろう。

3月14日(土)、阪神のダート1800mでデビュー。秋山真一郎騎手が手綱を取る。


小平 奈由木(こだいら なゆき)

早稲田大学日本語研究教育センターに勤務した後、競馬関係に進む。競馬専門紙「1馬」の記者、法人馬主「サラブレッドクラブラフィアン」のレーシングマネージャーなどを経て、現在はフリーランス。業界のキャリアは 20年近くになり、生産・育成現場からトレセンまで精通。

月刊誌「競馬最強の法則」の人気コーナー「トレセン最前線」をはじめ、幅広い知識を生かしたエッセーが評判 になっている。