【桜花賞】レッツゴードンキ「自分の競馬さえすれば」

8日、桜花賞(G1)の追い切りが栗東トレセンにて行われた。チューリップ賞3着から本番へ臨むレッツゴードンキ(牝3、栗東・梅田智厩舎)は助手が騎乗して坂路へ。道中パートナーの後ろで折り合いを確かめながら追走し、ゴーサインとともに馬体を併せて軽やかな脚取りでフィニッシュ。4F54.8-39.4-25.8-12.3秒を馬なりでマークした。

先週は岩田康誠騎手を背に自己ベストに迫る好時計。今週は折り合い重視で終いの脚を確かめるソフトな追い切りとなったが、それでいてラスト1Fは12秒3。雨で終いを要する馬が多い中で、文句なしともいえる最終スパーだ。

無敗の馬が3頭、重賞2勝の馬もいる中で、勝鞍は新馬戦の1勝のみ。師も「運がない」と嘆くが、牡馬相手の札幌2歳Sで0秒2差の3着、アルテミスSハナ差2着、阪神JF半馬身差2着。やや順調さを欠いた前走のチューリップ賞も0秒3差3着と重賞路線で常に僅差の好勝負を演じてきた地力は紛れもなくメンバートップレベル。他の有力馬陣営もその力には一目置いている。

歴史を紐解くと、「1勝馬」「アルテミスS2着」「チューリップ賞3着」は一昨年の勝ち馬アユサンと同じ。文句なしの仕上げで臨む桜の大舞台で善戦続きにピリオドを打つ。



4月12日(日)に行われる桜花賞(G1)の最終追い切りが、栗東トレセンにて行われた。
レッツゴードンキを管理する梅田智之調教師の一問一答は以下の通り。

●中間の追い切りに工夫

-:前走のチューリップ賞、久々のレースで3着という結果でしたが、あのレースはどのようにとらえていらっしゃいますか?

梅田智之調教師:いかにもトライアルという造りでしたし、牧場から帰ってきてカイ食いが落ちていました。カイバを食べる状況とのバランスをとりながら調整していたので、少しぬるい感じの仕上げでした。レース内容は予想外にハナへ行ってしまったので、思った通りの感じではなかったですね。結果的には満足していないです。

-:今までにない形だっただけに、その後というのはどうでしたか?

梅:逆に引っ張っているような、ケンカするようなところはなかったので、ダメージは全く残っていないですし、1回使ったことによって、カイバも食べるようになりましたし、身も引き締まった感じがするのでね。今度は攻めて調整できるようになったので楽でした。

-:折り合い面にも課題があるということですが、1回使われてガス抜きが出来た感がありますか?

梅:そうですね。それもありますし、前走もそうですし、今回もそうですが、中間、馬の後ろに付けて追い切って、我慢させる練習をしているので、競馬でそういうレースになっても我慢が利くと思います。

-:今週ですが、乗り役さんにはどのような追い切りの指示をされましたか?

梅:先週、岩田騎手に乗ってもらって、後ろで我慢させて終いビシッと追ってもらっています。今日はウチの助手で馬の後ろで折り合いだけ付けて、終い並んでほとんど馬なりで。1週前にやっている分、今日はサラッと。馬は出来ていますので。

-:上がってきた馬を最終チェックされた時の印象を聞かせて下さい。

梅:すぐに坂路の出口へ迎えに行って、息の乱れや歩様を見ていましたが、ケロッとしていましたし、涼しい顔で上がってきているので、あれくらいの時計は軽く流して走ってきたな、という印象です。

●勝てるだけのデキにあり

-:あと一歩というレースが非常に多い馬なのですが、そのあと一歩を超えるためには、何だとお考えでしょう?

梅:あとは運ですね(笑)。自分のレースに徹して、終い生かすようなレースになって、スタートを決めて折り合いも付いてスムーズに捌けてきたら、結果は付いてくると思うので。いつも勝てないのはどこか何かが足りないですね。出遅れたり、引っ掛かったり、ハナへ行ったりで。自分の競馬さえすれば、足りない分は補えると思っています。

-:1勝馬ですが、実績は十分です。レースへ向けて、関西のファンの期待も高まることと思いますが、ファンにひと言お願いできますか?

梅:ずっと3着までには来ているのですが、歯がゆいレースが続いているので、ここは今までの分を帳消しにするくらいスパッと勝ってくれればいいなと思います。それくらいのデキにはありますので、応援よろしくお願いします。